わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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加湿器

鼻血の原因は空気の乾燥もある

新年あけましておめでとうございます。

本年も当クリニック及び当ブログをよろしくお願い致します。

 

さて、お正月は皆様どのようにお過ごしでしたでしょうか。

我が家の娘は前半は父方の実家、後半は母方の実家にそれぞれ旅行に行っていました。

そこで起きたちょっとしたトラブルとその原因についてちょっとお話をしていきましょう。

 

ちょっとしたトラブルとは鼻血。

それぞれの家で仲良く1回ずつ鼻血を出したようです。

 

もともと、娘は鼻血を出す体質ではありません。

鼻血そのものは出す人、出さない人の差が大きなものです。

子どもはもともと鼻血を出しやすい傾向にありますが、

それでも、今までほとんど出しかことのない娘が2週間で2回出しています。

 

その原因について考えていたのですが、

どうも、鼻をいじる癖が原因のようでした。

 

では、なぜ鼻をいじるのか?

もちろん鼻の中が気になるからですね。

ではなぜ鼻の中がきになるのか?

 

実はそれは空気の乾燥の影響があるのです。

 

空気が乾くことにより、鼻の中の感覚が過敏になります。

そして、ちょっとした刺激で鼻の中が痒くなってしまうのです。

 

思い返してみると、どちらの家も加湿器はあまり見当たりませんでした。

東北地方の私の実家では雪が降っているから大丈夫?

かと思いたいところですが、室内には雪は降りません。

そして、エアコンで室内の温度をあげるので、湿度はとても低いものになるのです。

 

そのため、湿度の低い室内でずっと過ごしているために

鼻をいじってしまい、結果的に鼻血を出してしまうのです。

 

鼻血予防に加湿器?と思われるかもしれませんが、

結構大きな予防になるのです。

 

子どもの鼻血に悩まれる親御さんは加湿器を試しても良いのかもしれませんね。

診察室の加湿器

rirakkuma

 

いままでずっと、乾燥肌のお話をしていて、

「加湿器」のお話をしているのに、診察室に加湿器がないのは良くない。

 

ということで、加湿器を導入しました。

幼稚園から小学生位のお子さんに好評です。

 

この加湿器は超音波式で、蒸気は熱くないので問題は無いのですが、

保育園くらいのお子さんで、時々蒸気の吹き出し口に手をかざす子がいます。

やはり、加熱式の加湿器は小さな子どものいる家庭では使わないほうがいいですね。

 

なお、この加湿器の蒸気は耳から出るのですが、

右耳には絆創膏が貼ってあります。

壊れているわけではありません。

機械に蒸気が直接当たり、故障の原因になるからですよ。

皮膚科医から見た加湿器の選び方

毎日少しずつ寒くなり、診察室にも乾燥肌の患者さんが一気に増えるようになりました。

 

冬になり、乾燥肌が強くなると、欲しくなるのが加湿器です。

この加湿器について皮膚科医の立場からどのようなものが良いか見て行きたいと思います。

 

加湿器のタイプをおおまかに分けると、

1)加温式

2)超音波式

3)気化式

の3種類に分けることが出来ます。

 

皮膚科医のオススメは、ズバリ3)の気化式です。

なぜか、残りの2つの欠点から見て行きましょう。

 

1)の加温式は文字通り、水の温度を上げることにより水蒸気を発生させます。

ここで問題になるのは水蒸気の温度です。

2)の超音波式や3)の気化式とは異なり、かなり水蒸気の温度が高くなります。

そのために水蒸気の吹き出し口でやけどをするリスクが出てきます。

実際に小さい子にとって、水蒸気が出てくるのが面白いらしくて

やけどをした子を診察したことがあります。

高齢者や小さなお子さんのいる家庭では正直、オススメは出来ません。

 

では、2)の超音波式の問題点はどこに有るのでしょうか。

超音波式の加湿器の中では、水に超音波を当てることで水蒸気を生成しています。

この水蒸気がクセモノです。水蒸気の中には水の中に存在している小さな微生物や

アレルゲンなども水蒸気になってしまいます。

その成分が空気中を漂い、息の中から体内に入ってしまうリスクがあります。

そのために、病気をもらってしまうリスクがあるのです。

 

最後に、3)の気化式の加湿器のメカニズムですが、

大きなろ紙で水を吸い、そのろ紙に風邪を当てることで水蒸気を放出するものです。

温度も上がることはなく、水中の異物を水蒸気にすることは無いので、

皮膚科医の目から見ると、最も安全なものとなります。

欠点はうるさいこと。音が大きいこと、発生させる水蒸気量が少ないことがありますが、

これについては運用方法でなんとかすることが出来る問題です。

もう一つの欠点はサイズが大きくなること。もうこれがどうすることも出来ません。

実際に寝室で使っていましたが、正直「邪魔」でした。

でも、子どもにやけどを作るよりはいいのでは無いでしょうか。

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