わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

幼稚園/保育園に水いぼポリシーの確認はしていますか?

春です。入学の季節です。

保育園や幼稚園に新しく入る子も多いかと思います。

そんな子を持つお母さんのために、園に確認して欲しいことが皮膚科からあります。

 

それは水いぼポリシーです。

 

なにそれ?

と思われる方も多いでしょう。これは水いぼの子に対する園の考え方についてです。

 

水いぼはちょうどこのくらいの年齢の子の病気です。

実害はないのですが、感染することも有るのが悩みのたね。

社会的に問題になるんですね。

 

で、この水いぼの子を特にプールの時にどう扱うかは園によってものすごく異なります。

他の子と一切区別しない園から一切裸にさせない園まで非常に広い幅での対応となります。

ぜーんぜん違います。

 

これ、確認したほうがいいですよ。

というのも、治療すべきか否かが変わるからです。

そして、治療をするなら、もう始めないとプールに間に合わないからです。

水いぼの治療は数週間かかります。そして治療終了後数週間確認して、再発しないことを見て、

初めて治癒と証明されます。

なので、時間、かかりますよ。

だから、必要ならば今から水いぼの治療したほうが良いですよ。

 

だから、今から水いぼポリシーを、確認、しませんか?

 

花粉症のアレルギーの波は半日後にもやってくる

なので、しっかりと薬を飲みましょうねというお話です。

 

花粉症に限らず、アレルギーの波はいくつかあります。

最初の波は即時型の波。

直後に出てくる反応です。

外にでていきなりムズムズする反応です。

即時型とか、急性期とか呼ばれます。

 

実は第二波も有るんです。

それが遅延型あるいは慢性期と呼ばれるものです。

そのピークは概ね半日後から一日後。

波の高さは第一波よりも低いのですが、ゼロでは有りません。

今日は花粉が少ないから対処しなくてもいいや。

薬を飲まなくてもいいや。

としてみたその夜や翌日に辛くなる、その反応です。

 

本当は第三波も有るようですが、あまりにも遅く、波も小さいために

次の第一波に隠れてしまうので、まあ、あまり問題にはならないでしょう。

 

とまあ、こんな感じの第二波があり、時にその波に救われてしまうこともありますので、

薬は定期的に飲むこと。マスクなどのケアも外出時には必ずすること。

という当たり前のケアが大事になってきます。

 

だから、ちゃんと治療はしてくださいね。

花粉症の薬をもらいに皮膚科に行くのは合理的かも知れない。

と思ってみたりして。

 

花粉症の薬を貰いに行くならどこ?

多くの人はまず耳鼻科、そして眼科と答えるかも知れません。

あとは内科/小児科でしょうか。

でも、実は皮膚科もちょっとした穴場になっていることを知っていますか?

 

耳鼻科、眼科で薬をもらうのは症状が出ているから。

内科小児科でもらうのはいつも通っているから。

でしょうか。

 

でも、今はこれらの科はかなり混んでいますよね。

特に耳鼻科・内科・小児科では普通の風邪の患者さんもいつから大混雑です。

 

でも、皮膚科は結構今の時期は空いています。

皮膚科にとって最も忙しくなるのはこれからの時期で、今はそこまで混雑はしていません。

実は皮膚科に行くことで待ち時間を一気に減らすことができるのです。

 

そして、もう一つ。

感染のリスクです。病院にいって風邪をもらって帰ってきたら、何のために病院に行ったのかわからないですよね。

さっきの3科ですが、今は風邪の患者さんも結構居ます。もしかしたら隣にインフルエンザの患者さんが居るかも知れません。

というリスクがあります。

逆に皮膚科はあまりそのようなリスクはないわけです。水疱瘡?くらいですかね。まあ、水疱瘡も今は流行の時期ではありませんしね。

つまり、感染のリスクも少ないのです。

 

というふうに考えてみると、皮膚科に受診して花粉症の薬を持って帰るというのは合理的に見えるのですよ。

 

