春になりました。徐々に暖かくなってきましたね。
もう冬もおしまいです。
でも、冬もおしまいなのに乾燥肌になってきた子がたくさんいます。
何故でしょうか?
理由ですが、科学の問題を応用することでよく理解できるかと思います。
まず大前提として皮膚の乾燥度合いは湿度に依存することがあります。
はっきりとしたデータはありませんが、季節や環境からは十分に予想されることです。
では湿度はどのように計算されるのか?思い出してみましょう。
湿度=(現在の空気中の水分量)/(その気温の飽和水蒸気量)×100
で出しましたよね。
覚えています?
そして空気中の飽和水蒸気量は気温によって決まります。
一般的に気温が上がるほど飽和水蒸気量が上がりますよね。
気温0度で4.8g
気温5度で6.8g
気温10度で9.4g
気温15度で12.8gです。
さて、いくつか例を出しましょう。
気温5度、湿度50%の空気が温まり、気温15度になりました。
湿度はいくら?
まず空気内の水分量を確認すると、
6.8g×0.5で3.4g
それが気温15度になるので、
3.4g÷12.8gなので、湿度は26.6%まで下がることになります。
これだけ湿度が下がると皮膚も乾燥しますよね。
次に雨の日の例を見てみましょう。
気温10度、湿度80%の雨の日の夜に気温が5度まで下がりました。
翌日気温が15度になりました。
文章だけ読むと結構湿度は高そうに見えますが・・・
問題は気温が下がったときです。
最初の水分量は
9.4g×0.8で7.5gです。結構ありますね。
しかし気温が0度に下がると、飽和水蒸気量以上の水分は結露してしまいます。
結果水分量は4.8gまで減少します。
その空気が15度まで上がるので、
4.8g÷12.8ですから37.5%になります。
つまり、雨が降っても夜に気温が下がってしまう以上、
翌日の湿度は全然上がらないんですね。
実際はもう少し複雑ですが、このように寒暖差の激しい時期には
気温が上がることが逆に湿度を下げることにつながるので、結果として逆に皮膚の乾燥を
もたらすことになります。
いや、でも実際に計算してみると、想像以上のインパクトですね。
確かに乾燥しますよ。これでは。
皮膚の乾燥が取れるのはまだ当分先の用です。残念。