少し時期を逸したお話ですが、2014年7月に日本を直撃した台風が過ぎた後に
増えた皮膚の病気がいくつかありました。
多分夏の台風が過ぎた後には同じような傾向があるかと思いますので、
この機会にまとめてみたいと思います。
今回の台風は幸いな事に関東を通過したのは夜間から深夜にかけてであり
関東では大きな人的な被害はありませんでした。
でも、その後患者さんが増えたのは事実ですし、
(まあ、台風のために受診を控えていたということはあるのでしょうが)
いくつかの病気が明らかに台風の影響と考えられる増え方をしていました。
その理由も合わせて考えてみました・
>汗疹
特に乳児から幼稚園前の子に増えました。
台風が来ることで室内の湿度がほぼ100%になること、
また、今回の台風が南風を連れてきたために気温が上がったことが原因のようです。
首の前面、おむつをしている子では、腰からおしりにかけてのおむつの中に広い範囲に汗疹を
作る子が多かったです。
痒みはあまりなかったようですね。
>とびひ
こちらは保育園、幼稚園児から小学校低学年の子に多く出てきました。
こちらも湿度と温度の関与が考えられます。
以前に成育でまとめたスライドですが、もともと夏に多い病気です。
意外に7月に多く出てくる病気なのですが、台風の時は特に多い印象をうけました。
汗疹と同様に汗で悪くなるようです。
今回の台風では意外に水虫はいませんでした。
まあ、もともと子どもは水虫にはかかりにくいものなのですが、大人も少なかったのは意外です。
理由ですが、夜間に雨が降り、朝には雨が止んでいたことがあるでしょう。
つまり、濡れた靴で歩来まわる人がいなかった。
そのために水虫になる人は少なかったのかもしれません。
台風はさまざまです。雨が多い台風、風が強い台風。
台風が来る時間によっても状況は変わります。日中に来るのか?夜間に来るのか?
一律に考えることは難しいのですが、どうも汗疹ととびひ、水虫は増えると考えて良さそうです。
対処法はどうでしょう。
まずはエアコンをしっかりと点けること。特に湿度の管理を徹底したほうが良さそうです。
少し温度は低くなりますので、大人は一枚洋服を着るくらいでいいかもしれません。
また、外出後は必ず体を洗い、靴や靴下が濡れているようであればしっかりと乾かしてください。
また生乾きの靴は履かないこと。長靴もしっかりと乾かすようにしましょう。構造上どうしても乾きにくいですからね。
でも、これだけやっても、停電になったり、避難するような場合にはどうしようもないんですよね・・・