でも、問題点。

点眼薬、点鼻薬についてですが、ステロイド入りのものを定期的に処方するのは流石に皮膚科では状況を確認できないので難しいこともあります。

もっとも、どのレベルの薬まで処方できるかはその先生の考え方になりますので、心配な方は予め電話して聞いてみても良いかも知れません。

ちなみに当院ではステロイドの点眼点鼻薬のみNGです。また、ステロイドの内服は切り替えるかも知れません。

 

皮膚科での花粉症の治療。一度考えてみて下さい。

足の「いぼ」「たこ」「うおのめ」を治療してほしいときにはスピール膏は使わないで下さい

なぜか?

見えなくなるからです。

 

スピール膏とは高濃度のサリチル酸が含まれている薬品です。

サリチル酸は皮膚と溶かす作用があるので、貼ってしまうと皮膚が全体的に白っぽく、ふやけて来てしまいます。

 

これが結構難物です。

というのも、皮膚の状態が見えなくなってしまうんですね。

 

イボ、タコ、ウオノメはそれぞれ別の病気です。

見分けるには皮膚の盛り上がりや出っ張り具合も一つの判断材料となるのです。

中には本当に難しいものも有るのです。

 

それがスピール膏でふやけた状態になると、区別が全く付けられない状況になってしまいます。

治療を行いたくても、次回再度受診してくだいと言わざるを得ないのです。

 

必要があれば治療を早く始めたいので、スピール膏をつけたまま初回の受診を行うことはあまりおすすめできませんよ。

期待の新薬「ルパフィン」は、花粉症・かゆみ治療の切り札になるか?(2018年3月)

今年の前半戦、個人的に最も期待をしているのがこのルパフィンという名前の薬です。

自分で実際に飲んでみて、効果を実感しているので、イチオシになるかもしれません。

 

ルパフィンというお薬ですが、耳慣れない名前かと思います。

それもそのはず、発売されたのは昨年末なので、まだ発売後数ヶ月しか経過していません。

薬剤のジャンルはいわゆる抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬に当たるものです。

このジャンルの薬は覚えるのも嫌になるくらいの種類があるのですが、この薬だけに見られる特徴があります。

それが特色なんですね。

 

抗ヒスタミン薬は何かというと、ヒスタミンという化学物質が作用するのを抑える作用があるのですが、

このルパフィンはそれだけではなくPAFと呼ばれる成分も抑えてくれるんですね。

 

このPAFと呼ばれる成分ですが、いわゆる花粉症では鼻のむくみを引き起こすことがあるようです。

詳しくは専門の方に聞いてみて下さい。

で、それを抑えることで翼に夜の鼻づまりに効果を発揮することが有るんですね。

 

というわけで飲んでみました。

・・・うん。結構良いです。

夜間の鼻づまりはやや改善した印象があります。

それよりも朝は少し良く眠れた気がしますね。

また、ステロイドの内服量も少し減らすことができました。

ステロイドをずっと飲むことを考えると、抗アレルギー薬を切り替えるだけで

ステロイドが減らせると言うのは、それだけでもすごいことなんですね。

(あくまでも個人的な印象です)

 

というところから、このルパフィンというお薬に可能性を見てしまいます。

 

なかなか治らないかゆみに対して、症状に対しての治療の一つの大きな方法になっていくのではないか。

そんな気がする今日このころだったりします。

 

 

でも、気をつけることが3点あります。

まず眠気。これはアレグラなどよりも多くあります。

車の運転、高いところや細かな作業をする方は要注意です。

もう1点は新薬であるためにどうしても避けられないものですが、

処方制限がかけられています。

処方は最大で14日までになりますので、頻繁に受診する必要がありますので、ご注意下さい。

最後の1点は年齢制限です。

処方できるのは中学生以上となります。小学生以下には使用できませんのでご注意下さい。

 

でもでも、良いぞ。この薬と思わせる抗アレルギー薬でした。

今後ももう少し使い方や、適応となる病気について考えてみたいところです。

赤ちゃんの爪切りはどうすべきか。

今回は前回に引き続き赤ちゃんの爪の話をしていきましょう。

 

