さて、今回は以前にしたお話の幼稚園版です。
よく聞かれる質問ですが、実際のところはどうなのか診察の様子から考えてみたいと思います。
幼稚園に入園することでアトピー性皮膚炎の症状はどう変わるのか?
どうも、多くの場合は悪化するようです。
理由の一つは以前に保育園の時に述べたようにスキンケアの密度と量が低下するということもあるようです。
また、生活習慣の違いも大いにあるようです。
もうひとつ、自宅と幼稚園の生活で大きく異なるところがあります。
外遊びの時間です。
まあ、これは幼稚園の方針により決まってくるところもあるでしょう。
また、都心では地面がすべて舗装されており殆ど砂に触る経験の出来ない幼稚園もあるので、
一概に言うことはできないのですが、
砂遊びや外遊びの時間は自宅にいる時よりもはるかに長くなるようです。
するとどうなるか。
もちろん大汗をかくので、汗による湿疹の悪化も見られます。
もう一つ忘れていけないのは、指の湿疹です。
指の湿疹は手首にも現れるので、手首から先の湿疹と呼んでもいいかもしれません。
この湿疹はだいたい悪くなります。
また、新しく出現してくるのです。
この指の湿疹は多分幼稚園生活によるものでしょう。
なぜか?小学生になるとこの湿疹ができる頻度が一気に減ってくるからです。
余談ですが、小学1年生のうちの娘に砂遊びをしないのか聞いてみたところ、
「服が汚れるからやなら~い」
とのことでした。
まあ、こんな理由もあり、砂遊びの時間は短くなり、指の湿疹の頻度や症状も落ち着いてくるのでしょう。
・・・ということは、幼稚園児の指の湿疹は
生活習慣病
ということになるのでしょうか・・・