ブヨ刺され・結節性痒疹のお話その2は、薬以外の治療法についてです。
薬を塗ってもなかなか落ち着かないのが、結節性痒疹です。
そのような場合、補助的に治療法を組み合わせることがあります。
1)覆う
まずやってみるのが覆うこと。
当院ではパーミロールという透明な粘着剤入りのポリウレタンフィルムを使用しています。
簡単に言うと、皮膚にくっつくサランラップですね。
フィルムで覆うことのメリットはいくつかあります。
まず、薬の吸収が良いこと。
単に皮膚の表面に薬を塗っただけでは、薬が剥がれてしまいます。
これにフィルムで覆いをつけてあげると、剥がれる薬はなくなり、効果が強くなります。
もう一つのメリットは引っ掻いた時のダメージが小さいことです。
摩擦の小さなフィルムが表面を覆っていることで、引っ掻いた時に
直接皮膚に刺激が行かなくなります。また、皮膚の細胞がむしり取られることはなくなります。
つまり、血液が出ることもなく、血小板からの炎症を悪化させる成分も出なくなります。
逆にデメリットもいくつかあります。
まず、感染が起きやすくなること。
また、塗すぐりの副作用もできやすくなります。
もう一つ、蒸れてふやけてしまうこともあります。
これについては、当院では最も蒸れにくいフィルムを使っているので、問題にはなりませんでした。
上は当院で使っているフィルム材です。いくつかの製品を試しましたが、
もっとも優れていると思います。
残念ながらAmazonでは10mのものしかありませんが、
当院では2mの長さの製品を扱っています。使い勝手は2mの製品の方がいいみたいです。
受付に申し付け下さい。
2)液体窒素
液体窒素で結節性痒疹の部分を焼いてしまうこともあります。
これも何故効くのかよくわかっていません。
一説には皮膚の下まで伸びた異常な神経を焼いているからということも有るようです。
当院では痛くないような方法で治療することもあります。
3)紫外線
これも一般的な治療法です。
ナローバンドUVBやエキシマレーザーと言った治療法もこの分野の治療法になります。
が、当院ではこの治療はしていません。
機械がないんです・・・
というのも一つですが、小さな子の場合、若いうちに紫外線で治療をした時に、
その後、皮膚の腫瘍が出来ないのかがはっきりしていないというのも心配な点ですので、
今は治療は行わずに詳しい情報が集まるのを待っている段階です。
結節性痒疹はさまざまな治療法を駆使しないとなかなか落ち着かない治療法です。
当院ではこのような治療法を組み合わせて行っています。
これでも、夏は現状維持でよしと考えています。
これから涼しい季節になりますが、これからが治療の本番です。
頑張りましょう。
22歳の息子ですが、今年7月カナダでブラックフライ(ブヨみたいな虫)に体の広範囲に刺され帰国し、皮膚科に通いました。いつまでも痒く、でこぼこになっています。それ以外のも 赤い湿疹が広範囲にでき、最近 結節性痒疹と診断されました。
滋賀県に住んでいますが、大阪 京都 滋賀県で結節性痒疹を専門に治療されている先生を教えて頂けないでしょうか。
この12月から就活が始まりますが、見た目にも酷く、早く治してやりたくメールさせて頂きました。
厚かましいお願いですが、ご回答頂ければ幸いです。