(ほとんど)痛くないイボ治療を開始いたしました。
ご希望の方はチラシをご確認いただくか、当院を直接受診下さい。
イボの治療を開始したのは皮膚科医になってからとほとんど同じ期間です。
そのイボの治療はずっと液体窒素でした。
結構この液体窒素ですが痛いんですよね。
少なくとも、誤って自分の体についたときには思わず
「いたっ」と声が出るくらいです。
不意打ちされると我慢はできませんよね。
このイボの治療に実はずっと不満を持っていました。
もっと、痛くない治療法があればいいのに。
ということでいろいろと治療法を探していたのですが、
海外の医療機関で治療をされている、とある方法にたどり着きました。
イボの治療の原則はイボウイルスの取り付いた細胞を殺すことです。
現在の方法では物理的に冷却し、その細胞を殺していました。
その際に周辺のなにもない部分も冷却してしまい、神経を刺激して
痛みを発生させていたわけです。
今回の治療法はこのようなある意味乱暴な治療ではなく、
皮膚の細胞の接着を剥がすことにより、イボウイルスの取り付いた細胞を
皮膚から剥がし取ってしまおうという考え方なのです。
化学的に皮膚に水疱を作ると考えてもらえばよいでしょうか。
この治療方法のメリットはとにかく痛みが少ないこと。
実際に自分の体に使ったときには、痛みはほとんどありませんでした。
気にしてみれば少しヒリヒリするかな?といったくらいです。
デメリットとしては治療の効果が液体窒素よりも少し悪い可能性があることです。
化学的に皮膚の表面に作用しますので、液体窒素のように広範囲を一気に
凍らせてイボを剥がすという方法とは異なります。
したがって、一気に治すということは難しいかもしれません。
(今後実際に治療を行ってみて、このあたりはどうなのか見ていく必要がありますが)
逆に言えば、液体窒素の欠点でもある、凍らせ過ぎという問題は発生しません。
液体窒素の問題点でもある、目分量で治療を行わざるを得ない。
治療の効きが弱いと、全く効果がない。
効きすぎると一気にイボの部分に水疱を形成する。
そしてその丁度いい感じを出すのが非常に難しい。
という問題も発生しないので、安定している治療法かもしれませんがね。
イボに対する液体窒素の治療法ではとにかく痛みが一番の問題になります。
しかし、この新しいイボ治療についてはその一番の問題が非常に少なくなるという
メリットがあります。
治療の期間が少し長くなるのはやむを得ない。
とにかく痛みの少ない治療方法を希望という方は一度検討してみて下さい。
次の項目で実際の治療の流れについてお話をしていきたいと思います。