わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

効果

顔の症状の強いアトピー性皮膚炎にもデュピクセントは使えます

どうも誤解されている面があるようですので、

簡単に説明をさせていただきます。

 

デュピクセントの投与条件は厳密に決まっています。

処方する医師がアトピー性皮膚炎に精通していること

患者さんが長年湿疹に苦しんでいること

治療をしてもあまり効果がなかったとこ

現在症状は強く出ていること

このくらいでしょうか。本当は数字がはっきりと決まっていますが、

今回は割愛しております。

 

で、問題になってくるのが症状が強いこと。

こちらも条件は2つに別れています。

一つは全身の症状は強いこと。まあ、当然ですね。

もう一つは顔の症状が強いこと。

です。

 

顔というのは社会生活を送る上で非常に重要なポイントになります。

当然ですよね。

ですので、顔面の症状は強いことを以て、重症とみなすという

考え方は理にかなったものと言えるでしょう。

 

しかしこのことがあまり知られていません。

残念です。

 

 

なので、顔の赤みを直したいというアトピー性皮膚炎の方は

一度皮膚科医に相談してみてはいかがでしょうか?

 

(ほとんど)痛くないイボ治療を始めて3ヶ月がたちました

新しいイボ治療を始めてから3ヶ月がたちました。

ということでここで簡単に今までの事をまとめてみましょう。

経過としてはおおよそ想定したとおりですが、一部に想定外の事がありましたので、

その後報告も兼ねて、簡単に説明をまとめてみたいと思います。

 

★処置時の痛みはやっぱりありません。

(ほとんど)と少しだけ弱気にお話していましたが、処置のときに痛みを感じることは

まったくと言ってよいほどありませんでした。

まあ、薬を塗るだけですからねえ。

こちらは看板に偽りなしです。

 

★自宅での痛みが少し出る方がいました。

処置終了後、帰宅後の状態についてですが、

こちらはどうしてもゼロにはなりません。

というのも、水疱ができてそれが押されていたくなる。

水疱が破れて痛くなる。

ということはどうしてもなくなりません。

こちらの痛みの発生頻度は液体窒素とあまり変わりはないようです。

なので、治療全期間に於いて痛みが全く出ない治療法ではありませんので、

ご注意ください。

 

★こんな理由で治療を中断したの?

ほとんどの方が液体窒素に戻ることはありませんでした。

唯一あった方の理由が「テープが嫌だから」でした。。。

いや、これは完全に想定外でした。

まあ、4時間ずっとテープを貼らなければいけませんので、

ある意味仕方ない面はあるのですが、

まさか、テープの刺激よりも液体窒素の痛みを取るとは・・・

いやあ、考え方はいろいろですね。

 

★治りやすいイボはあるか?

治療をしていると治りやすいものと治りにくいものがわかってきました。

治りやすいイボは柔らかいイボ、薄いイボです。

薄いイボは当然液体窒素でも治りやすい傾向にありますので、

ある意味当然といえばそうかも知れません。

柔らかいイボについてですが、これは薬剤の浸透が良いからかもしれません。

現時点では仮説ですが。

 

★治りにくいイボはあるか?

こちらは先程の項目とは逆の要因ですね。

治りにくいイボは硬いイボと厚いイボです。

厚いイボは液体窒素でも手こずります。

硬いイボもまた同様です。

なので、この治療を行う場合も最初に削って薄くすることは有効かもしれません。

 

★想定外の副作用はあるのか?

数はあまり多くないのですが、イボの周りが全体的に赤く・硬くなることが

ありました。

押すと少し痛みやかゆみを感じているようです。

この理由ははっきりませんがどうもある程度の確率で起きるようです。

多分イボのウイルスに対して免疫が生じて反応している可能性があります。

 

★効果は液体窒素とどちらが上ですか?

こちらに答えるのは非常に難しい質問です。

全体的な効果については液体窒素と同等かと思われます。

また、一部の柔らかいイボについてはひょっとすると液体窒素よりも

効果が高いかもしれないと考えます。

 

まずは3ヶ月行ってみて、想定以上に治療を希望される方がいること、

想定以上に効果があることを認識しています。

正直なところ、痛みが無ければ液体窒素よりも治療効果が落ちる可能性があることは

やむを得ないと認識していましたが、その考え方は改める必要がありそうです。

 

4月からは予約枠を更に増やすことにしました。

まずは、4時から5時までの枠を開放し、一日20人程度まで対応できるようにしています。

シールを4時間後に剥がす必要がありますので、年長児のみとなるかと思いますが、

逆に年長児にも受診しやすい時間帯を開放いたしました。

予約枠が既に溢れている夜間、土曜日の設定はまだ行っていませんが

希望が多いようでしたら開設も兼用したいと思います。

今後も(ほとんど)痛くないイボの治療を進めていきたいと思います。

受験する子は、アトピー性皮膚炎などの慢性疾患は治療法が変わります

今回は治療のお話。

新学年が始まる前に少し気が早いかとおもいますが、

今回は受験生と治療のお話です。

 

受験生には治療法を少し変える事があるんです。

少なくとも当院ではその傾向があります。

知っていました?

