本格的にお盆に入りました。
当院も今週末までお休みです。
さて、夏になって目立ってきたのが、顔の湿疹です。
正確には湿疹に伴うほっぺたの部分的な色抜けです。
ほっぺたの一部に白く色が抜けた部分があり、特に日に焼けた子では、
とても目立つ状況になっています。
同様に背中や胸などにも色の抜けが出ている子もいるようです。
では、この色の抜けはなぜ出てきたのでしょうか。
この色のぬけは「単純性粃糠疹」と呼ばれるものです。
ちょうど米の糠のような小さなかさかさは皮膚にこびりついているので、
このような病名で呼ばれます。
俗称は「はたけ」
なぜ、このように呼ばれるのかはわかりません。
湿疹の部分というのは色が抜けたり、色がついたりと、
皮膚の色調に変化が出てくることがあります。
この単純性粃糠疹も同様の理由で色が抜けると考えられます。
最初は粃糠疹の部分はでこぼこしているので、光が乱反射し、結果として白っぽく見えると考えていたのですが、
どうもそんなに単純な話ではなく、
粃糠疹部分の色素のでき方そのものが周囲と異なるために出現すると今は考えられているようです。
では、対処法はどうするのか?
先にお話しした通り、粃糠疹とは軽い湿疹の状態ですから、湿疹を直すことが治療になります。
保湿剤でも十分抑えることが可能ですし、症状が強いようであれば
弱めのステロイドを塗ることで湿疹を抑えることができます。
でも、この色のムラを直すのは正直難しいです。
そもそも色ムラは湿疹の結果の色素のでき方の違いが原因ですから、
湿疹を直しても色素がすぐに出るわけではありませんし、そもそも皮膚の色は
何か月もかけてできた皮膚の色素の量で決まります。
したがって、湿疹を直したからと言ってすぐに色のむらがなくなるわけではありません。
でも、心配はいりません。
時間はかかりますが、きちんと湿疹を治してさえいれば、色のムラは徐々に目立たなくなります。
冬には目立たなくなりますので、ご心配なく。
もしも、ムラが目立つのはイヤというのであれば、
ファンデーション機能付きの日焼け止めを使えば目立たなくなります。
色が気になるようでしたら、試してみてくださいね。