わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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しもやけへのスキンケアはどうすればいいの?

しもやけへのスキンケアはどうすればいいの?

 

 

 

ということで今回もしもやけの話を続けていきましょう。

しもやけの発生を予防するためのスキンケアのお話です。

 

しもやけのスキンケアの基本は?

大きく分けて2点あります。

・濡らさないこと

・冷やさないこと

ですね。これが基本になります。

あとはどのようにしてその目的を達成するかです

 

濡らさないこと

まず大事なのは濡らさないことです。

塗れると濡れないとではしもやけのでき方は大きく変わるように思えます。

対応は簡単で防水すること。これにつきます。

蒸れることで汗をかいてしまい、濡れることというのはなくはないのですが、

頻度は少ないです。

なので、しっかりと防水して濡らさないことが大事になります。

・替えの靴下を用意すること

・濡れない靴を準備すること

がよい対応となるでしょう。

足が濡れるのは靴下が濡れるから。靴が濡れるからというわけですね。

 

靴下はシンプルに交換できる準備をすることで対応できます。

学校に、職場に替えを一つもっていきましょう。それだけでリスクは大幅に減らせます。

 

濡れない靴を用意することも大事です。

長靴でも十分ですが、防寒性の高いものを準備してもよいでしょう。

防寒性が高くても耐水性が低いものだとしもやけになってしまうのが難しいところですが…

 

そこで活躍するのはスノートレーナー、通称スノトレです。

簡単に言うと雪国用のスニーカーですね。

一般のスニーカーよりも防寒性、耐水性に優れたものになります。

東京ではほとんど見かけませんが、雪国では普通に売っています。

こういうの。

https://amzn.to/4hYjots

東京でもしもやけ予防に売ってくれればいいんですけどねえ…

 

 

冷やさないこと

もう一つのポイントは冷やさないこと。

しっかりと保温することも大事です。

 

足元の保温については専門家がたくさんいるのでそちらにお任せしたほうがよさそうです。

その専門家はだれかというと、

山屋さんですね。

吉祥寺だと石井スポーツ、モンベルなどの登山用品を扱っているお店がたくさんあります。

そこには足の保温グッズが多く展示されていますので、そちらを確認したり、

店員さんに聞いてみてもいいかと思います。

あとはビクトリア、アルペンなどのスキー用品屋さんも同様ですね。

どちらのお店にも足元保温グッズがたくさんありますので、

確認していただくとよいのではないでしょうか?

最近はモバイルバッテリーを電熱線につないで保温するような機材もありますから、

いろいろと聞いてみてください。

 

あとはドラッグストアで足元用のホッカイロを用意しても良いでしょう。

ただ気を付けてほしいのは低温やけどです。

熱くなりすぎないように、必ず靴の中用の製品を購入してくださいね。

 

 

この二点、濡らさない・冷やさないというのは予防のスキンケアでは大切なポイントとなります。

しっかりと予防していくことは大事なのです。

 

しもやけ雨にご注意を

しもやけ雨にご注意を

 

寒くなってきましたねえ。今日は雨のようですね。

ということで今回はしもやけのお話です。

 

しもやけ、外来で冬に目にする皮膚の病気ですが、患者さんが始めてくるには条件があるようです。

それは寒いこと、雨が降っていること。もしくは過去にそうであったことです。

 

しもやけの原因については完全にはわかっていないのですが、いくつかの条件が知られています。

まずは年齢。

小さい子はしもやけになりやすいです。逆に大人になると出にくくなります。

次に体質。

家族特に親がしもやけ持ちだと、しもやけになりやすいことが知られています。

最後に病気。

特に神経の病気、血管の病気ですね。

特に糖尿病の方はできやすい印象があります。

また血管に問題があり、循環が悪い方にもできやすい印象があります。

まずこのような要因があります。

 

そして気象条件。

病気を持っているかたは10度以下

子供は5度以下で出てくるという印象を持っています。

あとは雨の日がハイリスクですね。

 

この体質と気象条件が重なることにより、しもやけが発生するのです。

 

ですので、今日のような寒い日でそして雨が降っていると要注意ということになるのです。

 

今年の冬のしもやけシーズンが始まりました。

しっかりと予防していきましょう!

アトピー性皮膚炎は「治癒した」とはいわないの?

はい、うちではあえて言わないようにしています。

 

ということで今回はアトピー性皮膚炎のお話です。

多くの病気では治ったと言うのに、どうしてアトピー性皮膚炎で治ったという言い方はしないのか?

