皮膚科医ですが、天気を読んでいます。
もちろん天気予報をするわけではありません。
天気予報を確認し、毎日の診療の参考にしているのです。
まずわかりやすいのは外来の混雑だと思います。
当然天気が良ければ受診する。
しかし天気が悪ければ面倒ですから受診はしない。
ということになるわけですね。実際雨や雪の日は患者さんが減ります。
減りますからスタッフの出勤状況も勘案し外来の予約枠を調整することもあります。
実はお休みをしたいのだけど勤務に出ているというスタッフもいるかも知れません。
でも外来が少なくて手が空けばより少人数で待ち時間なく診療ができますので、
そういう方はお休みができるかもしれませんよね。
したがって天気を読み外来の混雑状況を読むということはスタッフにとっても患者さんにとっても
ベストのポイントが変わってくるということになります。
もう一つは天気により病気の出方が変わるということ。
例えば今週は雪が降りました。東京では珍しいことですね。
その環境ではどのような皮膚の病気ができるかというと、
冷えて悪化する病気、濡れて悪化する病気です。
例えばしもやけなどがありますね。
逆に急に気温が上がるときはどうでしょうか?
気温が上がると病原微生物の活動も活発になります。
汗もかきますよね。
なので、水虫、とびび、虫刺されなど多様な疾患が発生することになります。
また慢性的な病気も環境の変化が誘因で悪化することもあります。
アトピー性皮膚炎は汗をかきすぎると悪化することが知られていますから
急激な温度上昇は悪化の要因になるわけです。
このように天気を読むことで色々なものが見えてきます。
そして今後気をつけるポイントも見えてくるわけです。
天気を読むことは先を読むことに繋がるのです。