さて、久しぶりの顔の湿疹の話をしましょう。
ちょうどスギ花粉もピークを迎えていますしね。
前回のお話では、顔にステロイド軟膏を塗ることはあまりおすすめできないとお話しました。
限定的に使用するのであればOKなのですが、そう考えるとあまり使いたくないものです。
でも、最近はステロイドではないアレルギー反応を抑える薬が出てくれました。
それが、プロトピックです。
この薬は約10年前に販売を開始されました。
適応はアトピー性皮膚炎となっていますが、実はそれ以外の湿疹の反応も抑えることができます。
このプロトピックというお薬はステロイドではありません。
したがって、ステロイドを長期使用した時に発生する
皮膚が薄くなる。皮膚の下の毛細血管は広がって見える。
などの副作用もありません。
また、効果も上々。
特に顔で気になる赤み、痒みを非常によく取ってくれる薬なのです。
更に、興味深いことに、
湿疹や弱くなれば自然に薬の吸収率が下がってくれるのです。
そのためにトラブルが起きる確率も自然に減ってくれるのです。
といいことづくめの用にきこえるこのプロトピックですが、問題点が一つあります。
最初、えらくしみるのです。
しみる、火照る、ぽっぽする、かっかする
など、人によりさまざまな表現ですが、一言で言うならば
「唐辛子の粉をまぶされたような」刺激感を感じるのです。
でも、ご安心ください。この副作用、時間とともに改善します。
1ヶ月以上その症状を引張る人は殆ど居ません。
でも、たまに我慢ができなく、塗り続けることが出来ない人もいるのですが・・・
また、もう一つの問題点は、
「目の周りに塗ってはいけないこと」
とくすりの説明書に書いてあることなのです。
実際に今まで多くの方に使ってもらいましたが、
目の周りにぬってトラブルになったことはありません。
また、この成分が含有されている目薬もしっかりと販売されているのです。
なのに目の周りに塗っていけないって、どうしてなんでしょうね。
実際に薬局でプロトピックを目の周りに塗らないように指導されて、
戸惑って相談に来た患者さんもいるのです。
なんか、バランスが取れていないと思うのは私だけでしょうか。
塗っても問題ないんだし、あまり意味のない制限かと思うんですけどね・・・
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