わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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病気の話

尋常性乾癬の新薬。「オテズラ」処方を開始しました。(2017年3月)

春です。少しずつ暖かくなってきましたね。

早いところでは桜も咲いてきたようです。

伊豆の桜はきれいでしたよ。

 

さて、尋常性乾癬の治療にも春がきたのでしょうか?

新薬の登場です。

 

新薬?すでにいっぱいあるよねという方。

正解です。

ここ数年、尋常性乾癬の新薬はいくつも登場してきました。

いわゆるバイオ製剤ですね。

 

でも、これは重症の患者さんに対する恩恵です。

というのも、このバイオ、いくつかの問題も有るのです。

 

一つは注射であること。

薬剤によっては数時間かけて点滴を行う必要があるのです。

したがって時間の制約が強い。

休日に数時間病院を開けてくれるところも多くはないので、

お仕事によってはお休みをして。ということになってしまいますよね。

 

もう一つ。

施設が限られていること。

結核など、過去の感染症の再発がリスクとしてありますので、

事前にしっかりとした検査が出来る施設でないと治療ができません。

そのためにどこでも出来るわけではないこと。

また、使用できる施設は学会により審査され、可能施設が登録される形になるので、

どの病院でもOKと言うかたちではないのです。

 

最後の一つは薬の値段です。

かなり高く、1回の治療で数万円かかってしまいます。

つまり、お財布に優しくないんです。

 

そんなこんなで、どこでもいつでも使える治療法ではないという難点がありました。

重症の方が、総合病院や大学病院で行う感じですね。

 

あまり症状の強くない、でも、なかなか抑え込めない乾癬の症状に対しての治療という意味では

今回の薬は久々の新薬と言えるものなのです。

 

メーカーさんの資料を確認する限り、効果は結構あるようです。

気になるお値段も3割負担の方で月1万5千円と、バイオ製剤に対してリーズナブルです。

副作用も、免疫そのものを完全に抑えるわけではないので、

感染症の再発などは有りません。したがって事前検査をガッチリと行う必要もないのがメリットです。

また、処方可能施設の制限も有りません。

 

とまあ、ここまで、良いことをお話してきましたが、難点も当然あります。

値段は今までの飲み薬や塗り薬に比べて高いことは高いですし、

まだ新しいタイプの薬ですので、どのような使い方をすればよいのか?

どんな人に効くのかわからない。などの問題点もあります。

副作用も時間が立ってから出るタイプのものも出るかもしれませんし、

思いもよらない副作用が出る可能性も当然ながらあります。

こればっかりは、わかりません。

 

ということで新しい薬。

最初は、処方する側も飲む側もおっかなびっくりではありますが、

少しずつ処方は増えるのではないかなあ。

などと考えております。

 

 

久しぶりに乾癬の治療をしっかりとしてみようかと考えている方がおりましたら、

使用を検討してみてはいかがでしょう。

なお、当院では処方可能ですが、他の病院ではまだ使えないところも多々あるようですので、

可能でしたら予め電話で問い合わせしたほうがいいですね。

黄色い化粧品を塗るといい?

今回は少し内容を変えて、化粧のお話です。

性格柄というか、専門柄と言うか、いずれにしてもあまり縁のないお話かとは思っていたのですが、

一度詳しくお話を聞いてみてびっくりしたんですね。

 

黄色い化粧品をしたほうがいいい人がいるなんて!

 

黄色!?と思っていたのですが、これは赤い部分に塗るお化粧品です。

つまり、血管腫やアトピーをはじめとする湿疹性病変のある部分に塗るべき薬剤なんですね。

 

どういうことか、イマイチ把握していないのですが、

赤い色の皮膚に黄色い色の化粧品をつけることによって、

赤みは補正されてはっきりしなくなるんだそうです。

 

へー。ほー。はー。

と聞いていたのですが、実演するとあらビックリ。

本当に目立たなくなりました。

 

なので、赤ら顔が気になっている人、赤い皮膚がありなんとかしたいと考えている人は

黄色い化粧品を使ってみてもいいですね。

 

エピペンの回収が始まりました。

月曜日に飛び込んできたニュースです。

 

食物アレルギーやハチさされに起因するアナフィラキシーショックの治療薬であるエピペンですが、

一部の製造品に針が正常に出なくなる不具合が有ることが確認され、

メーカー回収となりました。

 

幸い日本ではまだ同様の報告はないようですが、

致命的な自体を回避するための薬剤の、非常に大きなトラブルです。

 

手元にお持ちのかたはすぐに確認をしてください。

詳細について確認をしたい方はこちらのサイトからご確認ください。

なお、製造ロットはPS00019A、使用期限は2017年4月となっているようです。

そろそろ使用期限が切れる製品でもありますので、確認・必要時に交換をしっかりとおこないましょう。

特にこれからは虫のトラブルも増える時期です。また、子どもたちは新学期になります。

新しい学校・新しい先生とトラブルが起きやすい環境になりますので、この機会に一度

周りの人と一緒に手順を確認してみても良いかもしれませんね。

 

食べ物がつくとアレルギーになるから食品由来成分は全部使っちゃダメですか?

