わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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花粉症の薬をもらいに皮膚科に行くのは合理的かも知れない。

と思ってみたりして。

 

花粉症の薬を貰いに行くならどこ?

多くの人はまず耳鼻科、そして眼科と答えるかも知れません。

あとは内科/小児科でしょうか。

でも、実は皮膚科もちょっとした穴場になっていることを知っていますか?

 

耳鼻科、眼科で薬をもらうのは症状が出ているから。

内科小児科でもらうのはいつも通っているから。

でしょうか。

 

でも、今はこれらの科はかなり混んでいますよね。

特に耳鼻科・内科・小児科では普通の風邪の患者さんもいつから大混雑です。

 

でも、皮膚科は結構今の時期は空いています。

皮膚科にとって最も忙しくなるのはこれからの時期で、今はそこまで混雑はしていません。

実は皮膚科に行くことで待ち時間を一気に減らすことができるのです。

 

そして、もう一つ。

感染のリスクです。病院にいって風邪をもらって帰ってきたら、何のために病院に行ったのかわからないですよね。

さっきの3科ですが、今は風邪の患者さんも結構居ます。もしかしたら隣にインフルエンザの患者さんが居るかも知れません。

というリスクがあります。

逆に皮膚科はあまりそのようなリスクはないわけです。水疱瘡?くらいですかね。まあ、水疱瘡も今は流行の時期ではありませんしね。

つまり、感染のリスクも少ないのです。

 

というふうに考えてみると、皮膚科に受診して花粉症の薬を持って帰るというのは合理的に見えるのですよ。

 

でも、問題点。

点眼薬、点鼻薬についてですが、ステロイド入りのものを定期的に処方するのは流石に皮膚科では状況を確認できないので難しいこともあります。

もっとも、どのレベルの薬まで処方できるかはその先生の考え方になりますので、心配な方は予め電話して聞いてみても良いかも知れません。

ちなみに当院ではステロイドの点眼点鼻薬のみNGです。また、ステロイドの内服は切り替えるかも知れません。

 

皮膚科での花粉症の治療。一度考えてみて下さい。

足の「いぼ」「たこ」「うおのめ」を治療してほしいときにはスピール膏は使わないで下さい

なぜか?

見えなくなるからです。

 

スピール膏とは高濃度のサリチル酸が含まれている薬品です。

サリチル酸は皮膚と溶かす作用があるので、貼ってしまうと皮膚が全体的に白っぽく、ふやけて来てしまいます。

 

これが結構難物です。

というのも、皮膚の状態が見えなくなってしまうんですね。

 

イボ、タコ、ウオノメはそれぞれ別の病気です。

見分けるには皮膚の盛り上がりや出っ張り具合も一つの判断材料となるのです。

中には本当に難しいものも有るのです。

 

それがスピール膏でふやけた状態になると、区別が全く付けられない状況になってしまいます。

治療を行いたくても、次回再度受診してくだいと言わざるを得ないのです。

 

必要があれば治療を早く始めたいので、スピール膏をつけたまま初回の受診を行うことはあまりおすすめできませんよ。

期待の新薬「ルパフィン」は、花粉症・かゆみ治療の切り札になるか?(2018年3月)

今年の前半戦、個人的に最も期待をしているのがこのルパフィンという名前の薬です。

自分で実際に飲んでみて、効果を実感しているので、イチオシになるかもしれません。

 

ルパフィンというお薬ですが、耳慣れない名前かと思います。

それもそのはず、発売されたのは昨年末なので、まだ発売後数ヶ月しか経過していません。

薬剤のジャンルはいわゆる抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬に当たるものです。

このジャンルの薬は覚えるのも嫌になるくらいの種類があるのですが、この薬だけに見られる特徴があります。

それが特色なんですね。

 

抗ヒスタミン薬は何かというと、ヒスタミンという化学物質が作用するのを抑える作用があるのですが、

このルパフィンはそれだけではなくPAFと呼ばれる成分も抑えてくれるんですね。

 

このPAFと呼ばれる成分ですが、いわゆる花粉症では鼻のむくみを引き起こすことがあるようです。

詳しくは専門の方に聞いてみて下さい。

で、それを抑えることで翼に夜の鼻づまりに効果を発揮することが有るんですね。

 

