そろそろ年度末です。
私の周りでも、人事異動の声が聞こえてきました。
まだまだ友達の先生は医局に所属しており、それに伴って引っ越しも多くなるのです。
今回は、それに絡めて、転勤する医師のための荷物収納術について考えてみたいと思います。
お医者さんは一般に本を沢山持っているというイメージをお持ちでしょうか。
もちろん、本も沢山持っています。
でも、はるかに本よりも雑誌を多く持っていることが多いのです。
ある学会に所属すればその学会の雑誌が届きます。
みんな幾つもの学会に在籍していますので、その数だけ雑誌は届きます。
また、それぞれの分野についての商業雑誌も沢山持っています。
総合的な雑誌もあれば、随筆がたくさんある雑誌もあります。医師会からも雑誌が届きますねえ。
しかし、医師にとって最も大切なのは症例報告や総論の乗っている雑誌なのです。
これらの雑誌はどのように使うのか?
ある特定の分野についてまとめられた論文(これを総論と言います)は、読み物として読めます。
逆にある意味厄介なものは症例報告と呼ばれるものです。
この症例報告は「私はこういった患者さんを経験しました」というお話なのです。
つまり、珍しい病気を持った人、ある特異な合併症を持った人、一般的な治療では良くならず特殊な治療が必要だった人、
世界で始めての病気の人、などなど、
非常にバラエティに飛んでいます。
この症例報告の難しいところは、いつそのお話が必要になるかわからないことです。
診断のつかない患者さんについて過去の記録をひっくり返してみる、
とある病気の患者さんに対して一般的な治療法で良くならなかった場合の、第2の方法を考える。
珍しい病気と病気が合併している患者さんの治療を考える。
薬の珍しい副作用を調べてみる。
など、ある時に必要になる「かもしれない」というところが厄介なのです。
その時に過去の雑誌をひっくり返して確認するという作業が必要になるのです。
そのため、医学雑誌は捨てることが出来ません。
・・・そして、医師の経験年数とともに雑誌の数が膨大になってしまうのです。
多分、このような問題は弁護士さんや学者さんなどにも共通して存在する悩みかもしれません。
でも、医師の場合違うことが一つあります。
転勤が多いのです。ひどい時には年に1回。これを数年繰り返すこともあります。
そのために荷物 の収容というのはとてつもない問題になってしまうのです。
次回以降は私の過去の転勤生活で経験した、荷物特に本や雑誌の収納術についてお話をしていきたいと思います。
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