食物アレルギーが元は皮膚から入った成分に反応するところから始まるんだ。

このお話はここ数年で一気に広がった感じがありますね。

今回はその先のお話についてです。

 

さて、では食品由来の成分を皮膚に使用するのは一切良くないのかというお話です。

 

うん、結構難しいんですね。これは。

と言うのはどこで線を引けば良いのかという問題があるからです。

 

まず最初に「食物アレルギーがどのようにして発生すると考えられているのか」から説明しましょう。

最初のきっかけは実はお肌にあります。

皮膚特に顔の荒れた皮膚(湿疹の皮膚)に食品由来の化学物質がくっつきます。

するとその成分に対して感作という生体反応が起こります。

この「感作」とは、アレルギーの準備状態のこと。

つまり、この感作された物質に後日もう一度触れるとアレルギーが起こりますよ。

という状態になります。

 

そして、後日の話です。

顔にその物質が付着することからアレルギー性の皮膚炎が起こります。

いわゆるかぶれですね。

そしてこの感作は全身全体に起こるものですから、

当然口やお腹の粘膜でも起こります。

口の粘膜で起これば口の周りの蕁麻疹、嘔吐の反応を起こすこともあります。

お腹の粘膜で起これば腹痛や下痢、嘔吐。当然体の蕁麻疹という形で症状が起こります。

これが食物アレルギーの症状という形で目にみえてきます。

当然反応が強ければ血圧低下などのアナフィラキシーに至るわけです。

 

で、問題はその成分。

一つわかっていることは、小さいものよりも大きなもののほうが危険であろうということ。

それなりのサイズが必要になるんです。

したがって、分解されているものであれば相対的に危険度は低いと考えることができます。

 

 

ココまでが基礎編。

ココからが問題なんですが、由来成分を全て塗ってはいけないのか?

どちらかというと、Yesです。

 

使わなければ行けない理由があれば別ですが、

そうでなければ使用する必要は無いでしょう。

と考えます。

無用なリスクはとらないほうが良いのではないでしょうか?

 

ただし、例外があります。

過去にすでに使われていて、問題ないのがわかっていればOK

と考えてもいいかと思います。

だって、過去に一杯の人が使っていてOKだったわけですからね。

過去からのデータの蓄積が有るわけです。

 

 

まあ、でも、使わなくてもイイんじゃないの?

というものは使用しないのがベターかと思います。

 

師走は蕁麻疹の季節です

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年末です。

どうしましょう。

と思っている人も多いかもしれません。

 

正月に立てた計画はうまくいきました?

焦っては居ませんか?

焦っても良いことありませんよ?

蕁麻疹ができますよ?

 

と言うのが今日のお話です。

 

 

蕁麻疹の原因は様々です。

しかしm一つ言えることがありまして、

疲れると出る。寝不足になると出る。

ということは紛れもない事実です。

 

逆に蕁麻疹ができるか否かで体にかかっているストレスを感じることも出来るくらいですからね。

 

・・・ということは・・・

年末年始の忙しい時期には蕁麻疹がよく出来るということでも有るのです。

 

これは大人だけ?

と思いきや子どもたちも蕁麻疹の発生時期だったりもします。

 

中学生高校生は定期テストで。

受験生は追い込みの時期だから。

小学生は長い2学期で疲れてしまい、

蕁麻疹を発生させてしまうのです。

 

乳幼児は?と考えてみると。

結構出たりもします。

 

その原因の一つ目は風邪。

風邪などの細菌/ウイルス感染症は小さな子の蕁麻疹の最も多い原因です。

 

もう一つは疲れ。

結構多いのは帰省です。

ラッシュの中帰ってヘトヘトに。

いつもと違う環境で疲れてしまい、

構われすぎることもストレスになります。

 

帰省先で蕁麻疹。

そして、帰ってきて落ち着いたら蕁麻疹。

 

結構多いです。

 

いずれにしても、忙しくなると蕁麻疹ができるもの。

できたときには体をゆっくりと休めてあげてください。

無理は?まあ、できないことも無いでしょうけどね。

でも、ここで無理をすると大きな病気につながりますよ。

と言われているんだ。と考えたら良いのでは無いでしょうか?

 

皮膚科医の娘でも、顔のかぶれの予防は困難です。

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秋も深まってきました。

食欲の秋です。

というわけでもありませんが、実家から柿と洋梨が送られてきました。

下の娘は果物が大好きです。(というよりも食べるの大好き?)

