わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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アトピー性皮膚炎

2020年2月のデュピクセント、有利な注射日程について

2020年です、オリンピックイヤーであるのですが、

そういえばうるう年でした。

全く忘れていました・・・

 

デュピクセントにとってはうるう年は丁度いい年でもあります。

29日ありますので、2週間間隔ですと3回、4本注射ができる可能性があります。

 

今回のお得な日程は

1日土曜日

15日土曜日

29日土曜日

の3回4本です。

 

4本注射ですと、一般的な3割負担の方ですと、10万円の負担額となります。

しかし一般的な高額療養費の限度額をオーバーしますので、

限度額次第とはなりますが、満額の負担を要しない方も多くなる金額です。

 

年末年始の情報収集の後にデュピクセントを始めたいという方も

おられるかと思いますが、その場合、2月1日スタートが効率的かもしれません。

 

ただし、注意点が一つだけあります。

土曜日ですので、非常に混雑する事が予想されます。

また早期に予約枠はうまることがありますので、

予約はぜひお早めにお取りくださることをお薦めしております。

デュピクセントに伴う誤解とその回答(2019年12月)

デュピクセントを希望される患者さんが徐々に増えてきたことに伴い、

正解ではない知識を持って来院をされる方もおられます。

今回は投与前に思い込んでしまいがちな点について

投与した上での経験談からお話を進めていきたいと思います。

 

なお、あくまでも当院の見解であり、場合によっては公式の見解と異なる可能性もありますので、

公式の見解も併せて確認ください。

 

Q:デュピクセントを使えばアトピー性皮膚炎は治りますか?

A:残念ながら難しいかと思います。

あくまでもデュピクセントの治療は症状を減らすためのものとお考えください。

治癒はなかなか難しいと言うのが印象です。

実際に改善し投与を中断された方もおりますが、時間がたったあとに湿疹の悪化がありました。

したがって、デュピクセントを一定期間使用すればアトピーがなくなる。

デュピクセントさえ使用していれば他の治療はしなくてもよくなる。

というものではありません。

 

Q:デュピクセントを使えば他の治療はしなくてもいいですか?

A:こちらも難しいかと思います。

前項にも記載しましたが、外用や内服を行った上でのデュピクセント治療となります。

むしろ症状の改善が強い方はしっかりと他の治療を継続している方という印象を受けます。

症状をより減らしていきたい場合はデュピクセント以外の外用内服をしっかりと

行ったほうが経過は良くなるかと思います。

 

Q:症状が良くなったらデュピクセントはやめていいですか?

A:現状では中止はお薦めしておりません。

高額であり、最低限に留めたい気持ちはよく分かるのですが、

現状では中止の目安についてはよくわかっていないのが正直なところです。

2週間に1回を推奨はされていますが、投与間隔の延長は当院ではよく行われています。

症状の安定のためにも間隔の延長はOKですが、中止は推奨していません。

 

Q:調子の悪いときだけデュピクセントの注射をすればいいですか?

A:こちらも公式には推奨されてはいません。

症状の改善にはしばらくかかります。そのために悪化時のみの投与ではなく、

定期的に受信することが推奨されています。

また注射の効果は長くて1ヶ月程度でなくなってしまいますので、

その後掻爬により、湿疹が悪化した場合、前回の投与のメリットが全く

見られなくなってしまいます。

そのために定期的な接種が必要とされます。

 

Q:注射したらすぐに効いてきますか?

A:症状によって改善するまでの時間が変わります。

特に掻痒感、かゆみについては当日から改善したという方が多いようです。

しかし、赤み、かさかさ、皮膚のごわつきの順に改善するまでの時間が必要であり、

症状によっては半年以上経過して初めて改善したことがわかるという場合もあります。

すべての症状は注射直後に改善するわけではなく、さまざまな症状が時間の経過とともに

改善してくるものだとお考えください。

 

Q:感染症の副作用が心配です。

A:デュピクセントについては局所または全身性感染症のリスクはないとされています。

実際に注射している方に感染症が増加したという印象もありません。

ステロイド及びシクロスポリンといった免疫抑制剤の内服と比較し、

感染症のリスクを考慮しなくても良いというのはデュピクセントの特徴になります。

文献によると湿疹の改善により皮膚バリア機能が回復し、感染症のリスクはむしろ低下しています。

心配しなくても良さそうです。

 

Q:治療期間が長期になると効果が減りますか?

A:公的にはそのような情報はありません。

抗体そのものを減弱させる中和抗体は理論的に出現することは予想されますが、

出現率についてはまだはっきりとしたデータはありません。

また中和抗体の出現に伴う効果の低下についてのデータはありません。

したがって現時点では中和抗体の出現に伴う効果減弱はないと考えています。

その他の要因による効果減弱についても指摘はされておりません。

外来で診察をしている限りにおいても効果減弱については感じていません。

 

 

デュピクセント投与後に皮膚の感染症を減らす事ができるようです

最近になってデュピクセントのデータも続々と出てきました。

色々とデータを確認して気がついたことがあります。

 

投与後の皮膚感染症の出現率が下がっている!

