わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

生物学的製剤

デュピクセントを1年間使用してみた結果

デュピクセントが発売されてそろそろ1年が経過しようとしています。

当院でも30名以上に治療を開始し、既に250本以上が使用されています。

先日は中断ではない卒業者も出ました。

ちょうど年度末ですので、簡単にまとめてみたいと思います。

 

まず効果面について。

確かに非常によく効きます。

先日もブログに書きましたが、当日翌日からかゆみに対しての効果を発揮します。

その後乾燥と赤みが改善。最後にはざらつきとしこりが改善する印象があります。

 

なお、症状の改善の度合いには部位も影響しているような印象を受けます。

顔はなかなか良くなりません。体手足に比べても明らかに弱い印象があります。

露出していること、掻爬していることも影響あるかと思いますが、

それだけではないような印象を受けていますが。

一度、顔に注射してみて、症状の変化を見てみたいものです。

 

また、春になって顕著に出るようになったのが花粉症です。

花粉症のある方の改善が非常に悪い。

とにかく悪い。

診察室のドアを開けた瞬間の顔の赤みの状態を見るだけで

花粉症の有無がはっきりわかるくらい効果に差が出る。

という印象を受けます。

まだ実証はされていませんが花粉症のある方は注意が必要かもしれません。

 

副作用については当初想定されていた目の周りの症状はある程度の確率で出ます。

予防的に抗ヒスタミン剤の目薬を出してもいいかもしれないと思っているくらいです。

重症ではないのがありがたいのですが。

 

金額についてはやはりどうしてもネックになってしまいますね。。。

治療間隔はまず3ヶ月は隔週という形になるので、6本。

ほとんどの方の自己負担額以下になるので、合計15万円。

その後は受診間隔を開けていくこともあるので、この金額が持続するわけでは

ないのですが、それなりの金額にはなってしまいます。

やはり、簡単に治療を開始できる金額ではないのかなと思ってしまいます。

こちらは来年度の診療報酬改定に伴う薬価変更の情報待ちでしょうか・・・

 

金額の多寡は除けば、現時点ではデュピクセントの治療は

重症のアトピー性皮膚炎における一番効果の高いことが実証されている

治療法と言えるでしょう。

一度相談してみたいという方は受診をして診察をお受けすることを

おすすめします。

慢性蕁麻疹にも注射ができるんです

今回は蕁麻疹のお話をしましょう。

 

実は慢性蕁麻疹にも注射の薬が使えるようになりました。

その名もゾレア。

IgEという蕁麻疹に関与する抗体に作用します。

非常に効果が高いのも特徴ですが、

高価であることも特徴だったりします。

 

3割負担のかたで1回あたり3万円がかかります。

ただ注射の間隔は4週間とアトピーに対するデュピクセントに

くらべて1ヶ月あたりの金額はやや少なく済むといえばいえるのですが。

 

ただ、これだけ高価な薬剤ですので、院内に常に常備されている

わけではありません。

投与希望されての受診後約3営業日お待ちいただくことがあります。

ご了承くださいませ。

 

どんどん皮膚科領域においても新薬が出てきています。

高価ではありますが、効果も非常に高いですので、

なかなか落ち着かない蕁麻疹の患者さんは

一度ご相談くださいませ。

 

成人アトピー性皮膚炎の新薬、デュピクセントの治療を開始いたします。

今年4月より販売が開始されましたアトピー性皮膚炎の新薬、デュピクセントの治療を開始いたしました。

いくつか注意事項などありますので、全ての患者さんに使用できる薬剤ではありませんが、

施設条件は当院では満たしております。

 

治療を希望の患者さんは、一度受診してみてくださいね。

 

今後、当ブログでもデュピクセントについてはお話をしていきたいと思いますが、

まずは一報、ご報告でした。

オテズラの副作用が出る人は効果の高い人か?

今日は尋常性乾癬のお話です。

 

先日発売になり、処方を開始したオテズラ。

当院では数名の方に処方を行っております。

その方の1ヶ月内服した症状の変化、副作用の出方が分かってきました。

 

まずは効果。

一番効果の少なかった人で半減。

有効な人は8割以上の減少です。

当然ながら、塗すぐりの使用量も激減しています。

特にステロイドをストップできるのがありがたいところですね。

落ち着かない人にはビタミンD3軟膏を主体に使用するようにお話しています。

 

ついで副作用。

こちらも人に依るとしか言えないところです。

ダメな人はだめ。一日1回に減らした人も居ました。

でも、大丈夫な人は全く出ません。

出る人も内服期間が長くなるに連れて副作用は減少傾向にあるようです。

内服を減らさざるを得なかった人についても今後、副作用の推移をみて、

内服量を調節する予定にしています。

 

そして、効果の出方と副作用の出方ですが、

どうも、関連性が有るように思えたりもします。

まあ、処方数がそんなに多くはないのであくまでも印象に過ぎませんが。

効果の高い人は副作用も出やすく、辛い。

そんな傾向を感じるのです。

ただ、あくまでもこれは印象に過ぎないので、

もう少し長い間確認をしていく必要があるのですが。

 

でも使用した皆さんはずっと使いたいと言っています。

これは大したものです。

 

でも、問題点もあります。

まず値段。まあ、高いですね。

でも点滴や注射の必要な生物学的製剤よりは安いです。

あとは維持の仕方。

症状がなくなったら減らしていきたい所なんですが、

そのあたりについてはまだ何も分かっていません。

減らしてはいけないとメーカーさんは言っていますが、

今後の検討課題ですね。

 

副作用の多く出る薬ではありますが、

効果の面からは明らかに今までの薬とは別次元の印象を持っています。

まだあまり採用されている病院の数は多くないようですが、

乾癬の治療の一つとして考えてみても良いかもしれませんね。