前回のまとめですが、日常のスキンケアに対して大事な赤ちゃんの爪の特徴として

・伸びるのが早い

・薄い

ということがあります。

(それ以外はトリビアレベルのお話ですね)

つまり、爪切りもその状況に対応して行う必要があります。

 

大事な点その一。

大人よりも頻繁に爪を切ること

伸びるのが早いわけですからより頻度を多く爪切りをする必要があります。

外来で見ている印象からすると週1回では遅いくらい。

ベストは5日に1回位のペースでは無いかと思います。

 

その二。

白い爪は最小限に残すだけにすること

赤ちゃんだから気にして白い部分を多めにするお母さんがいますが、

それはあまりよくないですね。

大人と同じレベルまで切り進めて構いませんよ。

 

その三。

丸く爪を切ること

最近増えた印象があるのですが、爪が四角くなっている赤ちゃんがいます。

真ん中は白い爪が無いんですが、両脇にはネコミミの用にぴょこんと飛び出している爪の

赤ちゃんがいます。

この爪、ひっかくと結構な確率でかさぶたになって湿疹を悪化させますので、

あまりよくない形です。

なので、できればハサミを使って、丸く切って上げることが大事なんです。

 

その四。

最後にヤスリをかけること

赤ちゃんの爪は薄く、それを切っただけでは断面も鋭利な状態になっています。

それはちょうどカッターナイフの様。

切れ味はものすごくよく、お母さんの顔も切ってしまうくらい。

なので、最後にヤスリをかけて爪の角を柔らかくしてあげて下さい。

なお、ヤスリですが、爪切りについているのでは少し硬すぎます。

お母さんの爪の仕上げ用の目の細かい柔らかいヤスリが適していますので、

使ってみて下さい。

 

以上、赤ちゃんの爪切りのポイントでした。

しっかり切って上げてくださいね。

赤ちゃんの爪の特徴

さて、今回は爪の話です。

特に赤ちゃんの手や足の爪。

大人と比べてどのような違いがあるのでしょうか?

 

まず見ていてわかることは少し透き通っています。

これは一つは爪の厚さ、もう一つは爪の水分量によるもの。

赤ちゃんの爪は薄いです。

おおよそ大人の1/2、老人の1/3くらいでしょうか?

その分爪の下が透けて見えるので、透明に見えます。

あまり白く濁っている感じがありませんよね。

もう一つは爪の水分量。

水分が少なければ白く濁って見えます。

一般的に年齢とともに爪の水分量が下がっていきます。

したがって白く濁ったようになっていくのです。

 

また赤ちゃんの爪の特徴として薄いことがあります。

こちらも厚さは成人の1/2程度。

なので、おかあさんの顔や胸をスパスパと切ることがあります。

もちろん、自分の顔も・・・

 

それに伴い、爪の生えるスピードもかなり早いことが知られています。

こちらも成人の倍のペースで伸びていきます。

理由も先の項目と同じ理由です。

つまり、爪は根本部分から押し出すように伸びていくので、

軽ければそれだけ伸びが早いという理屈です。

 

つまり、赤ちゃんの爪と大人の爪を同じようには考えてはいけないのです。

伸びるのが早いように思えるのではなく、実際に伸びるのが早いと考えておいたほうが良いのです。

 

暖かくなるから乾燥するんだ(2018年3月)

春になりました。徐々に暖かくなってきましたね。

もう冬もおしまいです。

でも、冬もおしまいなのに乾燥肌になってきた子がたくさんいます。

何故でしょうか?

 

理由ですが、科学の問題を応用することでよく理解できるかと思います。

まず大前提として皮膚の乾燥度合いは湿度に依存することがあります。

はっきりとしたデータはありませんが、季節や環境からは十分に予想されることです。

 

では湿度はどのように計算されるのか?思い出してみましょう。

湿度=(現在の空気中の水分量)/(その気温の飽和水蒸気量)×100

で出しましたよね。

覚えています?