について簡単に解説します。

病気のガイドラインでも「寛解」という言葉を使っていますよね。

こちらの理由についても合わせて解説します。

 

寛解とは簡単に言うと、症状がなくなって日常生活に問題がなく過ごせるようになること

とでも言えばよいのでしょうか?

ではこの症状がなくなる=治癒ではないのか?

無いんです。

 

そもそもアトピー性皮膚炎の原因の一部には遺伝的な要因が関連していると考えられています。

アレルギーの体質しかり、皮膚の弱さの体質しかり。今後はもしかするとかゆみの体質が見つかるかもしれません。

ただこの体質は何かというと、遺伝子です。

生まれつきアレルギー反応が強い。生まれつき皮膚が弱いということを表現しているわけですね。

ですので、例えば湿疹がもしもなくなったとしても、このような体質が残っている限り、

できやすい皮膚はそのまま残されているわけです。

そして、何かの拍子に一気に症状が出てきてしまうわけなんですねえ。

 

実際にこのことは外来で診察をしているとときに見かけます。

湿疹がある日出たから受診したという患者さんの診察をしているとその湿疹がどうもアトピーっぽい。

そこで詳しくお話を聞いてみると小学生の時まで実際にアトピー性皮膚炎があった。

その後症状はなくなっていたので治ったと思っていた。

ということがよくあるお話だったりするのです。

 

つまり、アトピー性皮膚炎の湿疹の症状はなくなったとしても、

できやすい遺伝的な素因はそのまま変わらず残っているので、それがちょっとした刺激で

再度皮膚の表面に顔を出してきた

ということが起きたわけですね。

 

つまり、アトピー性皮膚炎の症状は確かに出たり引いたりするのですが、

その下、水面下での体質というのはずっとうねりとして残っており、何らかの拍子に

皮膚表面に現れる。

ということはあるんです。

 

ですので、そこをよく知っている皮膚科医は決してアトピー性皮膚炎が治癒したとは言いません。

寛解した。また「今回のこの症状は治った」という言い方はするのですがね。

 

本当にアトピー性皮膚炎というのは一筋縄ではいかないのですよねえ…

難しいです。

乾燥肌はどこから始まるのか?

今日は乾燥肌のお話です。

 

 

気温が下がり、同時に湿度も下がり、乾燥肌も悪化がみられるようになってきました。

ただこの乾燥の悪化。子供と大人では少し状況が違う気がするんですよねえ。

出方が少し違うかな?

 

大人と子供の乾燥の最初はいずれも膝と肘から始まるようです。

正確には膝の裏と肘の内側。

この原因ははっきりはしていませんが乾燥+こすれの刺激による悪化というのは

理論的にはありそうです。あとは汗の刺激とかですかねえ。

 

その次の部位は四肢の伸側になります。

上腕、前腕の外側と大腿下腿の前側ですね。

こちらも原因は乾燥と、こすれも少しはあるでしょうか?

 

その次に乾燥する部位なのですが、子供と大人では少し違う印象を持っています。

子供はほっぺた。大人は手。かなという気がするんですよねえ。

こちらは生活習慣の違いが要因でしょうか?

というか、大人の場合は水仕事が一番の要因な気がします。

明らかに女性のほうが手と指の湿疹になる方が多いですからねえ。

子供は水仕事はあまりしないので、手と指は比較的落ち着いているのかもしれません。

逆に頬部に湿疹ができやすいように見えますが、これはずっと外を走り回っているから

かもしれませんねえ。

いずれにしても生活習慣の違いが症状の出方の違いを生むということはありそうに見えます。

 

 

これからだんだん乾燥が強くなってきます。

早めに保湿。そして症状が出るようであれば早めに湿疹を抑える塗り薬を使っていきたい

ところです。

洋服のタグを切り取っていますか?

今回はアトピー性皮膚炎のお話。特に小さい子のお話ですね。

 

洋服のタグとアトピー性皮膚炎と。

一見関係なさそうに見えますが、実は密接に関係していたり。

特に1歳から3歳くらいまでの子ですかねえ。

 

この年代の子の湿疹の特徴として

背中の湿疹が多く見られることが挙げられます。

特にできやすいのは3箇所。

一つは左右の肩甲骨の下のあたり。(上にもそこそこできるかな?)

