水いぼの診察をしていると、タイトルの通りの質問を受けることがあります。
実は決まった回答はありません。
生命に危険がないこと、自然に治癒する病気であることから、逆に方針を決めにくいのです。
そのために、それぞれの子に合わせて方針を決める必要があります。
では、家で水いぼを見つけた時に、どうすればよいか。
皮膚科医の目からみた、方針の決め方について説明したいと思います。
1)悪化しやすいか、悪化することで困ることがあるかを考える。
・アトピー性皮膚炎がある。または乾燥肌がある。もしくは免疫異常を伴う病気を持っている。(悪性腫瘍含む)
・ステロイドの塗り薬・飲み薬その他免疫抑制剤で治療をしている。
・兄弟や家族に病気があるため、もしくは薬を飲んでいるためにうつってほしくない。
という場合には積極的に取らないと、一気に増えてしまい、大変になってしまいます。
・学校や習い事、課外授業などに参加する際、水いぼがあると参加できない。それが困る。
という場合も取らなければいけませんよね。
・友達などに移った時に、人間関係で問題になることが心配
という場合も、取る方向で考えてみてもいいかと思います。
2)次に情報収集です。
・習い事、学校に、水いぼがある場合に何か不都合になることがないか確認する。
・小児科あるいは皮膚科を調べ、水いぼに対する治療方針を確認する。
この2つを確認する必要があります。
上の項目は1)のとおり、ダメな事があり、それで困るなら取るしか無いでしょう。
下の項目は以外に忘れてしまいます。
取らなければいけない事情があるのに、医師が取らない方針だった・・・では困ってしまいます。
一般に小児科は取らず、皮膚科は取ることが多いですが、その原則に合わない先生もいますので、確認したほうが良いでしょう。
3)水いぼを取る
取ることに方針を決めたら、あとは取るだけです。(放置するなた病院に行く理由はあまりないですしね。)
取るときには短期間のうちに一気にとってしまいましょう。特に最初が肝心です。
水いぼはウイルス感染症です。増えるときには加速度的に増えますので、
取るときも一気に取る必要があります。
数が減ってきたら一安心ですが、目に見えない小さな水いぼが残っていますので、
その後も要注意です。
最後の方になると、1個出てきたらすぐに取りに行く位がちょうど良いです。
治療終了の基準はありませんが、1ヶ月、1個も出て来なかったら終わりでしょうと考えています。
今までの経験では、初回水いぼの話をして、
取る人は7割、
取らない人は3割(2割は取りたくない人、1割は治りかけで、取る必要は無いと判断したひと)
と行ったところでしょうか。
また、取リたくないと言った2割の半数程度は最終的には取ることになりました。
参考まで。
[…] 水いぼの治療方針についての記事を掲載しました。興味のある方は参照下さい。 […]