 

というのも、人生を左右するような受験の場合は、

万全の状態で望んでほしいからです。

 

治療法と言うのは効果と副作用との兼ね合いで決まります。

他にも金額や時間、手間と言うものもありますが、

簡単にまとめると、メリットとデメリットの綱引きです。

 

この綱引き、受験生では少し変わってくるんですね。

つまり、治療効果を高くする方向にシフトさせます。

その分副作用のリスクも高くはなりますが、受験が終わるまでは覚悟の上で、

よりしっかりとした治療を行う方向に変えていくことが有るのです。

 

具体的にはより強い薬に切り替える。内服を追加/増量する

などですね。

 

病気の治療というのは慢性疾患であれば特に、

人生の質を上げるために行うもので有るわけです。

受験の成功と失敗の差と、治療の強さとは

それぞれ天秤に掛けて考えるべきなんですね。

 

なので、人生を左右する短期間の間は治療もしっかりと行い、

症状を抑えてあげる。

としてあげたほうが結果としてよりよい人生を送ることが出来ると

私は考えるのです。

 

だから、治療方針は受験生の場合は少し変わりますよ。

というお話です。

勿論、最初に本人とどうするか検討した上で、

決めますけどね。

でもね、最初に受験生ならそうと言っていただけないと、

検討すらできませんから。

 

受験生は予め申告をしてくださーい!

兄弟の間での薬の処方

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子どもがたくさん来る皮膚科のクリニックをしていると、当然の事ながら兄弟(または姉妹)で受診される方もたくさんいます。

その時によく聞かれる相談が、兄弟の薬の合わせについてです。

いわく、兄弟の間で同じ薬にしたい。いわく、兄弟に処方された薬を使いたい。

という話は聞かれることが結構あります。

今回はこの質問についてお話をしていきたいと思います。

 

 

当クリニックでは、兄弟間の薬の使い回しは推奨しておりません。

 

理由について簡単に説明しましょう。

当然ながら、その子その子によって症状は異なります。

また、「現時点での症状は同じ」出会ったとしても「過去を含めた症状の推移」は必ずみんな異なります。

症状とはその時点のものではあるのですが、川の流れのように、過去の流れを見て、将来を考えるべきものでもあります。

したがって、似たように見える症状であったとしても、薬の処方は変わってきます。

考えて見ればよく分かるかと思いますが、ずっと症状が悪かったけど、たまたま診察時に落ち着いている子どもと、

普段は調子がいいのに、その時たまたま症状が悪くなった子。その二人に同じ処方をしても良いのでしょうか。

ベースの状態を含めて処方というものは考えていかなければいけないのです。

したがって、現時点の症状は似ていてもベースの状態を考えて、処方内容は微妙に変わっていくのです。

 

次に、あえて、同じ薬を処方したとしましょう。その場合には何が起きるでしょうか。

誰かの症状に合わせた処方内容では、別の誰かには合わないでしょう。

具体的には強すぎるか、弱すぎるかです。

強すぎた場合は症状は引くでしょう。しかし副作用のリスクが大きくなります。

逆に弱すぎた場合は副作用こそ出ませんが、症状も引くことは無いでしょう。そして苦しむ時間がより長くなってしまいます。

実際に診察をしていても、他の誰かに処方された薬を流用して、落ち着かない。または悪くなったという話をよく目にします。

結果として、治療期間を長くし、苦痛もより強くさせてしましまうのです。

 

次に、実際に同じ薬を兄弟で使いまわす時の問題も考えてみましょう。

兄弟に薬を使いまわすということは、そのクリームケースには、二人分の雑菌が入るということです。

そしてその雑菌をお互いに移しあいしているということでもあります。

実際にトビヒはそれだけで移ることもあるでしょうし、水いぼも同様です。

経験したことはありませんが、イボもそうかも知れません。

このリスクはひとつのクリームケースから複数に塗らなければある程度は防ぐことができるのです。

 

このように、塗り薬を複数の人数で使いまわすということにはリスクが有ります。

但し、私達も薬を使いまわすデメリットについては承知しています。

同じクリームケースから使いまわすことは容認はできません。

しかし、二人の処方内容や薬の種類は異なるだけでも塗る人間にとっては大きな労力は必要であり、

ストレスとなることは充分に理解できるものです。

したがって、兄弟の間では極力処方の内容は同じようなものにするように努力しています。

しかし、一緒に受信された患者さんでしたら配慮はできるのですが、別別に受診されたばあい、

目の前にいない子の処方内容まで確認しきれないことがあります。

もしもそのような場合は別の子のIDを確認することでその子の処方内容を確認できますので、

お申し出ください。

よろしくお願いいたします。