こちらは肩甲骨と洋服のこすれによってできると考えられます。

ちょうど肩甲骨の骨の輪郭に沿って湿疹ができますからね。

もう一つは真ん中の上部。

この原因の一つは首の骨。

頚椎の突起が真ん中にあり、こすれることが原因となります。

もう一つの原因が背中の真ん中にある洋服のタグなんですよねえ。

これもこすれることで湿疹の原因になるのです。

 

ではどうやって予防するか?これは非常に簡単でして。

タグを全部切り取ってしまう。

これだけで解決します。

当たるなら、当たるものを取ってしまうという実に脳筋的な解決策ですが、

結構効果があったりします。

最近のタグの中には目立つものとかありますからねえ。

ただ小さい子の洋服のタグって、周りの人は全く見ていないですからね。

と割り切ってしまうのも一つかなと思うのです。

 

タグ、邪魔かな?と思ったら思い切って切り取ってしまいましょう。

それが湿疹の予防にもなったりするのです。

というお話でした。

 

円形脱毛のセルフチェックはどこをみればいいのか?

今回は円形脱毛症のお話です。

 

 

円形脱毛症の患者さんの受診はだいたい2週間から4週間に1回です。

ではその間、円形脱毛症の自己評価は何に気をつければいいのか、今回は簡単に説明していきましょう。

 

円形脱毛症、診察のときのチェック項目はまず何よりも局所の確認です。

それぞれの局面が生えてきているのか、まだ変化はないのか、むしろ悪化しているのかを

評価するのですが、大事なポイントが一つありまして。

それは、診察のときの点でしか評価できないということなんですね。

つまり診察していないときの2週間なり4週間マイナス23時間何分間の評価とはできていないのです。

そこが外来診察の一番の弱点であったりするのです。

 

では逆に自宅で細かく毎日評価出来るのか、する必要があるのかというと

こちらも否定的に感じています。

だって、一般の方がまず自分の円形脱毛は見えないですよね。

そして見たとしてきちんとそれば生えているのかそうでないか確認できるかというと

それは無理でしょう。

(というか皮膚科の先生でもそのあたりの判断が怪しい方もおりますので…)

 

したがって毎日細かく評価する必要がないのですが、では何が出来るかというと、

「少なくとも悪化していないかどうか」の判断は可能です。

つまり拡大している=髪の毛が抜けてきていないかの確認です。

 

この評価は実に簡単。

まず円形脱毛の周りを軽く引いてみる。

引いて抜けるなら悪化傾向。抜けないならそこまで悪化はしていないですね。

もう一つ、抜け毛がどのくらい有るのか。

こちらは入浴後の排水口と寝室の枕の周りの毛の量で評価できます。

抜け毛を軽くまとめてボールまたは山にする。

そのサイズは平均と比べてどうか。

平均より大きいのであれば抜けているつまり悪化結構に有るということがわかります。

この2つは毎日誰でも出来るのではないでしょうか。

そして悪化しているなら受診を繰り上げて治療法の相談。

ということができます。

 

円形脱毛の症状の評価は、

・自宅で悪化していないか

を毎日確認し、診察室では

・円形脱毛が良くなっているか

を評価してもらうといいかもしれません。

 

少なくとも悪くなっていないのであれば一安心することも出来るのではないでしょうか?

こちら、自宅でも簡単に行えますので、ぜひ試してみてくださいね。

わかばひふ科クリニックでの後発医薬品の使用方針について(2024年10月:先発医薬品の選定療養費化に合わせての変更)

今回はおくすりの使用方法についてのお話です。

 

 

2024年10月1日から先発医薬品の選定療養費化が始まります。

この制度、簡単に説明すると

・後発医薬品のある製品を

・医師が後発品を指定しているのに

・患者さんが先発品を希望した

というときに実費で誰にでも先発品と後発品の差額を支払う必要がある

という制度です。

こちら、乳幼児0割負担の方にもかかってきますので、ご注意ください。

 

そのため、今回から後発医薬品の使用方針について明示することにします。

 

<内服薬>

まず内服薬についてです

こちら、

すべて後発品

でお出しする形になります。

 

過去には先発品と後発品の製品により治療効果が変わってくるという話もありましたが、

今はもうそうでもなさそうです。

またメーカーごとの細かな違いに影響される疾患というのもクリニックの外来ではそうそうありませんので、

こちらは全部後発品指定という形になります。

 

