デュピクセントが発売されてそろそろ1年が経過しようとしています。
当院でも30名以上に治療を開始し、既に250本以上が使用されています。
先日は中断ではない卒業者も出ました。
ちょうど年度末ですので、簡単にまとめてみたいと思います。
まず効果面について。
確かに非常によく効きます。
先日もブログに書きましたが、当日翌日からかゆみに対しての効果を発揮します。
その後乾燥と赤みが改善。最後にはざらつきとしこりが改善する印象があります。
なお、症状の改善の度合いには部位も影響しているような印象を受けます。
顔はなかなか良くなりません。体手足に比べても明らかに弱い印象があります。
露出していること、掻爬していることも影響あるかと思いますが、
それだけではないような印象を受けていますが。
一度、顔に注射してみて、症状の変化を見てみたいものです。
また、春になって顕著に出るようになったのが花粉症です。
花粉症のある方の改善が非常に悪い。
とにかく悪い。
診察室のドアを開けた瞬間の顔の赤みの状態を見るだけで
花粉症の有無がはっきりわかるくらい効果に差が出る。
という印象を受けます。
まだ実証はされていませんが花粉症のある方は注意が必要かもしれません。
副作用については当初想定されていた目の周りの症状はある程度の確率で出ます。
予防的に抗ヒスタミン剤の目薬を出してもいいかもしれないと思っているくらいです。
重症ではないのがありがたいのですが。
金額についてはやはりどうしてもネックになってしまいますね。。。
治療間隔はまず3ヶ月は隔週という形になるので、6本。
ほとんどの方の自己負担額以下になるので、合計15万円。
その後は受診間隔を開けていくこともあるので、この金額が持続するわけでは
ないのですが、それなりの金額にはなってしまいます。
やはり、簡単に治療を開始できる金額ではないのかなと思ってしまいます。
こちらは来年度の診療報酬改定に伴う薬価変更の情報待ちでしょうか・・・
金額の多寡は除けば、現時点ではデュピクセントの治療は
重症のアトピー性皮膚炎における一番効果の高いことが実証されている
治療法と言えるでしょう。
一度相談してみたいという方は受診をして診察をお受けすることを
おすすめします。