今回もステロイドの塗り薬の話を続けていきましょう。
今回のリコール騒ぎ(リンク)では、医院より処方された塗り薬ですが、
それ以外にも一般の化粧品や医薬部外品にステロイドが入っていて問題になったケースが昔から存在しました。
過去にはNOATOクリームというものも有りましたし、その前にもいくつかの「化粧品」に含まれていました。
それらの製品群には共通する特徴が存在します。
まず、「よく効く」とネットで評判になっていること。
今はインターネットで情報を容易に入手することが出来るようになりました。
公開されている掲示板やQ&Aサイト、ブログなどで「良い評判」を簡単に入手できます。
逆に悪評はほとんど無いのが特徴です。
ついで入っているものがすべて「プロピオン酸クロベタゾール」であるということ。
前項でも記載しましたが、この成分は「デルモベート」という、最も効果の強い薬剤であるわけです。
他にも沢山の種類のステロイド外用薬の成分があるのに、すべて計ったかのように同じ成分が入っています。
今回の事故?についてもこの2つの特徴が見られます。
病院側は製造過程の混入と説明していますが、逆にさらなる問題点も出てくるわけです。
まず、管理がしっかりとなされていないこと。よりにもよって、最強のステロイドを使用した後になぜこの薬を製造する必要があったのか?
また、あるロット(製造日)のみに起きたものではなく、ある時期以降ずっと存在しているのではないかということ。
このことは、混入が起きた前と後では如実に効果に違いが出てこなければおかしいのです。
極端な話、保湿剤と最強クラスのステロイドですから、効果に違いが無いわけが無いのです。
その問題については今後明らかになってくると思いますが、もう一つ心配になることがあります。
ある日を境に急に効果の強くなった薬剤があったとしたら処方した人間は気が付きませんかねぇ。
普通は同じものでも急に効果や副作用が異なる薬剤があった場合は、
処方した人間としては何らかのリアクションを行います。
私達の例で言えば、メーカーに問い合わせたり、ロット番号を確認したり、他のお友達に状況を確認したりします。
今回はそのようなアクションは一切行うことなく、生活センターの調査が入って、あたかも弁明をするかのようなコメントが記載されています。
この対応状況も非常に疑問が残るものとなるのです。
したがって、今回の件については注意深く状況を見守る必要があるのです。