今回はアトピー性皮膚炎のお話です。
アトピーの全身治療薬を行っている方からときに聞くのですが、
「最近汗の出が強くなったのですが、それは薬の副作用ですか?」
これ、薬のせいではなく、アトピーが良くなった結果として出てくるのです。
そもそもアトピー性皮膚炎では汗の出方に異常が出ることが知られています。
量も少なくなりますし、場合によっては質にも影響しているかもしれません。
アトピーが皮膚の炎症である以上、皮膚に存在する汗の管も影響を受けるわけです。
その異常が全身治療薬のために解除されたらどうなるか?
汗の出方は正常に戻るのですが、例えば生まれてからずっとアトピーだった方は
本来の皮膚の汗の出方を経験したことがありません。
そのため、今までよりも全然多くの汗が出るということでびっくりしてしまうわけです。
実際には普通に戻っただけなのですが。
まあそれだけ全身治療薬の効果があるということでありがたい話ではありますが、
一気に汗が出る側からするとそれはびっくりしますよねというお話でもあるのです。