わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

紹介状

アトピーの全身療法では転院時に必要な情報が有るのです

今回はアトピー性皮膚炎のお話です。

 

アトピー性皮膚炎の全身療法が始まって6年が経過しました。

現在では多くの方が治療を行っていると考えられます。

適応も生後6ヶ月まで広がっているので子どもたちでも治療中の子は多いです。

 

そこで問題になってくるのが引っ越しです。

引っ越しにより、医療機関を変える必要があるというのは仕方が内面では有るのですが、

そのときに、前の医療機関から情報を引き継ぐ必要があるんですね。

 

アトピー性皮膚炎の全身療法を行うにはいくつかの条件が実はついています。

湿疹の面積の広さ、症状の強さを数字にするのですが、それがいくつ以上という形で

条件設定がされています。

ただ、その数字って、調子が良くなると下回ってしまうことがほとんどの例で有るのです。

そうすると引越し先の医療機関で最初に皮膚を見ると該当しない。

という残念な結果になってしまうのです。

そこで大事になるのは前医のデータ。初診時つまり一番悪いときの

数値データが必要になるのです。

そのデータを使用して全身療法を継続することができるのです。

これ、大事なお話です。

 

なお、その数字がなにかに付いては処方している医師は把握していますので、

引っ越しのお話と同時にデータをほしいといえば、

紹介状にして記載してくれると思います。

できれば数日の余裕を持って、一度皮膚科に相談していただくとよいかと思います。

 

 

引っ越しのときの作業は膨大なものでは有るのですが、

アトピー性皮膚炎の紹介状に関しては、全身療法を行っている方は

必ず用意してもらってください。

スムーズな治療を継続するために最初に一手間かけるのが大事です。

Twitterまとめ:いちご状血管腫は早めに紹介状を取りに来て

最近はまとめた記事はTwitterで連投と言う形で投稿しています。

フォローいただけましたらこちらのブログよりも早く読むことが可能かと思います。

 

今回はいちご状血管腫についてです。

厄介な性質を持っている腫瘍なので、その性質と今後に極力影響を残さない対応について

簡単にまとめてみました。

 

アトピー性皮膚炎の全身療法を実行中の方が転院するときに気をつけること

デュピクセントを始めとする次世代型アトピー性皮膚炎の治療が開始されて4年目に入りました。

オルミエント、リンヴォック、サイバインコ、ミチーガと薬の種類も増え、使用中の患者さんも増えてきています。

それに伴い進学転居などの社会的変化に伴い転院されるかたも増えてきました。
その方にはもちろん転居先で治療を継続するようにお話をし、紹介状を記載しています。

紹介状にはいくつか記入が必要な事項もあるのですが、紹介状にそれが抜けていることを経験したために今回記事にします。

いや、だってこれが書いていないとおくすりを処方できないんですもの。

 

アトピー性皮膚炎の治療薬は非常に高価です。窓口で支払う金額でも十分に高価なのですが、それ以外の7割(から9割)の金額は実は保険者から出ています。

そのお金はもとをたどると毎月給与から引かれている保険料および税金となっています。

医療機関は毎月保険者にレセプトという名前の書類を提出し、その金額を請求することになっているのですが、そのレセプトには必ずいくつかの事項を記載しなければなりません。

特にアトピー性皮膚炎の場合には上記の写真にあるIGA、EASI、BSAというデータを記載する必要があり、そのデータがある数字以上でないと処方できないルールになっております。

で、問題になるのが治療中に転院した場合。調子が良くなって転院すると、転院先の病院でとった数字ではクリアできなくなる可能性があるんです。

この数字は患者さんがある時点でクリアしていることが証明できればいいので、一番合理的なのが全身治療を行う前の調子が悪い段階でのデータを使用することなんです。

なので、転院前の病院が持っているそのデータが一番大事なのですが、その数字が書いていない。となると転院先の病院は途方にくれてしまうのです。

もちろん、一番悪いときのデータを見ることでもともとその患者さんがどのくらい重症なアトピーだったのか、ひいてはどれだけしっかりと治療を行うべきなのかを知ることも大事なのですが。

 

なので、転院前の病院にお願いです。このIGA、EASI、BSAのデータはかならず紹介状に記載してください。処方薬のデータは患者さんのお薬手帳を見ればある程度確認できるのですが、この3点だけは紹介状に記載が無いと全く判断ができません。

あとは患者さんも可能であればこの3つの数字は教えてもらってお薬手帳などにメモしておくと良いかもしれません。実際に起こりうる話ですが、洪水で・地震でクリニックのデータが全部なくなってしまうことも理論的にはありますから。しっかりと自己防衛することも大事ですよね。

 

転居するときには紹介状をしっかりと書いてもらいましょうね。