次亜塩素酸ですね。
今日、ホームセンターに行ったらまだ販売されていたようなので、記事にします。
次亜塩素酸というと、ピンと来ないかもしれませんが、
プールの底に沈んでいる白い塊がアレです。
小学生の頃に、(え、幼稚園?)「プールの底の白い塊には触れてはいけません」という
注意を聞いたこともあるかと思います。まあ、昔は気にせずに触っていましたけどね。
アレは次亜塩素酸カルシウムや次亜塩素酸ナトリウムが主成分で、
水に溶けたら徐々に塩酸となり、塩素を供給するものです。
その塩素でもって殺菌するわけですね。
それを応用して(誰が考えたのかしりませんが)
「次亜塩素酸の錠剤を作って、首から下げれば、インフルエンザの予防になるんじゃね?」
と作られたのが、いわゆる空間除菌剤と呼ばれるものです。
でも、これ、
使わないでください。(そこまでいかなくても、私は絶対に他人には薦めません)
塩素が出るのはいいんですが、(いや、本当はあまり良くないんですよ。)
その塩素が高い濃度で皮膚や洋服に張り付く訳です。
あとは、抱っこしている赤ちゃんとか。
その塩素は皮膚や洋服に対して非常に強い反応を示します。
(洋服についた塩素は脱色し、繊維をボロボロにするだけですが、)
皮膚につくと大変なことになります。
私達が「化学熱傷」と呼んでいるものですが、
強いかぶれの反応が起きます。
あたかも、やけどをして、皮膚がべろりと剥けるような。
当然、そのような強い反応が起きたら皮膚にキズが残る可能性があります。
場合によっては一生残ってしまうかもしれません。
実際に、そのような事例の報告があり(消費者庁HP)、ある商品については厚生省は回収命令を出しています。
消費者庁のHPには実際に起こった症状が掲載されています。
これだけのリスクを冒してまで得られるメリットですが、どうもはっきりとしたものはないようです。
少なくとも有名ドコロの医療機関で採用したという話はありませんので、
感染予防効果は少ないと考えて良いのではないでしょうか。
まあ、新しいものを出すのはいいんですが、
きちんと検証しましょうよ。という話でした。