<外用薬>

塗り薬目薬その他のおくすりについてですが、こちらは少し複雑になります。

というのも効能効果の問題ですね。

皮膚科の軟膏は「混合」つまり、混ぜるという作業が発生することがあります。

こちらが曲者でして、軟膏の種類によっては分離したり、効果が落ちたりするわけなんですね。

カレーにいれるじゃがいもの種類が変わると、口当たりだったり変わってきますよねえ。

ということが軟膏でも起こってきます。

なので、軟膏については

基本的にはすべて後発品

では有るのですが、

「下地」:保湿剤+抗炎症外用薬の混合剤については先発品と医師指定を行う

という形になります。

流石にアトピーの子の全身にプロアクティブとして使用する薬剤については

安定性のデータを求めていきたいとことです。現時点でそのデータが十分に揃っているのは先発品のヒルドイドだけなのです。

特にコレクチム、モイゼルトといった新規の抗炎症外用剤との混合データはたぶんジェネリックさんは持っていないと思うのです。

(持っているメーカーさんは資料を送りつけていただけると嬉しいです)

ステロイドとの混合データはジェネリックさんは持っていそうですが、逆に今は混合しませんからねえ…

というわけで、下地に関しては先発品指定を継続する方針となります。

 

また他の混合剤についてですが、

保湿剤+保湿剤の混合剤は以前は「軟膏つぼにするのが目的で」処方していましたが、

つぼタイプの保湿剤も出てきていることもあり、今後は行わない方針とします。

混合の欠点でもある、微生物汚染の問題もありますし、純粋に薬剤交付が遅れる問題もありますので。

もしもつぼタイプが希望の方がおりましたら薬局で(つぼ代は有償でしょうが)詰めてもらうか、

おうちで詰めて行くかのどちらかでお願いします。

またそれ以外の混合材についても単剤化を進めていく方針です。

 

以上2024年10月現在の方針について簡単に解説させていただきました。

11月12日は「いいひふ」の日です!(2024年)

はい、繰り返していいます。

11月12日はいいひふの日です。皮膚の日。

ということで今年もイベントが各都道府県で行われます。

興味の有る方は覗いてみてはいいかと思います。

 

東京都はこちら

日本経済新聞社さんとタイアップして、今年は頭の皮膚トラブルをテーマにハイブリッドでの講演が行われるようです。

テーマは頭皮湿疹の一般的なお話、美容系のお話、脱毛症のお話の3本になります。

いずれも皮膚科の外来ではよく見かける病気ですね。

こちらのそれぞれについてのエキスパートの先生方のお話が聞けるのはありがたいのです。

いずれの先生もエネルギッシュにお話くださるので、聞いて楽しいのですよ。

 

一般の方も自由に参加できますので、よろしかったら上のリンクから申し込みをしてみてくださいね。

 

今回はちょっとした宣伝でした。

アトピーの治療薬のせいで汗をかく?

今回はアトピー性皮膚炎のお話です。

 

 

アトピーの全身治療薬を行っている方からときに聞くのですが、

「最近汗の出が強くなったのですが、それは薬の副作用ですか?」

これ、薬のせいではなく、アトピーが良くなった結果として出てくるのです。

 

そもそもアトピー性皮膚炎では汗の出方に異常が出ることが知られています。

量も少なくなりますし、場合によっては質にも影響しているかもしれません。

アトピーが皮膚の炎症である以上、皮膚に存在する汗の管も影響を受けるわけです。

その異常が全身治療薬のために解除されたらどうなるか?

汗の出方は正常に戻るのですが、例えば生まれてからずっとアトピーだった方は

本来の皮膚の汗の出方を経験したことがありません。

そのため、今までよりも全然多くの汗が出るということでびっくりしてしまうわけです。

実際には普通に戻っただけなのですが。

 

まあそれだけ全身治療薬の効果があるということでありがたい話ではありますが、

一気に汗が出る側からするとそれはびっくりしますよねというお話でもあるのです。

新型コロナワクチン予約を一時停止します

今回はご報告

新型コロナワクチンの予防接種枠ですが、

今月分を一時閉鎖します。

10月からインフルエンザ及び新型コロナワクチンの接種が始まりますので、

それに合わせての措置となります。

 

10月から新型コロナのワクチンも代替わりします。

現在の感染状況に併せての種類に変更されます。

なので、今接種するよりも10月以降に接種することを強く推奨します。

これも一時閉鎖の理由ですね。

 

10月の直前には再度予約枠の設定を行いますので、そちらのご確認をお願いできればと思います。

 

よろしくお願いいたします。