今回は秋のお話。
もうそろそろ夏もおしまいですからね。
秋に流行する皮膚の病気はいくつかありますが、
代表的なものはこの3つでしょう
・いぼ
・みずいぼ
・しらみ
この3つは夏にすでに種がまかれているのですよ。
種がまかれていると言っても植物のように本当にタネがあるわけではありません。
原因となる微生物はすでに取り付いているというお話です。
いぼはイボウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)
みずいぼは水イボウイルス(伝染性軟属腫ウイルス)
しらみはシラミ
ですね。
いずれも潜伏期間を持って発症する病気です。
潜伏期間というのは感染が成立してから症状が出るまでの時間のことですね。
いぼとみずいぼはウイルスが皮膚に感染して発症するわけですが、そのウイルス粒子は非常に小さいので
当然目には見えません。
ウイルスが多く出現し、皮膚に変化を起こして初めて症状として捉えることができます。
そういうタイムラグが生じるのが特徴です。
シラミは逆に目に見えます。
ただ、隠れるのは上手なので、シラミが取り付いた段階では目で見つけることはまず不可能。
ではなぜ症状が出るかというと、シラミが頭皮から血を吸う。その時皮膚に入るシラミのタンパク質に対する
アレルギーとして痒みが生じるんですね。
つまり、刺された当初は何も起きないのですが、何度も吸われるうちにある日突然アレルギーが成立する。
そのために症状が出る。
ということでしらみが取り付いてから症状が出るまでの時間差が潜伏期間ということになります。
でき方は違うとは言え、潜伏期間はそれぞれ数週間暗いと考えます。
つまり秋に流行する病気というのは今頃に感染が成立している可能性が高いというわけです。
秋の病気は夏に始まっているわけなのです。