わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ダーモスコープ

ホクロが気になる場合に最初に確認すべきこと

DSC00362

ホクロが気になり、皮膚科に受診する場合、受診前に確認しておいたほうがいいことをまとめてみます。

皮膚科の立場で考えてみました。

 

1)いつから出てきたか?あるいはいつ気がついたか?

これは非常に大切な事です。

一般的にホクロは小さな時に出てきます。

逆にいえば、成人してから出てきたホクロは注意が必要です。

といっても多くは良性のものですが、悪性のホクロが出てくる可能性は年齢とともに少しずつ上がりますから

いつ気がついたのかは大事な事です。

 

2)大きくなった?なっていない?

一般に良性のホクロはどこかで止まります。

しかし、悪性のほくろの場合はずっと大きくなり続けます。

そのため、大きくなったか成っていないか?なっていたのはいつ頃までか?は大事な基準になります。

 

3)ホクロになる前にトラブルは有りましたか?

ホクロが出る前にその部分の皮膚に何かトラブルが合ったかどうかを確認することも大切です。

一般に癌は細胞が分裂する時に出来ます。

そのため、ケガをした、ヤケドをした場所からはわずかですが、悪性のホクロが出る可能性が高くなります。

はるか昔のこともありますので、必要があれば親に確認してもよいでしょう。

 

4)大きな病気はしましたか?

全身に抗癌剤を投与したり免疫抑制剤を投与した場合、

また、放射線治療や移植を受けた場合は二次性に悪性腫瘍が出来うることが知られています。

過去に大病をしなかったか?特殊な治療をしなかったか?特殊な薬を飲んでいないかは確認してみましょう。

 

5)ホクロをいじりませんでした?

先にも書きましたが、悪性のホクロは「いじめられた」部分から出てきます。

そのため、ホクロをむしったり、ほじったり、焼いたりすることもリスクになります。

レーザー治療を過去に行なったこともリスクです。

 

以上のことがある人はそうでない人よりもしっかりとホクロの確認をする必要があります。

上の写真のダーモスコープと呼ばれる機械で色素の分布をしっかりと確認し、

必要があれば切除しなければいけません。

 

さて、みなさんのホクロ、何か気になるところはありませんでしたか?

気になるところがあった?そしたら早めに皮膚科に行きましょう。

あたまじらみの見つけ方

a0960_004677

アタマジラミの話を続けましょう。

 

アタマジラミを見つけるにはどうするか?

これはまず疑って頭を見るところから始まります。

かゆみはしらみはしばらく血を吸わないと出てきません。

これは、痒みの原因はシラミが血を吸う時に吐き出す唾液の成分に対するアレルギーだからです。

何度も言うように、かゆいのとシラミがいるのはイコールではありません。

シラミがいてもしばらくは痒くないですし、

逆に薬を塗っても同じく痒くなくなります。

 

さて、話がずれました。

シラミの見つけ方ですが、虫そのものは非常に見えにくいです。

たまに虫を捕まえて持ってくる豪の者もいますが・・・

見つけるのは卵です。

 

シラミの卵は半透明です。

正確には中に虫が言えれば茶色っぽく見えますが、

遠目には半透明から銀色にみえます。

また、キラキラして見えることも有ります。

場所は後頭部から側頭部に多いです。

前の方にはあまりいません。何故かはよくわかっていませんが。

 

もう少し近づいてみると、シラミの卵の特徴が見えてきます。

それは、髪の毛の片側にへばりついていることです。

なので、髪の毛と卵とのバランスが悪く見えます。

このことは他の原因と区別する上で非常に重要です。

紛らわしい物にフケとヘアーキャストがあります。

フケはそれこそ、吹けば飛ぶので区別はすぐに付きますが、

ヘアーキャストは吹いても飛びません。

そもそも、ヘアーキャストもフケの一種なのですが、

毛穴1周分のフケがひとかたまりになっているので、髪の毛を輪のように取り囲んでいるのです。

なので、吹いても飛ばないのです。

でも、シラミの卵は髪の毛の片側。ヘアーキャストは髪の毛全周なので、

区別出来るのです。

 

シラミの卵の見分け方の最後は、引っ張ってみることです。

フケもヘアーキャストも引っ張ると抜けてきます。

しかし、シラミの卵は髪の毛にこびりついているので、軽く引っ張ったくらいでは取れません。

なので、最後に引っ張ってみるのです。

 

肉眼であたりをつけたら、次に拡大鏡でチェックします。

虫眼鏡でも構いません。クリニックではダーモスコープを使っています。

すると、卵がしっかりと見えるのです。

本当に区別するときには顕微鏡で確認することも有ります。

 

これで、診断は終了。次はシラミの治療の話をしていきましょう。

最初の写真は何かって?シラミの卵はこんなふうに張り付いていますよという絵なのですが、

わかりにくい?・・・ごめん。

こどものホクロを大きく見ると、違う世界が見えてくる。

さて、質問です。
この機械は何に使うのでしょうか?

DSC00362

 

これは、ダーモスコープと呼ばれるものです。

この機械を使うことによって、ホクロを約10倍に拡大して見ることが出来ます。

それにより、ホクロの中にあるメラニン色素の分布をより細かく確認することが出来るのです。

細かく色素を確認できることで、どのようなメリットがあるのか?

 

細かく見ることで、そのホクロが悪いものかそうでないのかの区別を付けられます。

つまり、ホクロの悪性腫瘍、悪性黒色腫なのか、良性の腫瘍、色素細胞母斑なのかを

区別することが出来ます。

 

昔はホクロは「7mmを超えたら取りましょう。」

と言われることが多かったのですが、いまでは、7mmを超えていても、

そのホクロの色素の分布を見ることによって取るべきか取らざるべきかを区別することが出来ます。

 

小さいこどもの手術を行うということは本人や家族にとっても大変なことです。

そのリスクを、てのひらに乗るくらいの小さな機械で防ぐことが出来るのであれば、

とっても良いことなのでは無いでしょうか。

 

当クリニックでもダーモスコープによるホクロの診断を行っております。

前の病院から行っている検査方法ですので、既に数百人以上に検査を行ってきました。

時間はほんの数十秒から数分の検査です。麻酔なども必要なく受診したその日に検査を行うことが出来ます。

 

もしも診断に迷うような場合は、ダーモスコープの専門家が勤務している病院に紹介することも可能です。

小さなお子さんで、ホクロが心配という方は一度近くの皮膚科に相談してみてはいかがでしょうか。

もちろん、当クリニックでも診察を行っておりますので、心配なかたはどうぞご来院ください。