今年の春も花粉症の患者さんがたくさんやってきます。
アトピー性皮膚炎を合併している子もたくさんやってきます。
見ていて思うのですが、低年齢化進んでいますね・・・
小さな子も目の周りを赤くしているのを見ると、なんとかしたいと思ってしまいます。
治療法については近年舌下免疫療法が行えるようになりました。
こちら、現在は小さな子でも問題なく治療可能になってきました。
実際にうちの下の子も今年から始めようかと思っています。
で、治療の前の問題として、検査で確定診断を行うことが挙げられます。
一般的な検査は採血となりますが、小さな子供の場合は難しいです。
まず、了解が得られない。
そして動いてしまう、暴れてしまう。
最後に血管が細くて採血できない。
等々の問題があり、なかなか検査できないのが実際です。
なんとかならないものかな?と思っていたところ、
新しい検査方法を知ることができたので、早速導入してみました。
通称、「指先採血」です。
その他のとおり、血管に針をさすのではなく、指先を刃物でわずかに切って、
数滴の血液を採取する。
そして、その日のうちに検査結果が出るという検査方法です。
メリットは、簡単なこと。
指先を刺すだけなので、どんな子にも行うことができます。
まあ、刺すときに少し傷みがあり、それを避けることはできませんが。
そして、その日のうちに結果が出ること。
採血して判定板に血を垂らし、5分後に判定液を投入。
その15分後には結果が出るというすぐれものです。
採血だと結果が出るまで1週間かかりましたからねぇ。
とにかく、簡便に検査することができます。
しかし欠点もあります。
まず、検査項目は少ないこと。
花粉系4種、動物系(ダニ含む)4種の合計8種類確定です。
そして、判定基準がある程度曖昧であること。
つまり、帯状に出てくる陽性反応の色の濃さを以て陽性陰性を判定するので、
採血のように数字でしっかりと出るものではありません。
まあ、欠点はあるのですが、花粉症があるのかないのか?
レベルの判断は可能なのです。
実際に花粉症だと思っていたのに、検査をしたら
花粉は反応なく、実際はダニだったという例も経験しているので、
本当はしっかりとは花粉症か否かの検査はできたほうがいいんでしょう。
ということで、「指先採血」。
小さなお子さんで、花粉症か否かの検査を行いたいという方は
あらかじめご相談くださいね。
あ、最後に一点注意点を。
結構人気のある検査方法だったりしますので、花粉症シーズンは
検査キットが品薄になってしまいます。
キットがなかったらごめんなさい。
もしも検査希望の方は予め電話で残数を確認した方は
いいかもしれませんね・・・