というわけで飲んでみました。

・・・うん。結構良いです。

夜間の鼻づまりはやや改善した印象があります。

それよりも朝は少し良く眠れた気がしますね。

また、ステロイドの内服量も少し減らすことができました。

ステロイドをずっと飲むことを考えると、抗アレルギー薬を切り替えるだけで

ステロイドが減らせると言うのは、それだけでもすごいことなんですね。

(あくまでも個人的な印象です)

 

というところから、このルパフィンというお薬に可能性を見てしまいます。

 

なかなか治らないかゆみに対して、症状に対しての治療の一つの大きな方法になっていくのではないか。

そんな気がする今日このころだったりします。

 

 

でも、気をつけることが3点あります。

まず眠気。これはアレグラなどよりも多くあります。

車の運転、高いところや細かな作業をする方は要注意です。

もう1点は新薬であるためにどうしても避けられないものですが、

処方制限がかけられています。

処方は最大で14日までになりますので、頻繁に受診する必要がありますので、ご注意下さい。

最後の1点は年齢制限です。

処方できるのは中学生以上となります。小学生以下には使用できませんのでご注意下さい。

 

でもでも、良いぞ。この薬と思わせる抗アレルギー薬でした。

今後ももう少し使い方や、適応となる病気について考えてみたいところです。

赤ちゃんの爪切りはどうすべきか。

今回は前回に引き続き赤ちゃんの爪の話をしていきましょう。

 

前回のまとめですが、日常のスキンケアに対して大事な赤ちゃんの爪の特徴として

・伸びるのが早い

・薄い

ということがあります。

(それ以外はトリビアレベルのお話ですね)

つまり、爪切りもその状況に対応して行う必要があります。

 

大事な点その一。

大人よりも頻繁に爪を切ること

伸びるのが早いわけですからより頻度を多く爪切りをする必要があります。

外来で見ている印象からすると週1回では遅いくらい。

ベストは5日に1回位のペースでは無いかと思います。

 

その二。

白い爪は最小限に残すだけにすること

赤ちゃんだから気にして白い部分を多めにするお母さんがいますが、

それはあまりよくないですね。

大人と同じレベルまで切り進めて構いませんよ。

 

その三。

丸く爪を切ること

最近増えた印象があるのですが、爪が四角くなっている赤ちゃんがいます。

真ん中は白い爪が無いんですが、両脇にはネコミミの用にぴょこんと飛び出している爪の

赤ちゃんがいます。

この爪、ひっかくと結構な確率でかさぶたになって湿疹を悪化させますので、

あまりよくない形です。

なので、できればハサミを使って、丸く切って上げることが大事なんです。

 

その四。

最後にヤスリをかけること

赤ちゃんの爪は薄く、それを切っただけでは断面も鋭利な状態になっています。

それはちょうどカッターナイフの様。

切れ味はものすごくよく、お母さんの顔も切ってしまうくらい。

なので、最後にヤスリをかけて爪の角を柔らかくしてあげて下さい。

なお、ヤスリですが、爪切りについているのでは少し硬すぎます。

お母さんの爪の仕上げ用の目の細かい柔らかいヤスリが適していますので、

使ってみて下さい。

 

以上、赤ちゃんの爪切りのポイントでした。

しっかり切って上げてくださいね。

赤ちゃんの爪の特徴

さて、今回は爪の話です。

特に赤ちゃんの手や足の爪。

大人と比べてどのような違いがあるのでしょうか?

 

まず見ていてわかることは少し透き通っています。

これは一つは爪の厚さ、もう一つは爪の水分量によるもの。

赤ちゃんの爪は薄いです。

おおよそ大人の1/2、老人の1/3くらいでしょうか?