 

副作用は今まで感染症の悪化がないか増悪していないかを中心に確認していました。

まあ、今までの薬剤はみんな副作用としての感染症の悪化がありますからねえ。

でもデュピクセントに関してはまったく逆の結果となっているようです。

 

細菌感染症と真菌感染症はあきらかに減少。ヘルペスウイルス感染症も広範囲皮膚の感染症は減少している模様です。

まあ、口唇ヘルペスは大きな変化無いようですけどね。

 

理由はまだはっきりしていませんが皮膚表面での湿疹が改善することにより、バリア機能が回復する。その結果として感染症が減少するというのが理屈として十分考えられます。

 

アトピーの治療そのものが皮膚の感染症を抑えるという今までにない事実に結構びっくりとしています。

こんなこともあるんですねえ、、、

 

 

最後に原著論文へのリンクを記載しておきます。

https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology/fullarticle/2753673

英語力に自身のある方はぜひ読んでみてくださいね。

 

年始にデュピクセント治療開始希望の方への注意事項

年の瀬になりました。

今回もデュピクセント関連の話題です。

 

前回の記事にも書きましたが、経済的な面から考えると

デュピクセントの治療開始は12月より翌1月からのほうが良いかと思います。

今回はその話の続きです。

 

年末年始ですが、どうしても薬剤メーカー、卸メーカーのお休みの期間が出てしまいます。

やむを得ない面もあるのですが、それぞれのお休みの期間がずれることもあり、

年末から年始にかけての出荷については不透明な点が出ていまいます。

つまり、希望したときに希望した量が入ってこないというリスクも出てきます。

 

また、年末年始の外来の予約も通常とは大きく動態が異なります。

いつも以上に待ち時間が掛かる可能性があります。

 

なので、治療を開始されたい方へのお願いですが、

早めに行動を移したほうが良いかと思います。

 

まず診察を行う、検査を行う、治療開始の希望を伝える。

いずれも通常の時期よりも早め早めに動くことをおすすめします。

 

医療者側もできるだけ早くことを進めたいとは思っているのですが、

事が休日なだけになかなか難しかったりもするのです。

 

よろしくおねがいします。

加湿器、準備していますか?

冬です。乾燥肌です!

とう言うことで患者さんを診察していると、

春、夏から来ていなかった子が半年ぶりに受診された。

という子を目にするようになりました。

 

今回はその原因と対策について考えてみましょう。

なぜ、冬になると来院する子が増えるのか?

その増えた病気を見るとある程度理由がはっきりするかもしれません。

 

久しぶりに来た子というのは、実は乾燥性湿疹及びアトピー性皮膚炎によるものです。

 

乾燥性湿疹といえば、まんま乾燥から来る湿疹。

アトピーといえば乾燥からの湿疹の一つの症状ですから乾燥が一番の原因かと思います。

 

では皮膚の乾燥はどこから来るのか?

それは空気の乾燥から来るのです。

では空気はどうしたて乾燥するのか?

それは乾いた空気がシベリアからやってくるからです。

簡単に言えば冬になってきたからです。

 

ということを突き詰めて考えると、

症状の出方をコントロールすることは難しい

ということになります。

季節を変えるのは難しいですからね。

 

でも、乾燥をコントロールするのは季節を変えるよりは簡単なこと。

ということで室内環境のコントロールを図ることができるかもしれません。

そこで出てくるのが加湿器。

というわけです。

 

長い話でしたねえ。

でも、加湿器は非常に大事な機械です。

特に冬場の乾燥肌には非常に効果がありますので、

まだ準備をしていない方は早めに準備してみてくださいね。

 

ということで、冬の空気のお話でした。

 

 

医療費控除の準備をお忘れなく

年末になり、徐々に季節も冬へと移り変わるようになりました。

師走という名前のとおり、年末進行で仕事が忙しくなってくる人も多いかと思います。

今回は年末の風物詩、税金のお話です。

 

デュピクセントというお薬のために皮膚科もそのお話が必要な業界になりました。

それは医療費控除です。

 

年内1月から12月までの医療費が一定額を超えた場合、

税金が控除されるというシステムです。

その最低基準は年間10万円。デュピクセントの自己負担額で言えば

(3割負担の方で)4本を超える程度。

 

ということで、デュピクセントでアトピー性皮膚炎を治療している方は

かなりの確率で医療費控除が該当になるかと思います。

 

こちらで気をつけてほしいことは、年末調整では処理できないので、

確定申告が必要になるということです。

 

