わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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蕁麻疹

じんましんと食事の不適切な関係

子どもの蕁麻疹の原因で一番多いものが食事と思っていませんか?

お母さんの多くはそのように思っているようです。

常識と言い切られることもあり、びっくりしたことがあります。

 

実は、違いますよー。

毎日の外来で診察をしていると、当然ながら蕁麻疹の患者さんがたくさん来ます。

当然子どもの患者さんもたくさん来ます。

 

お話を疑い、原因として怪しいものを確認していると、

一番多いものが感染でした。

感染と言っても皮膚の感染ではありません。

全身性の疾患。つまり、風邪や下痢などの呼吸器感染症あるいは消化器感染症が原因となることが

多いようです。

 

当然わからないものもありますが、更に詳しく聞いてみると、

疲れていたり寝不足だったり、体調が悪かったりという子に多く出てくるようです。

少なくとも、「ウチの子は全然元気です!」と言われることはほとんどありません。

 

そして、その次に出てくるのが食事です。

たまーにいますよ。

 

 

でも、食物アレルギーの症状の多くは蕁麻疹や赤みという皮膚症状が出てきます。

非常に多いです。

 

 

蕁麻疹と食物アレルギーの関係は片思いのようなものです。

蕁麻疹の原因は

1)感染症

2)体調不良

3)食物アレルギー

の順番になります。

 

しかし、食物アレルギーの症状としては

蕁麻疹

が一番多い症状です。

 

どうも、片思いは食物アレルギーがしているようですね。

じんましん、ツレナイですね・・・

じんましんも流行っています?

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いよいよお盆です。
帰省ラッシュも始まったみたいです。

 

今週、診察をしていてあれあれと思いましたが、
どうもじんましんの患者さんが増えているようです。

幼児、小学生、大人と年齢は様々です。

原因ははっきりしません。少なくとも食事や薬といったものではないようです。

ただ、共通しているのはつかれていること。
夏休みもそろそろ折り返しを過ぎ、子どもも疲れが溜まっているのでしょうか。
また、大人もお盆休みの前に仕事を全部終わらせないと行けないのでしょうか。

ウイルス感染などはないようですので、一つ安心ですが、
しっかりと薬を飲んで、休んでくださいね。

 

あ、でも、みんな疲れているということは
お盆明けに帯状疱疹も増えるかもしれません。
このように考えると、お盆というシステムもいいのか悪いのかわかりませんね。

最後に一つ。このうだるような暑さは絶対に体にわるいです。
ふう。

夏の夜の不思議な蕁麻疹

シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇 (ちくま文庫)

毎年、ジメジメして厚くなるとこの不思議な蕁麻疹のことが頭をよぎります。

 

一般に、蕁麻疹は風邪などの感染症にともなって出ることが多いのです。

しかし、治療として蕁麻疹を抑える抗ヒスタミン薬を飲めばすぐに落ち着くことが多いのです。

 

しかし、ごく稀に、抗ヒスタミン薬がまったく効かない蕁麻疹が出ることがあります。

蕁麻疹の次の治療はステロイドの内服ですが、これもまた効果なし。

むしろ、全身状態が悪くなり、蕁麻疹は強く出てしまいます。

どんどん治療をしても落ち着かず、更に蕁麻疹が広がってしまう‥‥‥

まさに夏の夜の悪夢です。

最初に子の病気の患者さんを診察したときは半分パニックになりながら病院内を駆けずり回っていた

記憶があります。

 

このような蕁麻疹を起こす人にはある特徴がありました。

熱があること。腹痛や咳などのはっきりとした強い感染症の症状があること。

血液検査をすると、白血球やCRPといった感染症の症状がめちゃくちゃ強いこと。

このような特徴があります。

 

では、蕁麻疹はどうすれば落ち着くのか?

実は抗生剤を飲ませることなのです。

抗生剤を飲んだらすーっと、それこそあっという間に引いてしまうのです。

翌日には蕁麻疹は完全に消えてしまい、けろりとして患者さんは家に帰ってしまいます。

 

この不思議な蕁麻疹。

名前を「感染性蕁麻疹」と言います。

普通の蕁麻疹に比べて感染症が明らかに表に出てます。

一説には病原菌に対するアレルギーが強く出たものだと考えられているようです。

感染症の原因は様々ですが、腹痛、下痢などの消化器感染によるものが多い印象を持ちます。

 

季節も限定しています。

毎年、6月から7月の梅雨の終わりから夏のはじめに見ることがほとんどですが、

たまに9月から10月の秋雨の頃にも見ることがあります。

つまり、忘れた頃にやってくる。

 

「夏の夜の夢」というにはあまり格好のいいものではありません。

おっさんが救急部の中やら病棟の中やら騒ぎまわっているわけですからね‥‥‥

美しくない?まさに、そのとおり。