その分爪の下が透けて見えるので、透明に見えます。

あまり白く濁っている感じがありませんよね。

もう一つは爪の水分量。

水分が少なければ白く濁って見えます。

一般的に年齢とともに爪の水分量が下がっていきます。

したがって白く濁ったようになっていくのです。

 

また赤ちゃんの爪の特徴として薄いことがあります。

こちらも厚さは成人の1/2程度。

なので、おかあさんの顔や胸をスパスパと切ることがあります。

もちろん、自分の顔も・・・

 

それに伴い、爪の生えるスピードもかなり早いことが知られています。

こちらも成人の倍のペースで伸びていきます。

理由も先の項目と同じ理由です。

つまり、爪は根本部分から押し出すように伸びていくので、

軽ければそれだけ伸びが早いという理屈です。

 

つまり、赤ちゃんの爪と大人の爪を同じようには考えてはいけないのです。

伸びるのが早いように思えるのではなく、実際に伸びるのが早いと考えておいたほうが良いのです。

 

花粉かぶれにご注意を(2018年3月)

花粉症のシーズンがやってきました。

患者さんの中でも続々と発症の報告がなされています。

早い人は1月中旬からでしたが、増加ペースからみて、完全に花粉症シーズンの到来ですね。

 

それに伴い、いわゆる「花粉かぶれ」の患者さんが沢山受診しています。

特徴は目の周りから頬部にかけての症状。

左右差は無いこともありますが、時に明らかに異なることがあります。

 

なぜそうなるのか?理由はいくつかあります。

まず発生の原因は花粉そのものである可能性。

花粉症は花粉の中に含まれるタンパク質に対するアレルギー。

ということは目や鼻だけでなく、理論的には皮膚に対しても発生する可能性があります。

もう一つはひっかくことによる影響。もしくはこすりつけに対する影響ですね。

掻爬することで皮膚に炎症が発生し、それが更に掻爬するという悪循環に突入します。

それで悪化する

 

左右の差が大きな人はひっかきの影響。

差の少ないひとは花粉そのものに対する反応。

なんて可能性ありますけど、はっきりとはしません。

治療はステロイドなどの抗炎症が目的となります。

同時に花粉症そのものも抑える必要があるんですけどね。

なので、皮膚科から飲み薬や目薬などを処方する場合もあります。

だって治んないんですもの。

 

実は結構眼科、耳鼻科で見過ごされている花粉かぶれ。

また、市販薬でもなかなか抑えることが出来ません。

目の周りが荒れてきてヒリヒリしたり、痒くなるようでしたら

一度皮膚科を受診することも考えて見て下さい。

暖かくなるから乾燥するんだ(2018年3月)

春になりました。徐々に暖かくなってきましたね。

もう冬もおしまいです。

でも、冬もおしまいなのに乾燥肌になってきた子がたくさんいます。

何故でしょうか?

 

理由ですが、科学の問題を応用することでよく理解できるかと思います。

まず大前提として皮膚の乾燥度合いは湿度に依存することがあります。

はっきりとしたデータはありませんが、季節や環境からは十分に予想されることです。

 

では湿度はどのように計算されるのか?思い出してみましょう。

湿度=(現在の空気中の水分量)/(その気温の飽和水蒸気量)×100

で出しましたよね。

覚えています?

 

そして空気中の飽和水蒸気量は気温によって決まります。

一般的に気温が上がるほど飽和水蒸気量が上がりますよね。

気温0度で4.8g

気温5度で6.8g

気温10度で9.4g

気温15度で12.8gです。

 

さて、いくつか例を出しましょう。

気温5度、湿度50%の空気が温まり、気温15度になりました。

湿度はいくら?

まず空気内の水分量を確認すると、

6.8g×0.5で3.4g

それが気温15度になるので、

3.4g÷12.8gなので、湿度は26.6%まで下がることになります。

これだけ湿度が下がると皮膚も乾燥しますよね。

 

次に雨の日の例を見てみましょう。

気温10度、湿度80%の雨の日の夜に気温が5度まで下がりました。

翌日気温が15度になりました。

文章だけ読むと結構湿度は高そうに見えますが・・・

問題は気温が下がったときです。

最初の水分量は

9.4g×0.8で7.5gです。結構ありますね。

しかし気温が0度に下がると、飽和水蒸気量以上の水分は結露してしまいます。

結果水分量は4.8gまで減少します。

その空気が15度まで上がるので、

4.8g÷12.8ですから37.5%になります。

つまり、雨が降っても夜に気温が下がってしまう以上、

翌日の湿度は全然上がらないんですね。

 

