赤ちゃんが頭を痒がる、ひっかくというお話は診察室でもよく聞きます。
今回は頭を引っ掻いている赤ちゃんに何ができるかというお話をしていきましょう。
赤ちゃんが頭を引っ掻いているのは多くは乾燥が原因です。
早い子では生後3ヶ月、遅くとも生後半年になると、脂漏性湿疹はなくなります。
(尤も、脂漏性湿疹は痒くなりませんが。)
その後の頭部の湿疹はほとんどが乾燥による湿疹です。
では、なぜ乾くのか?
これはもう年齢、季節によるものといえるでしょう。
生後3ヶ月の赤ちゃんの皮膚は一生の中で最も弱い皮膚です。
当然乾燥もし易いものです。
また、冬になると、空気が乾燥しますから、皮膚も乾燥してきます。
そのために頭部の皮膚も乾いてくるのです。
もう一つの原因は洗い過ぎです。
石けんで頭を洗っていると、どうしても皮膚の乾燥が強くなってしまいます。
そのために痒くなってしまうのです。
また、体温が上がると痒みは増強されます。
そのために入浴直後は特に痒くなってしまうのです。
では、対処法はどうするか?
今までのお話の反対をすればいいのです。
年齢・季節は残念ながらコントロールは出来ません。
しかし、洗い過ぎはコントロールできます。
どうするか?頭は頭用のシャンプーを使うのです。
また、乾燥肌・アトピー用のシャンプーを使うのもひとつの方法です。
石けんに比べて洗浄力は弱いのですが、逆に皮膚の保護作用は強いために
乾燥は抑えることができます。
これだけでも頭の痒みが減る子は沢山います。
もう一つは暖めないこと。
保冷剤や氷枕を使って頭を冷やす。
また、入浴直後に冷たいタオルで温度を下げる
などの対策を取ることで、痒みを抑えることができます。
お風呂から上がったあとに赤ちゃんが頭を引っ掻いて困ります。
という方はぜひ試してくださいね。