面倒くさいといえば面倒くさいのですが、しっかりと書類を揃えた上で、

半日程度の時間さえ用意できれば十分に対応可能ですので、

金額もそれなりのものになりますし、しっかりと請求してみてもよいかと思います。

 

詳しい方法については国税庁がしっかりとした資料を作っておりますので、

(リンクはこちら

しっかりと申告してみてくださいね。

 

今回は年末のお話でした。

 

12月はデュピクセントに向かない月かもしれません

今月のデュピクセントのお話です。

12月ですが、実はあまりデュピクセントの治療開始には向いていないかもしれません。

 

デュピクセントは年末になるというお話はありません。もちろん。

問題になるのはお金のお話です。

 

まず1つ、年末のお話です。

医療費がある一定以上になると医療費控除を受けることができます。

こちら確定申告が必須となりますが、概ね年間の医療費10万円を超えると

税金軽減の可能性が出てきます。

しかし、12月にデュピクセントを開始した場合は、デュピクセント開始

1ヶ月間の医療費は自己負担額で7万5千円となり、医療費の上限を

デュピクセントのみで超えることは難しくなってしまいます。

(もちろん他の疾患も含めて合計10万円を超えた場合は、

還付の可能性がありますので総合的にご検討ください)

 

もう一つは月3回投与の可能性です。

月初にデュピクセント治療を開始した場合、

初回2本5万円。

2回め2週間後1本2万5千円。

3回め4週間後1本2万5千円。

合計4本10万円を使用することが可能になります。

しかし、12月は残念ながら月に3回の投与を行うことができる日程はありません。

 

この2点についてはデュピクセントをおすすめしきれない理由となっています。

もちろん病気の症状が強いためにデュピクセントを一刻でも早く投与したいという場合は

その限りではありません。

 

でも、1ヶ月待てという人は、お金の事を考えて、来年の1月になってから

治療を開始してみても良いかもしれませんね。

 

今回は治療だけではない、結構大事なお金のお話でした。

親の唇が乾くとき、子供の皮膚は乾燥が始まっています。

今年も乾燥の季節が始まりました!

 

例年同じ様なお話となって申し訳ないのですが、

乾燥肌の季節が始まりました。

 

湿度の目安などありますが、最もわかりやすいのは

親の生活・習慣に関わるものであろうと思います。

 

特にこの季節、乾燥の目安となるのは親の唇の乾燥です。

当然冬場は乾燥するという方も多いかと思われますが、

なぜ最初に唇が皮膚よりも早く乾燥するのでしょうか?

それは唇の皮膚が普通の皮膚に比べて弱いからなのです。

弱さで言えば皮膚の表面の中でも最も弱いレベル。

だから最初の最初に乾燥症状が出るのです。

 

で、今までの診察の経験から、大人の唇の乾燥具合が、

どうも子供の皮膚全体の乾燥具合を図る良い目安となっているようです。

 

大人の唇がかわくとき、子供のお肌もまた乾燥している。

 

ということなので、しっかりと保湿剤を開始するようにしてくださいね。

 

というお話でした。

保湿剤が徐々にクリームにきりかわっています

朝夕がだいぶ寒くなってきました。

また皮膚の乾燥を訴えて受診する患者さんの受診も増えてきました。

なので当院の処方する保湿剤も徐々にクリームに切り替わってきましたよ。というお話です。

 

ここ12年でしょうか。保湿剤のバリエーションが増えてきました。

今までは、ローションとクリーム(ソフト)を主体に使用していたのですが、現在は更にフォーム(スプレー)と軟膏も追加し、4種類を使用するようになってきました。

そのために少し複雑な処方携帯になっているのですが、それぞれの保湿剤を切り替えるようになっています。

 

スプレー→ローション

ローション→クリーム(ソフト)

クリームはもう少しベッタリとした配合比率

にそれぞれ変更を行うことがあります。

 

現在の保湿剤ではなかなか効果なくなってきたな。

という方は保湿剤の変更を検討してみてもいいかもしれませんね。

台風が過ぎたので、冬用の保湿剤に切り替えよう(2019年10月)

台風が通り過ぎました。

なので、冬用の保湿剤に切り替えます!

 

というお話です。

 

保湿剤の使用条件は気象条件によって決まるところがあります。

暑いとき、湿度が高いときにはクリーム基剤の保湿剤は

汗疹の原因にもなりますし、ベタつきが嫌われます。

逆に湿度の低いときにはローション基剤の保湿剤では

十分な効果が出ません。

 

という形で、気温と湿度を見ながら保湿剤を調整していくことが

毎年の春秋の仕事の一つとなります。

 

そして、今年の気象条件ですが、

とにかく長い夏だった。

というのが感想ですね。

 

でも、もう流石にそれもおしまいになるでしょう。

 

今後は一気に温度と湿度が下がっていくことが予想されます。

 

なので、保湿剤はそろそろクリームに切り替えることも検討していきましょう。

というお話でした。