実際はもう少し複雑ですが、このように寒暖差の激しい時期には

気温が上がることが逆に湿度を下げることにつながるので、結果として逆に皮膚の乾燥を

もたらすことになります。

 

いや、でも実際に計算してみると、想像以上のインパクトですね。

確かに乾燥しますよ。これでは。

 

皮膚の乾燥が取れるのはまだ当分先の用です。残念。

 

オテズラの2週間以上の長期処方ができるようになりました

当院でも昨年に一押ししていました、オテズラ錠ですが、

3月1日より2週間以上の連続処方が可能になりました。

 

乾癬に対する印象としては非常にいいなと思いながら処方しています。

効き始めも早く、しっかりと消失している印象を受けます。

 

ただ、副作用もそれなりに有ります。

まったくないという人は少なく、だれもが多かれ少なかれあるみたい。

なんとなく、気持ちが悪い。吐き気がする。頭痛がするなどの症状が出るようですが、

時間の経過とともに改善することが多いようです。

また、落ち着かないときには薬の量を減らすことにより副作用もなくなるような印象を受けます。

 

今後の課題としては効果が出た後にどうすべきか。

回数を減らしてみる、1日おきの内服にしてみるなどの方法は考えれます。

でも、実はまだ良くわかっていないのが現状なので、手探りで症状と相談しながら

薬の量を調整することになりそうです。

 

しかし乾癬に対して簡単に使用でき、結構な効果を見込む事のできる画期的な新薬なので、

希望される方には積極的に使用していきたいところです。

また遠方からの肩もOKです。落ち着くまで当院を受診し、その後近医に移行いただくことも可能ですよ。

ご検討下さい。

男の子は寒くてもいい。女の子は寒さ対策を。

結論からいいましょう。

男の子は絶対に洋服を脱がないから!

 

さて、何のお話かというと、これからの季節の気温の変化に対して

洋服をどのように着せたらよいかというお話です。

 

皮膚科はどうしても気象環境に対応したケアを行う必要があるんですね。

一気に気温が上がった日の後にどんな患者さん増えるかというと、

それは汗疹なんです。

 

特に男の子に多いのは特徴です。

 

なぜか?

男の子のほうが蒸れるから。

 

なぜ蒸れる。

洋服を脱がないから。

なんですね。

ここで、何で脱がないの!

と言っても、脱がないものは脱がないから仕方ない。

 

ではどうするか?

男の子は脱がないものと想定して、日中の最高気温を想定した洋服の枚数を決める。

女の子は比較的洋服の脱ぎ着をしますので、現在の気温を想定して洋服の枚数を決める。

(もちろん洋服はすぐに脱ぎ着できるようなものにしておくことが前提です)

ようにしたらいいんじゃないかな?

と思います。

 

結構悩みますが、そのような考え方が、春の汗疹の予防になるようです。

 

またまた手のひらが赤くなる発疹が増えてきました。(2018年2.3月)

寒さも徐々に和らいできた今日この頃ですが、

また子どもたちの手のひらのあかみが出てきたようです。

まだ頻度はそんなには高くないようですが、注意喚起のために記事にすることにします。

 

手のひらの赤みということで今回も多分ウイルスだろうなと思ってみています。

しかし昨年夏から秋に流行したものと少し異なるのは

・あまり痒くない

・足の裏には症状が出ていない

んですよね。

なので、実は昨年のものとはまた微妙に異なるウイルスが原因なのかもしれないです。

 

その他の特徴は概ね昨年と同じです。

・良く見られるのは幼児特に幼稚園前。

・全体をみると、幼児から小学生くらいまで。

・まず手のひらが全体的に赤くむくんでくる。

・かゆみはあったりなかったり。どちらかと言うと無い子が多い。

・その時の直近には何も思い当たる原因は(当然ですが)ない。

・徐々に萎れてくるが、その後一皮むける。

・最終的に萎れた皮膚が元にもどる。

・経過は全体的に2-3週間程度。

・症状が出る2-3週間前には風邪を引いたり、体調を崩したことがある。

こんな感じです。

 

今回も原因は全身性のウイルス感染症でしょう。

ウイルスの検査をしてもまず出ないので、通常は経過を見る形になります。

 

これからも増える可能性はありますかね。

注意してみて行く予定です。