わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

水虫

台風が過ぎた後に増えた皮膚の病気

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少し時期を逸したお話ですが、2014年7月に日本を直撃した台風が過ぎた後に

増えた皮膚の病気がいくつかありました。

多分夏の台風が過ぎた後には同じような傾向があるかと思いますので、

この機会にまとめてみたいと思います。

 

今回の台風は幸いな事に関東を通過したのは夜間から深夜にかけてであり

関東では大きな人的な被害はありませんでした。

 

でも、その後患者さんが増えたのは事実ですし、

(まあ、台風のために受診を控えていたということはあるのでしょうが)

いくつかの病気が明らかに台風の影響と考えられる増え方をしていました。

その理由も合わせて考えてみました・

 

>汗疹

特に乳児から幼稚園前の子に増えました。

台風が来ることで室内の湿度がほぼ100%になること、

また、今回の台風が南風を連れてきたために気温が上がったことが原因のようです。

首の前面、おむつをしている子では、腰からおしりにかけてのおむつの中に広い範囲に汗疹を

作る子が多かったです。

痒みはあまりなかったようですね。

 

>とびひ

こちらは保育園、幼稚園児から小学校低学年の子に多く出てきました。

こちらも湿度と温度の関与が考えられます。

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以前に成育でまとめたスライドですが、もともと夏に多い病気です。

意外に7月に多く出てくる病気なのですが、台風の時は特に多い印象をうけました。

汗疹と同様に汗で悪くなるようです。

 

今回の台風では意外に水虫はいませんでした。

まあ、もともと子どもは水虫にはかかりにくいものなのですが、大人も少なかったのは意外です。

理由ですが、夜間に雨が降り、朝には雨が止んでいたことがあるでしょう。

つまり、濡れた靴で歩来まわる人がいなかった。

そのために水虫になる人は少なかったのかもしれません。

 

台風はさまざまです。雨が多い台風、風が強い台風。

台風が来る時間によっても状況は変わります。日中に来るのか?夜間に来るのか?

一律に考えることは難しいのですが、どうも汗疹ととびひ、水虫は増えると考えて良さそうです。

 

 

対処法はどうでしょう。

まずはエアコンをしっかりと点けること。特に湿度の管理を徹底したほうが良さそうです。

少し温度は低くなりますので、大人は一枚洋服を着るくらいでいいかもしれません。

また、外出後は必ず体を洗い、靴や靴下が濡れているようであればしっかりと乾かしてください。

また生乾きの靴は履かないこと。長靴もしっかりと乾かすようにしましょう。構造上どうしても乾きにくいですからね。

 

でも、これだけやっても、停電になったり、避難するような場合にはどうしようもないんですよね・・・

 

 

水虫の菌が破裂する瞬間

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暖かくなってきました。

シャッターを開ける時に、寒さにあわてて室内に逃げ込むことが無くなったのは嬉しいですね。

 

暖かくなってきて、水虫の患者さんが増えてきました。

水虫の検査の回数が一気に増加した印象があります。

 

水虫の原因は白癬菌です。

これは「菌」は菌でも「真菌」というカビの仲間です。

カビだけに、菌糸を伸ばし、枝分かれをしながら増えていきます。

 

そして、水虫の薬を塗って治療をすると、白癬菌は死んでしまう。

というのも理解している方は多いかと思います。

 

では、どのように白癬菌は死んでいくのか?

と言われると、???と思われるのでは無いでしょうか。

 

実際に白癬菌に水虫の薬を加えた時の動画がありました。

リンクはこちら。

見ていただくとわかるのですが、白癬菌の先端部分が破裂していくんですね。

皮膚科医でもなかなかこのシーンは見たことが無いと思います。

実際、私も見るのは初めてでした。

 

・・・そうか、白癬菌はこうして死んで行くのか。

知らなかった・・・

水虫、流行っています

 

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5月も中頃を過ぎ、暑く感じる日も増えて来ました。

気温と足並みを揃えるように、水虫の患者さんが少しずつ受診するようになりました。

ゴールデンウイークのお出かけの影響もあるのでしょう。

 

水虫、よく見られるのは、赤いブツブツがあり、一部に皮膚が剥けたようみ見える部分があり、

とてもかゆいというのが相場でしょうか。

しかし、その症状がなくても水虫のことがあります。

赤くないから水虫ではない。痒くないから水虫ではない。

わけではありません。

 

水虫が痒いのは、自分の体が水虫を攻撃しているからです。

同時に赤くなったり、水ぶくれができるのも同じ理由。

厳密にはあの赤みは、水虫菌に対する「かぶれ」なのです。

ですから、糖尿病など、免疫が落ちる病気の方の水虫は痒くはありません。

また、長期にわたり水虫になっていると、反応が徐々に弱くなってしまい、

痒みが出てこないのです。

では、長期の水虫はどのようにして封じ込めるのか?

これは足の裏が厚くなることで封じ込めています。

つまり、痒みがなくなってきた→水虫が治ったわけではないのです。

 

「水虫」を心配して皮膚科を受診した患者さんの中で本当に水虫菌がいるのは、

その半分しかいないという報告もあります。

心配な方は一度皮膚科を受診してみて下さい。