わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

接触皮膚炎

赤ちゃんの、ご飯の前に保湿剤。

赤ちゃんのほっぺたの湿疹は良く見られるものですが、

それを予防する簡単な方法が有ります。

食事やミルクの前に保湿剤を塗ること。それだけです。

 

そもそも、ほっぺたや顎の湿疹の原因の一つには母乳や

離乳食によるカブレが有ります。

 

では、カブレとは何か。

詳しい話をしだすときりがないのですが、

何かが皮膚にくっついたために炎症をおこす状態です。

 

したがって、対処法としては何も皮膚につかなければ、理論上

カブレが起きることは有りません。

では、赤ちゃんの頬について、カブレを起こすのは何か。

 

答えは「なんでも」なのですが、その中でも特に注意すべきものが

幾つか有ります。

 

まず、

など、赤ちゃんの体から出てくるもの

 

次いで

ミルク

離乳食

などの食材。

 

最後に

塗り薬

保湿剤

石鹸

洗剤

などのスキンケア用品が上げられます。

 

特に注意すべきは前2者。

特に涎、母乳、離乳食が要注意です。

物理的に皮膚を荒れさせてしまうのです。

 

では、どうすれば防げるのか?

汚れる前にしっかりと保護剤を塗ってあげることが大事なのです。

 

特に食事前、ミルク前は意識して厚めに保護剤を塗ってあげましょう。

しっかりと塗ること。

そして、汚れたら水でしっかりと洗い流すこと。

 

これだけでも、口の周りのカブレを抑えることは可能なのです。

 

でも、湿疹が出てしまったら保護剤では落ち着かないので、薬が必要になるんですけどね。

しかし、簡単に出来る方法でしっかりと予防してあげることは大事です。

赤ちゃんの湿疹には塗り薬を強くするよりも、回数を多く塗るほうが大事

娘に湿疹ができていました。

原因は不明です。

もっとも原因がはっきりしない湿疹など、いくらでもあるので、原因云々は重くは考えません。

左上腕の前面に米粒くらいの湿疹なので、洋服に擦りつけたか、何かの拍子に引っ掻いたのでしょう。

 

でも、この湿疹が数日たっても引く気配が無いので、

薬を塗ってみました。

思うところがあり、通常処方するよりも一段強いステロイドの塗り薬を使いました。

アンテベート軟膏です。

とある日の入浴後に塗りました。

(ちなみに、アンテベートは赤ちゃんに1回2回塗ったくらいでは副作用は出ませんよ)

 

さて、その翌日です。

治っているでしょうか?

・・・・治っていません。

 

たった1回だけ塗ってみて、湿疹を抑えこもうというのはさすがに虫が良すぎたようです。

 

そうなんです、湿疹を治すためには一日1回ではあまり効果が無いのです。

湿疹は中途半端に治っているのですが、完全には退いていません。

ややもすると、引っ掻いてしまうために、悪化することも十分にありえるのです。

その後どうなるか?湿疹は治らず、ステロイドの外用量のみ増えていくことになります。

そして、最期にはステロイドの副作用が・・・

というシナリオになることも十分に起こるのです。

 

なので、湿疹に対してステロイドの塗り薬を塗るときは一日2回3回としっかり塗りましょう。

まあ、薬の強さとの兼ね合いもあるので、お医者さんのいう回数よりも極端に多く塗るのは

やめておいたほうがよいでしょうが。

 

おへそは生後2ヶ月から洗ってもよい

診察をしていると、おへそが気になることがたくさんあります。

結構、黒い。そして、たまに赤い。

おへそのケアは意外に検診でもお話には上がらないようですね。

ジクジクが取れる段階になったら、もう石鹸で洗ってあげてもいいんです。

 

おへそは意外に湿疹が出来る部位でも有ります。

特に皮脂は沢山出る部分でも有りますので、脂漏性湿疹が出現し、

赤みが出てくることも結構有ります。

また、体質的に乾燥するために生じた湿疹も

当然、おへそにも出現します。

また、石鹸を使わないことにより、汚れが溜ってしまうために

湿疹ができることも、時には起こるのです。

耳も同じですね。

 

結構出てくるおへその湿疹。

対策はまずしっかりと石鹸で洗うこと。

そして、大量の水で洗い流すこと。

まあ、湯船に入ってしまえば汚れや石鹸は落ちますけどね。

 

