著者は現役の薬剤師さんです。
もっとも研究を中心に行なっている方ですが。
この本は脳の研究について、最新の知見をわかりやすく噛み砕いて教えてくれるものです。
巻末の参考文献の多さといったら…
人間は、進化の果てに出現しました。
同様に人間の脳も進化の結果生まれたものです。
そのため、その他の動物と非常に似通った反応をすることもあります。
逆に、「自分で考えて行った」ものも実は自動的な脳内の反応を反映したに過ぎないこともあるのです。
この本では脳が本来持っている偏り「バイアス」について詳しく説明しています。
つまり、人間という存在が元から持っている偏りについて明快に解説されているわけです。
この事実を受け入れるのは結構不愉快なものですが、事実を事実として受け入れた上で、
どのように生きていくのかを考えてみてもいいのかもしれません。
追記1
これらの現象の大くは、まだ理由や機序の不明なものも多く含まれています。
あくまでも「その傾向がある」ということしか示されていません。
「方向性」のみであり、「明確な事実」と言いにくい部分があることも確かです。
そこだけは、忘れないようにしないといけませんね。
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