わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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高濃度DEETの思わぬ弱点

高濃度DEETの思わぬ弱点

春です。虫の季節です。

今日も診察室にハチが入ってきました。

無事撃退しましたが。

 

虫の季節になり、気になるのが虫除けスプレーですね。

その虫よけの東の横綱といえるのがディート、DEETです。

 

実はこのDEETですが最近より高濃度のものが使用可能になったこと、

知っていましたか?

過去には12%が限度でしたが、近年のデング熱やジカ熱の感染リスクの増大を考え、

より高濃度での使用が解禁になりました。

確か30%だったかな?

 

でも高濃度DEETには一つの弱点があります。

 

それはプラスチックが溶けること。

読んだ話では50%の濃度のものがつくと車のダッシュボードが溶けるとか・・・

 

30%はそれよりもまだましなようですが、

ネイルが溶けるだろうなー。などと想像していました。

先日メーカーの方と話をしていてわかったのですが、

どうもストッキングがダメになってしまうみたいなんです。

ああ、そういえばストッキングは化学繊維でしたね・・・

 

DEETの開発前にはシルクだったストッキングが

DEET開発とほど同時期に化繊になり、DEETに弱くなってしまう・・・

なんてことをのんびりと考えながらの夜でした。

 

 

 

 

あ、下のはあくまでも参考程度にしてくださいね。

海外の製品なので、日本でも同等の製品がありますから正直オススメはしませんが、

気になる方はどうぞ。

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コメント

  • 田村麻衣子 より:

    早速のアドバイス有難うございました。
    化学的に大変分かり易く解説して頂き、合点が行きました。
    私は現在虫の多い香港に住んでいますが、件の虫除けスプレーはDEET25%とPICARDIN両方が配合されていました。
    一番蚊の多い時間帯に出歩き、立ち止まっていても全く刺されず、しかもテーブル事件があったので不安になりましたが、これで安心して子供にも使用できます。
    有難うございました。
    因みにこちらではDEET98%なんていうのも売っています!

  • 田村麻衣子 より:

    こんにちは。
    先日DEET25%の虫除けを誤ってテーブルにこぼしてしまい、その部分のニスが溶け落ちました。
    子供の皮膚に直接スプレーするものなので、
    それをきっかけに成分を色々調べたのですが、アメリカのEPAでもDEETは子供でも使えると明記されていますね。
    プラスチックをも溶かす成分であっても、人間の皮膚には問題ないのでしょうか?是非ご意見頂ければ幸いです。

    • wakaba-hifuka より:

      こんにちは。災難でしたね・・・

      DEETについてですが、現時点では皮膚のタンパク質と結合するという話は有りません。
      なので、基本的には皮膚の表面に乗っかっている形になります。
      樹脂を溶かすというのは樹脂がDEETに結合しやすい形になっているという原理によるものですので、
      全く成分が異なる皮膚の蛋白質では問題無いと考えております。

      もう一つ点から考えますと、過去数十年諸外国で使用されていますが、皮膚が溶けるという報告はなされていませんので
      理論面からも現象面からもあまり心配する必要はないのかな?
      と考えております。

      また、心配なときには現在は「イカリジン」が使用できますので、そちらを検討してみてはいかがでしょうか?
      成分は全く異なるものですので、樹脂を溶かすという副作用は有りません。
      ぜひご検討下さいませ。

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