花粉症の季節が始まりました。
毎日花粉情報を確認していますが、東京でも少しずつ花粉が増えてきましたね。
さて、花粉症で眼や鼻に症状が来るのと同時に皮膚にも花粉により症状が出ることがあります。
あまり知られていないこの「花粉かぶれ」とは一体どのようなものでしょうか。
花粉かぶれというくらいですから、発生時期は花粉症の発生時期に一致します。
多くは女性です。
目の周りから頬部にかけて、ひりひりする、しみるといった症状が出てきます。
診察してもはっきりした皮膚の変化がない場合もありますが、
多くは皮膚の表面にざらつきがでたり、少し赤みが出たりすることがあります。
原因については完全にわかっているわけではありませんが、
花粉の蛋白質にたいするアレルギー性のかぶれと考えられています。
女性に多いのはもともと皮脂も少なく乾燥しやすいこと。
化粧によりわずかなかぶれがもともと存在していること
気にして擦ったり触ったりしていることなど考えられますが、はっきりしません。
当然ながら眼を擦ったり鼻を噛んだりし、その影響は出てきているとも考えられます。
治療するまでもなく、花粉の時期が終われば症状はなくなりますが、
症状があり、辛い場合は治療も行います。
一番マイルドな治療は保湿剤や保護剤です。
荒れやすい皮膚や乾燥した皮膚を抑えることで湿疹を減らそうとするのが保湿剤の考え方。
逆に保護剤は皮膚の表面に油を塗ることで、皮膚表面にアレルゲンがつかないようにしようという考えです。
ついで使われるのはステロイド。
湿疹の反応を抑えようという考えです。
また、プロトピックという塗り薬を使うこともあります。
あとはスキンケア。
花粉症そのものの対策、つまり洗うことや流すことを徹底する。
これは顔の症状を抑えることにもつながりますし、
水で洗うことで皮膚の温度が下がり、症状を弱くすることにもなります。
(ただし、水洗いの後は乾燥予防に保湿剤を塗ってくださいね。)
という形で花粉かぶれの治療を行うこともできます。
もしも花粉症がある方で顔のひりひりや赤みが気になるという方は一度皮膚科に相談ください。
また、花粉症の目薬や鼻薬、飲み薬を処方することもできますので、一緒に相談してはいかがでしょうか。
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