下手をすると7歳上の娘よりも食べていたりなんかして・・・

 

まあ、そういうわけも有るのでしょう。

とうとう口の周りの湿疹が出てきました。

果物食べ過ぎだよ・・・

 

皮膚科医がついていながら。

と思われるかもしれません。

でもね、顔の湿疹。これだけは周りに専門家がついていようが

完全には防げません。

 

乾燥肌、アトピーでも顔の湿疹が落ち着かない子が居ます。

でも、これも原因は多くはかぶれ。

よだれやミルク、食材などが顔面に付着するために出現するものです。

したがって予防は困難なのです。

出来るとすればワセリンを何回も何回も塗ること。

それである程度の予防を行うことができます。

だから、ワセリンを塗る回数が大きればそれだけできないんですよね。

診察をしていると、それが如実にわかります。

ワセリンの塗布回数と症状には関連があるのです。

 

でも、それでも完全には抑えることはできません。

ある程度は出現することがやむを得ないと考えたほうが良いでしょう。

 

だから、顔の湿疹は予防もしっかりとしたほうがいいけれども、

湿疹が完全には抑え込めないものだと考える。

そして、湿疹が出たら早めに見つけて、ステロイドなどの塗り薬を開始する。

 

そのように考えた方が現実的だと思いますよ。

なによりも湿疹を全く作らないという完璧主義に陥ると

できてしまった時にがっくりと来てしまいますからね。

 

出来ることをゆっくりと進めていく。

子供のお肌との付き合いは長くなりますから、

まあ、慌てず騒がずに淡々と進めていくくらいで良いかと思います。

加湿器は3つ、用意しましょう

冬になってきましたねえ。

風邪もだいぶ寒くなってきました。

と、ともに乾燥の患者さんがどんどん増えています。

 

お肌の乾燥は空気の乾燥から。

どうしてもその傾向が出てきています。

 

では空気の乾燥はどうすれば?

いろいろな方法がありますが、一番便利なのは加湿器です。

 

では、加湿器はどこに置きましょう?

とよく聞かれます。

 

家の中ではどこに置くか?

まず最低でも2箇所は用意しておきたいところです。

2箇所とは、普段いる場所と寝室ですね。

 

普段いる場所とは居間になる人も多いでしょう。

ときには子供部屋にも追加かな?

寝るところは言わずもがな寝室です。

 

あと、もう一つ大事なところがあります。

 

それは職場です。

 

職場の自分の机の上に一つ小さな加湿器を用意すると良いでしょう。

大人の方ですので、気化式ではなくても大丈夫。普通の加熱式の物があります。

小物サイズもありますし、最近ではUSBで電源を取ることが出来るものもありますよね。

周りの迷惑にならない程度にアロマを垂らしても良いかもしれません。

 

え、フリースペースになっているので、毎日場所が変わるから持ち運べない?

それならなおさらUSB接続の小さな物を用意したらいかがでしょう?

周りに座った初対面の人との話しきっかけになるかもしれません。

 

加湿器から始まる人間関係。

面白そうですよね。

 


 


今年の秋の手足口病は、治った後に手足の爪が剥がれるタイプです

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今年の秋の手足口病、微妙に流行りました。

 

その後遺症です。

発症後、約6週間後に手や足の指の爪が根本から白く濁り、

その後剥がれ落ちる患者さんが出てきました。

 

手足口病はいくつかの種類のウイルスが原因です。

水疱瘡や麻疹の用に、1種類のウイルスで起きる病気ではありません。

 

したがってその原因となるウイルスが異なれば症状も微妙に異なります。

典型的な症状を出した場合は爪にはトラブルは無いのですが、

この秋の様な非典型的な症状の場合、爪に影響が及びます。

数年前にも大流行したときにはその傾向がありました。

 

爪が剥がれた時、1ヶ月から2ヶ月前に手足口病をしていたら、

きっと、それが原因です。

 

この冬初めてのしもやけ警戒天気です。

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今日は寒いですね。

寒い冬の朝。そして雨降り。

気温は5度くらいでしょうか?

 

今年はじめてのしもやけに注意すべき天候になりました。

概ね気温が0度から5度まで。

足先が塗れるような環境にいると、しもやけが発生します。

 

実はこの冬のしもやけの患者さんは既に発生しています。

ただ、その患者さんは大人の、薬が原因のしもやけであり、

子供はまだなんですが。

ここ数日のうちに出現することも考えなければいけません。

 

まだ夏用のスニーカー履いていませんか?

長靴やブーツがイヤな男の子の場合、スノトレがおすすめです。

冬用、雪用の運動靴。

東京の靴屋さんの店頭ではあまり見かけませんので、

インターネットなどで通販を利用したほうが良いかもしれませんね。


 

 

 

木枯らし吹けば、お肌も乾く

いやあ、寒くなりました。

そして、今日は風も強いです。

北風がぴいぷうと吹いています。焼き芋でも食べようかな?

 

さて、今朝は流石に寒かったので、エアコンを付けています。

さっき、ふと顔を上げてみると温湿度計が見えました。

その湿度を見てぎょっとしました。

なんと28%。

エアコンを使用していることを考えても、この冬の最低湿度です。

 

それもそのはず、北風は乾燥した風です。

日本海から吹く風は日本中央部の山脈を超える際に湿度を全て雨もしくは雪という形で

落としてしまいます。

そして、関東には湿度の下がった冷たい風が吹いてくるのです。

 

この乾いた冷たい風が関東にやってくると、みんなのお肌が乾燥する。

というわけで、冷たい木枯らしが吹くような日は乾燥肌に注意したほうが良いんですね。

 

風よ、吹くなとは言わないが、せめて吹くなら南から吹いておくれ。

皮膚科医がみんな困ってしまいますよ。