わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

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子育ての本

書評:おやすみ、ロジャー 

おやすみ、ロジャー  魔法のぐっすり絵本

「おやすみ、ロジャー」

 

なになに、10分で寝かしつけが出来る?

という帯に釣られて購入。

よし、やったろうじゃないと思って、早速やってみましたよ。

1歳半の娘と、8歳の娘です。

 

確かに、眠れる絵本としては優秀かもしれません。

「眠る」と言うキーワードを軸に、

ゆっくり、のんびり、頭を空っぽにさせるワードが散りばめられています。

ところによっては、実際によく眠れるようになる、アドバイスまでついています。

心理学を少しだけかじった人であればわかると思いますが、

自己暗示(子どもに聴かせるので、他者暗示?)の内容にしてはいいのかもしれません。

 

お話の内容はあまりないようです。

というか、ワクワクドキドキハラハラするシナリオだと、子どもは起きてしまいますから、

平坦な内容。行って戻ってくる内容で良いのかもしれません。

当然といえば当然ですが。

 

と、まあ、心理学的な要因やら、文学的な要素やらを深読みしながら、

のんびりよ読んでいくと。あらまあ、上の娘はあっという間に眠ってしまいました。

10分かかっていませんよ。せいぜい5分と言ったところでしょうか?

 

対して、下の娘はというと・・・

遊んでいます。読み終わったのに・・・30分読んだのに・・・・

でも、まあ、少し眠そうにしているのかな?

というくらいなのですが、そのレベルは通常の寝かしつけと

あまり変わるものでは有りません。

その後、電気を消しても15分位は起きていました。

 

とまあ、ある意味当たり前の話なのですが、この本はある程度

言葉の意味がわかり、理解できる年齢になっていないと

効き目は無いように思えます。

印象としては3歳4歳位以上でしょうか?

それよりも小さな子だと、むしろ理解が出来ないように思えます。

アマゾンの評価をいろいろと読んでみましたが、

効果があるのはやはり、

・ある程度の年齢であること。(大体4歳以降かな?)

・兄弟がいないか、離れていること(退屈なので、お互いに遊んでしまうと意味が無い)

といったことでしょうか。

大人にも効果ありますね。読み聞かせて

 

あとは、毎日読み聞かせてあげて、眠ってくれるかですね。

これに関しては、いちどでもこの本で寝てくれた子であれば、しっかりと眠ってくれそうです。

というのも、この本を読んで眠った。

というポジティブな印象をこの本に対して持ってくれれば、次回以降も

同様に印象は良くなり、眠れるようになる可能性は十分にあります。

 

まあ、催眠というよりも自己暗示に近いレベルのものかとは思いますが、

独特なアプローチで作られた本としては面白いかなと思います。

ある程度お話の解る幼稚園児以上の子で、寝てくれなくて悩んでいるような方は

いちど試してみてはいかがでしょうか。

 

今後、連日読み聞かせてあげてどのようになったのか、実際にやってみたいと思います。

 

書評:子どもを伸ばす「生まれ順」子育て法 著:高濱正伸

子どもを伸ばす「生まれ順」子育て法 (朝日新書)

子どもを伸ばす「生まれ順」子育て法

著:高濱正伸

 

子どもをお持ちのお母さんであれば、ほとんどみんな知っている、

花まる学習会の主宰者です。

彼の今までの経験から気づいてきた、子ども達の育て方についての本です。

 

過去の学説その他の余計な情報は出てきません。

多くのお母さんの話を聞いて感じたことをまとめた書籍です。

一般に、様々なデータを持ち出すと説得力は増すのかもしれませんが、

論点はボケてしまいますが、この本ではそのようなことは有りません。

独断であり、問題も有るのかもしれませんが、著者の圧倒的な経験値は

その疑問に対する答えでも有るのでしょう。

 

長男長女、次男次女、末っ子、双子、一人っ子・・・

兄と弟、兄と妹、姉と弟、姉と妹・・・

兄弟の関係性は生まれた時にある程度決まっているものです。

そして家族の中での役割を「担わされていく」、人間関係を「作らされている」なかで、

それぞれの傾向が出てくるのはある意味当たり前のことです。

その傾向を見抜き、対策を考えることは経験を積んだ専門家しか出来ません。

学者には出来ないのです。

 

それぞれの傾向を読んでいると、全くもって然り。

確かに診察室のなかでも現れている印象を受けます。

 

上手に物事を進める基本は、最初に良質な知識を仕入れることです。

子育て中のお母さんは必見の書ですね。

おすすめします。

 

 

また、実はこの本の珠玉は最終章と言っても過言では有りません。

お母さん自身が上の子か、下の子かで、当然お母さんの性格の傾向が決まります。

ということは、子育ての傾向もこれで決まってくるんですね。

母親として、自分の子育てのクセが当然出てくるので、

それを認識しつつ子育て・親育てすることも大事なことなのでしょう。

 

子育てに悩むお母さんも、そのお母さんに心を痛めているお父さんも

必読です!!

「お父さんがキモい理由を説明するね」

お父さんがキモい理由を説明するね―父と娘がガチでトークしました (Linda BOOKS!)

 

お父さんがキモい理由を説明するね

著:中山順司

 

ウ、ウチはまだキモいなんて言われていませんからね。

その辺りはお間違いなく!

 

まあ、小学校に入ったばかりの娘なので、まだ考えていることもそれなりに分かるのです。

しかし、これから徐々にわからないことも増えてくるのでしょう。

いまでも、時にはっとするようなことを言ってきますからね。

 

この本は中学生の女の子とそのお父さんのお話を綴ったものです。

会話がなくなってくるこのお年ごろ、世のお父さんは戦々恐々と迎えるであろうことは

容易に想像できます。

 

じゃあ、実際に子どもはどのようなことを考えているのか?

詳しくは中身を読んでいただくにしても、思ったよりもしっかりと考えているな。

と言うのが正直な感想でした。

 

この時期の父親と娘の関係は非常に複雑かつ難しい物です。

過去を引きずり、子ども扱いする父親と、

成長している実際の娘のギャップ。

娘側も、しっかりとその変化に気がついているわけではないので、もどかしさが先に出てしまう。

また、単純な男性と繊細な女性という性差もあり、

すれ違いが多くなってしまう時期なのでしょう。

母親と男の子ではそうすれ違わないのかもしれませんが・・・

 

さて、ここで気になったことが一つ。

著者は小学校の時はすれ違ったまま時間が過ぎてしまいました。

では、その小学校の時からしっかりとしはお話をしてみたらどうなるのでしょう。

実際に試してみる価値はありそうですね。