少し前の話になりますが、いちご状血管腫に対する内服治療を行うことが出来るようになりました。
今まで何度かこのブログでも取り上げていますが、
プロプラノロールという本来は高血圧に使うべき薬がいちご状血管腫に効果があることが
数年前にたまたま発見されました。
まだ56年しか経過していませんが、とうとう正式に薬として処方できるようになったのです。
この使用可能になるまでの速さは画期的ですが、どうしても本来の薬の性質上
避けて通ることのできない問題がありました。
そうです、血圧の変化です。
血圧を下げる薬である以上仕方のない話では有るのですが、
これが問題になってしまい、一般のクリニックでは処方できない薬と
なってしまいました。
つまり大きな病院でスタッフが細かく監視が行える環境が必要になるので、
デイケアの様な一日滞在できる施設か、もう一つは入院と言う形になります。
そして、もう一つの問題は診療科の問題です。
いちご状血管腫の治療を行っていたのは皮膚科及び形成外科でした。
そこに小児科が関与してくる。
というわけで、病院の内部の体制を色々と替えていかなければなりません。
システムづくりにも時間かかりますからね。
というわけで、薬が採用になりましたが、その使用についてはまだまだ制約があるようです。
最後の問題はそのバタバタが外から見えないことですね。
紹介しようにもどこに紹介すれば良いのかわからないということになってしまいます。
誰にどのようなルートで紹介すれば良いのか?
外から見るとさっぱりわかりません。
どうしたもんでしょうかねえ。
となってしまいます。
なお、近隣の多摩地区から都区西半分についてはある程度の情報が手元にありますので、
もしも相談したい。内服してみたいと言う方は一度相談に来てくださいね。
内服という武器が増えた反面、使い分けも大きく変わる時期になっていますので、
なかなかややこしい事態になっていますが、極力ご希望に添えるように致します。