 

そして空気中の飽和水蒸気量は気温によって決まります。

一般的に気温が上がるほど飽和水蒸気量が上がりますよね。

気温0度で4.8g

気温5度で6.8g

気温10度で9.4g

気温15度で12.8gです。

 

さて、いくつか例を出しましょう。

気温5度、湿度50%の空気が温まり、気温15度になりました。

湿度はいくら?

まず空気内の水分量を確認すると、

6.8g×0.5で3.4g

それが気温15度になるので、

3.4g÷12.8gなので、湿度は26.6%まで下がることになります。

これだけ湿度が下がると皮膚も乾燥しますよね。

 

次に雨の日の例を見てみましょう。

気温10度、湿度80%の雨の日の夜に気温が5度まで下がりました。

翌日気温が15度になりました。

文章だけ読むと結構湿度は高そうに見えますが・・・

問題は気温が下がったときです。

最初の水分量は

9.4g×0.8で7.5gです。結構ありますね。

しかし気温が0度に下がると、飽和水蒸気量以上の水分は結露してしまいます。

結果水分量は4.8gまで減少します。

その空気が15度まで上がるので、

4.8g÷12.8ですから37.5%になります。

つまり、雨が降っても夜に気温が下がってしまう以上、

翌日の湿度は全然上がらないんですね。

 

実際はもう少し複雑ですが、このように寒暖差の激しい時期には

気温が上がることが逆に湿度を下げることにつながるので、結果として逆に皮膚の乾燥を

もたらすことになります。

 

いや、でも実際に計算してみると、想像以上のインパクトですね。

確かに乾燥しますよ。これでは。

 

皮膚の乾燥が取れるのはまだ当分先の用です。残念。

 

サトウザルベが変色している時は、使用は控えて下さい。

ある日、当院で薬を作ってくれている薬剤師さんがやってきて、棚を明けてひと言。

「色が変わっていますね」

ん?どれどれ。

 

あらまあ。保管してあったサトウザルベの色が黄色くなっているではありませんか。

もうこうなってしまうと使えませんね。残念。

 

メーカーさんにも聞いてみました。

なんでも、いろいろな油分が入っているので、時にこうなることがあると。

基本的に時間が経過するとできやすいとのこと。

 

品質的にはあまり心配はないとのことですが、結局油が変質して色がつくのだから、

当然最初は存在しない成分が新しく出ているわけですね。

そして理論的には何か問題を起こす可能性があるわけですね。

 

つまり、色が変わった軟膏は危険。

というわけです。

そりゃあそうだ。と思いますが、結構大事なこと。

 

処方された薬剤は時間とともに成分が変質していく可能性があります。

特に色を見て変化が出てきている場合は使用はせずに、廃棄してくださいね。

 

 

帰宅したらまず手足と顔に保湿剤を塗ろう

寒くなってきましたね。もう冬ですねえ。

それに伴い、乾燥肌の子が続々と診察を受ける状況になってきました。

だんだん待合室の混雑も強くなってきたようです。

 

冬の乾燥の特徴はその症状の出る場所にあります。

最も多いのは、顔の特にほっぺた部分。

ときには真っ赤なりんごほっぺになっている子もいますね。

 

ついで腕の外側、すねの前側。

この3箇所の乾燥が非常に強くなります。

 

原因は当然、遊び回っているから。

ですね。風邪が吹いてより乾燥が進んでいくのです。

 

ではどうするか。

まず保湿をすること。

でも、学校で乾いてくるのですから、最も効果的なのは学校から帰ってきてから。

ですよね。

 

だから、学校か帰ってきた子を捕まえて、手足と顔に保湿剤を塗る。

そして、また遊びに出ていってもらう。

 

それだけでも随分乾燥肌は良くなるはずです。

洗わなくても大丈夫。拭かなくても大丈夫。

まず塗る。

それだけで楽になりますので、ぜひ試してみて下さい。