そして、湿疹が出ているようなときには

しっかりと薬を塗って抑えること。

また、常日頃から保湿剤をしっかりと塗り、湿疹が出ないように予防することが大事です。

 

おへそは薬を塗ってあげても構わない場所です。石鹸で洗ってもいい場所です。

特別扱いをすることで逆に湿疹を作ってしまうことが有りますので、ご注意下さいませ。

 

おばあさんのような手です・・・

おばあさんのような手です・・

 
赤ちゃんを持つお母さんは、皆さん辛い赤切れを経験されるのではないでしょうか。
なにしろ、手洗いの回数がハンパない。

しかも、先週から下痢の続いている我が子は、一日ウンチを5~6回。
洗った手が乾く前に、下手すると次のオムツ替え。

合間に家事をし、なにか触る度に、また手洗い、を繰り返していたら、こうなりました。

病院勤務時代は、患者さんの所に出向く度に手洗いと消毒、粉や液剤を調剤すれば手洗い、
と繰り返していましたが、こんなに酷いことにはなりませんでした。

ハンドクリームをつけたところで、次の手洗いですぐとれてしまうし、手洗い後なんて、
だいたい赤ん坊が号泣していて、次のクリームをぬるヒマなんてありません。

院長からは、ビニール手袋を勧められたけど、そんなのいちいち面倒で、現実的ではないし。

しかし、なんとかしないと、出血するわ、痛いわで、ツライ。
ガサガサの手では、触られる赤ちゃんだって痛いでしょう。

そんなお母さん、是非受診してください。
お薬の入ったクリームで、短期集中で治しちゃいましょう。

正直、市販のハンドクリームでは、限界があります。

どうぞ、お辛いお母さん方。ガマンせずに来てくださいね。

娘の耳が切れたお話

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今回は実際にあったお話をカルテに記載するように書いてみましょう。

解説は次回に。

 

主訴:耳を引っ掻いている

既往歴:なし

家族歴:父親に乾燥肌、父親・母親に花粉症

 

S:気がついたのは昨日くらいです。

耳を時々引っ掻いていました。見てみたら少し赤かったです。

昨日も寝ながらおっぱいをあげていました。

O:左耳介内に軽度の乾燥が存在している。

紅斑も軽度存在。鱗屑もわずかにみられる。

掻破行動はなし。掻破痕もはっきりしない

A:よだれ・母乳による接触皮膚炎

P:まずは石鹸でしっかりと洗うこと。それでも落ち着かない時には外用を検討する。

 

といった感じでカルテには記載されています。

 

この後、娘の湿疹は無事良くなりました。

めでたしめでたし。

よだれが出るかが運命の分かれ道

最近、下の娘をみながら、しみじみと思うようになりました。

・・・よだれが多いんですよね。

 

上の娘はほとんどよだれの出ない子でした。

指しゃぶりもほとんどしません。

しかし、下の娘は全く逆でした。

よだれも多く、指しゃぶりも多い。

 

それがどのような違いをもたらすのか。

明らかに顔の湿疹のでき方がちがうんですよね。

上の娘は全く湿疹ができませんでした。

下の娘は専門家がチェックしているにもかかわらず、

(ぼほつきっきりなのに・・・)

湿疹を何度か作ってしまいました。

ステロイドの外用薬も何回か使うことになりました。

 

たかがよだれですが、これが大きな違いになってしまいます。

湿疹ができれば痒くなる。そして、更に湿疹が悪くなる。

と湿疹は一気に悪くなってしまうことにもなります。

また、最近の専門家の話では

食物アレルギーは顔の湿疹がある子に明らかに多く出ることがわかっています。

また、その他のアレルギーについても同様の傾向があるようです。

 

ということは、最初はよだれが出る出ないといった些細な違いが、

最終的には食物アレルギーやその他のアレルギー、

また、湿疹と言った大きな違いになってしまうのです。

 

これって、すごい大事なことですよね。

たかがよだれと侮る無かれ。

よだれのケアひとつがその子の人生を変えることだってあるのです。

大事、大事。

ほっぺたに湿疹があるときにはあえて抱っこ紐を使わないという考え方

昨日のお話の続きです。

 

ほっぺたに湿疹が出来ました。

どうしましょう、というお話です。

 

当然ながら湿疹を治療することも大事です。

でも、それだけではなく、湿疹を悪化させない予防策も必要になってきます。

 

湿疹を悪化させないためにはどうすればよいか。

こすらせないことです。

では赤ちゃんは何でほっぺたをこするのか?

