今年は梅雨に入るのは早かったのですが、今のところは空梅雨です。
雨の降らない梅雨になってから、増えてきたのは虫さされです。
この虫さされ、症状の出方は年齢によって違うという話は聞いたことがありますか?
診察室でよく聞くのが、いつ刺されたのかわからないという話。
これは、大人と子供の虫さされに対する反応の出方が異なるから。そのために見当がつかなくなるのです。
大雑把に言って、
子供の反応は遅い。およそ半日から1日経過して症状が出てくる。しかし、反応は強く、時には水ぶくれになることもある。
大人の反応は早い。刺された後数分で症状が出るが、数時間で症状が引く。また、反応は弱く、刺されたところのみ赤くなるだけのことも多い。
参考までに
老人の反応はない。
どうも、この話は皆さん新鮮らしく、簡単に喩え話を交えてお話をすると、ウケることが多いです。
子供はけらけらと笑ってくれます。
では、なぜ、このような反応が起きるのか?
これは体の免疫の経験値によるものなのです。
本当はこの反応は年齢によって決まるのではなく、刺された回数によって決まります。
また、刺す虫の種類ごとにそれぞれ決まっているです。
したがって、真夏にアラスカにいたりすると、1年でまったく蚊刺症への反応が出なくなることもありますし、
引越しをしたら、すごく腫れてしまう(多分、その地域に住む種類の蚊に刺され慣れていなかったのでしょう)
などということも起こりうるわけです。
なので、刺された記憶が無いのも当然です。
診察中にその話をすると、大体「症状が出た前日」に虫に刺されるような行動を取っていたことが判明するのです。
子供の虫さされに気がついたら、昨日の行動を思い返す。
これが鉄則です。