わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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小容量のオテズラがほしい

小容量のオテズラがほしい

尋常性乾癬に対するオテズラの処方も少しずつ経験が蓄積されてきました。

今日はそんな新薬についての感想です。

 

有効性

ものすごく良い。

クリニックで使用可能な内服薬としては段違いに大きなものです。

今まではシクロスポリンとか、チガソンとかありましたが、いずれも使用しにくい状況。

シクロスポリンは腎臓や血圧に影響がありました。また、免疫を落とすので感染症にも注意が必要。

チガソンは胎児に奇形を形成する可能性があるので、働き盛りの方には使えませんでした。

しかし、オテズラはそのような問題は有りません。免疫力の低下も有りません。

その点では使いやすく、効果も高いのです。

 

副作用

みんな出ます。と思っておいたほうが良いでしょう。

多くの人は吐き気やムカツキなど、胃腸に出る傾向があるようです。

血圧やだるさといった人もいるようでした。

でも、皆さん出ます。

でも、皆さん飲み続けたいと言っています。

それだけ、効果が副作用を上回っているんですね。

 

ただ、現状問題点も無いわけではありません

 

まず一つ。

長期連用の副作用はまだはっきりしていない。

それは起こりえます。

ないかもしれないし、有るかもしれない。

1年ではまずなさそうですが、3年ではどうか、5年では、10年では?

わかりません。

 

もう一つ。

容量設定に問題が有る。

どうも副作用の出来方と内服量には比例関係があるようにみえるのですが、

30mg錠の一日2回。

しか、投与方法が無いんですね。

 

仕方ないので、

1錠を朝か夜のみ一日1回の内服にしてみたり、

一日2回の内服ですが、1回あたりの内服量を0.5錠にしてみたり。

という工夫を行っています。

 

なので、できれば、10mgや15mg、20mgといった小容量のものに変更できるようにしたいんですね。

病気の勢いを初回に多めに内服して抑えて、その後は小容量で維持をしていく。

そのような治療法ができてくるのでは無いかと思うのですが、

(まだ証明はされていません)

その時により小さな容量で内服出来るようになるとありがたいんですがね。

 

オテズラは尋常性乾癬に対して非常に良い薬であると思います。

であるので、逆に様々な使い方を模索していく必要があると思います。

さあ、これからどのように治療を組み立てていきましょうかねえ・・・

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