ちょうどタイムリーな質問が当院に問い合わせがありましたので、
ブログでお答えさせていただきます。
質問の内容ですが簡単にまとめてみます。
・まぶたをブヨに噛まれた。
・目が半開きの状態まで腫れた
・皮膚科受診したら皮膚科の先生からプロトピック軟膏を薦められた。
・リンデロンVGを希望したところ、最終的にリンデロンVGが処方された。
・インターネットを見たら危険だと書いてあり、心配になった。
箇条書きにしてみましたが、それについてお答えしたいと思います。
>虫さされでまぶたが腫れた時には?
もともとまぶたは腫れやすい部分です。
虫に刺された後に、ものすごく腫れ、極端な場合には目も開けられなくなることは
結構起こりえます。
最初の対応はとにかく冷やすこと。
保冷剤や氷嚢などを使用して、物理的に温度を下げてください。
冷えピタシートはあまり良くないですね。時に塗っている成分でかぶれる可能性もあります。
まず、とにもかくにも冷やすこと。
>虫さされの時に選択される薬剤はナニ?
私の場合はまずステロイドを使用します。
副作用については後述。
プロトピックを最初から使用することは無いですね。
というのも、荒れている皮膚にプロトピックをいきなり使用するとしみることがあるからです。
また、目の周りにはプロトピックは公式には塗らないように言われていますので。
ステロイドですが、虫さされの場合には一般的に使用するものよりも強いものを使うことが多いです。
一般的にはネオメドロールEEやプレドニンなどが使用されますね。
顔にはロコイドやアルメタ、キンダベートといったところが通常使用されるものですが、
虫刺されについてはそれよりも一つ強いリンデロンV(あるいは VG)や、時にはアンテベート
マイザーといった2段階強いものを使用することもあります。
どのステロイドを使用するかは、症状の強さによります。
副作用が心配?それも後述しましょう。
>ステロイドは危険なのか?
もちろん、使いかたを間違えれば危険です。
でも、皮膚科医に言われたことを守っていればまず問題は起きにくいものです。
ステロイドの副作用の出来方は、
薬の強さ×塗っている期間で決まります。
また、皮膚が薄ければその分だけで安いことになります。
実は今回の虫さされについてはほとんどの場合は数日である程度落ち着くことが多いのです。
ですので、逆に強めのステロイドを使用しても短期間であれば問題にならない。
ということなのです。
最後に気をつけることは何か?
実は、きちんと受診することなんですね。
先に述べたように、短期間であれば強めの薬を使っても問題になる可能性は少ないのです。
また、虫さされは短期間で症状が変わるものです。
当院では最初は週2回のペースで受診してもらっています。
長くても1週間以上間を開けないようにお願いしていますが、
その理由は上記2によるものです。
虫さされは短期間で症状が変わっていきますので、
それに併せてキメの細かい治療を進めていくものです。
早めに受診。こまめに受診。
この2つを心がけたいものですね。