もちろん自分の手でこすることもありますが、こすりつけることもあります。

何に?抱っこ紐に。

 

ということで、湿疹が出た時に症状が落ち着くまでの間、

抱っこ紐に乗せない

ということも広い意味での治療法になるのです。

 

状況に応じて抱っこ紐とベビーカーを使い分けてあげてください。

抱っこひもの「ひも」が湿疹を作る

うちの娘も少しずつ動きまわるようになってきました。

お母さんも動きまわりたいんですよ・・・

今回は抱っこ紐のお話です。

 

ほっぺたの湿疹を作る原因には様々なものがありますが、

そのひとつは抱っこ紐です。

顔の横にある、紐の部分をよだれでベトベトにしてしまい、

それが長時間の間ほっぺたに付着するために湿疹を作ってしまうのです。

 

なので、特に紐の部分には気をつけて上げる必要があります。

カバーもありますので、上手にカバーしてあげることが大事です。

また、塗れた布は乾燥した布より強い擦れ刺激となりますので、

カバーもこまめに取り替え、洗濯する必要があります。

 

そこでの留意点が幾つかあります。

多くの子は右か左、どちらかをより多く向く癖があります。

そのため、ベタベタになる抱っこ紐は片側のみであることも多くあります。

そういう子の場合、両側にあえてカバーをつける必要はなく、

汚れやすい片側のみにカバーをつけるだけでも大丈夫です。

また、カバーですが、専用のものを使うのではなく、タオルやタオルハンカチを

巻いて使用しても良いのです。

 

これからの時期はベビーカーよりも抱っこ紐の使用頻度が増えるかと思いますが、

よだれ負けにも気を配ってみてくださいね。

「なめかん」という病気

があること、知っていますか?

 

もちろん正式な病名ではありません。

これは方言です。どうも東北地方限定のようですね。

 

正式な病名(というのも実は無いんですけどね)は「口唇部唾液性接触皮膚炎」

英語では「lick dermatitis」と呼びます。

 

何やら難しそうな病名ですが、実はよく見られる病気です。

何か?

空気が乾燥する冬になると子どもも唇が乾燥するので、唇をなめますよね。

そのために唇がひび割れ、口の周りに赤い湿疹が出来る状態があります。

それを「なめかん」と呼ぶのです。

 

育ちも大学も研修医も山形でしたので、最初はこの病名は全国区なのかと思っていました。

実はこれが方言だったことを知って、びっくり。

関東出身のうちのスタッフは

「なめたけ」「缶詰」と言ってました・・・

確かに、語感は似てますね。

 

全身用のシャンプーは赤ちゃんの頭には向かない

新生児

さて、今回はシャンプーのお話です。

 

赤ちゃんの頭の湿疹。皆さん受診されますが、

聞いていると気になるのがシャンプーです。

ほとんどすべての人が「全身用のシャンプー」を頭に使用しているんですよね。

 

でもこれ、結構合わないようですよ。

 

考えてみると、全身用のシャンプーとはからだ用に作るのが合理的です。

頭の面積は全身の面積の1/10位ですから、どうしても体に合わせるのが当然の用に思えます。

 

さて、お母さんの中でからだ用の石鹸を頭に使ったことがある人はいるでしょうか。

実は、昔使ったことがあります。一人暮らしの時にシャンプーが切れたので使いましたよ・・・

 

使用感は、あまり良いものではありませんでした。

髪の毛はキシキシ言っているわりに、頭皮のベタつきは取れませんでした。

 

これと同じことは赤ちゃんのお肌でも起きていると考えてよいでしょう。

結果として皮脂が十分に取れず、残ってしまい、その皮脂が湿疹を作ってしまう。

ということが起きてしまうのです。

 

外来をしていて、頭の湿疹の赤ちゃんがやってきた。

頭用のシャンプーに変えるように指導したら次回の受診時に良くなった。

(もちろん薬は使いませんよ)

という経験を沢山しています。

 

頭の湿疹が出ている赤ちゃんが気になる時には

あえて頭用のシャンプーを使ってみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに我が家ではキュレルのシャンプーを使っています。

お試しあれ。

キュレル シャンプー ポンプ 420ml