わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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アレルギー

子連れでイベント2013 東京ディズニーシー ショー&レストラン編

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東京ディズニーシー編、2本目はショーとレストランについてです。

 

じつは、今回の旅行は娘の誕生会も兼ねていました。

レストランを予約し、誕生日用のケーキもお願いしました。

時間はショーの時間に合わせ、ミラコスタのベランダからショーが見られるように設定しました。

今回はそんなお話です。

 

予約したのは実際に行く数日前でした。

当然、ほとんど予約は一杯です。

なんとか、ミラコスタのビュッフェレストランに遅い時間に予約しました。

 

実際に行く2日前でしょうか。

ミラコスタから電話が入りました。

内容は食物アレルギーについてです。

実は私は食物アレルギーがあり、メロンを食べると生きが苦しくなってしまうのです。

問い合わせだったので、上記の話をした所対処しますとの返事でした。

 

さて、当日です。

まず、受付で時間変更してもらいました。(雨で人の入りが少なかったので、予約キャンセルがあると踏んだのです)

少し前の時間に変更してもらい、その時間に再度受付に行きました。

すると、ショーが始まるとのこと。予約している人はバルコニーでショーを見ることができるので、

バルコニーまで行きましたが・・・ここでも雨。風も出てきて、雨に打たれながらのショー鑑賞でした。

 

ショー自体は楽しいものでした。

でも、夜間雨の中という悪条件が重なり、子供には少しつらかったようです。

また、ランドのパレードとは異なり、ショーまでの距離がどうしても出てしまいます。

まあ、湖の上で、船に乗ってショーをしているので、やむを得ませんが。

晴れた時に再度見てみないとなんとも言えませんが、

小さな子供には辛い印象です。ショーを小さな子供が見るならランドの方がいいですね。

 

ショーが終了し、いよいよご飯です。

ご飯の前に、テーブル担当の方がやってきて、まず料理の説明。

ビュッフェスタイルなので、簡単な説明がありました。

飲み物が別料金ですので、その注文をします。

その後、アレルギーの確認。

メロンアレルギー。しかもメロンを調理したまな板で作った他の料理でも

アレルギー反応が出てしまうことをお伝えした所、

メロンの入っていないフルーツの盛り合わせを持ってきてくれるとのこと。

正直な所、生のフルーツを外食で食べることを諦めていたので、

良い方向に期待が裏切られました。

 

対応の良いレストランと悪いレストランの差はこのような細かい面で出てくる印象があります。

レストランの予約を行うときには必ず食物アレルギーについてお話をするのですが、

聞いているのか聞いていないのかこっちが心配になるような応対が帰ってくるところもあれば、

しっかりと対応した上で、代替品まで準備してくれるところもあります。

2回めに行きたくなるか、行かないかはこのような小さなことで決まります………

そういった所では、このミラコスタのオチェアーノはオススメでした。

小さな子、特に食物アレルギーにもしっかりと対応できるので、

パパやママとしても安心して、食事をあげられます。

 

次はコース料理に挑戦します。絶対に。

 

子どものサプライズなイベント、誕生日ケーキもミニーちゃん仕様です。

娘も大喜びでした。

お店側のすばらしい対応に親もご機嫌になったまま、2日目に突入です。

2日目はTDLです。

毒蛾皮膚炎(毛虫皮膚炎)は伝染する?

毒蛾皮膚炎(毛虫皮膚炎)ですが、先週末から更に患者さんが増えて来ました。

 

どうもチャドクガの幼虫が老齢となり、単独行動を始めだしたようです。

そろそろ成虫になるので、患者さんの数は減るかと思いますが、まだ注意が必要な状態です。

 

チャドクガの患者さんを診察しているうちに、どうも私にも伝染ったようです。

首に2箇所、左に1箇所湿疹ができました。

いまはだいぶ落ち着きましたが。やはり痒みはかなり強いようです。

 

さて、チャドクガの湿疹はなぜ伝染するのか?それが原因がトゲだからです。

チャドクガの毛にた沢山のトゲ(毒針)が密集しています。

特に、毛虫がびっくりした時には沢山のトゲが体から外に撒き散らされます。

そのトゲが皮膚にささり、トゲの表面のタンパク質に対し抗原抗体反応が生じたために

いわゆる湿疹が出来上がるのです。

 

そのトゲは体に刺さった後も、ちょっとしたきっかけで再度皮膚から外れ、コロコロと転がってしまい、

また別のところに刺さるのです。

また、トゲが他の人にも伝染ることになります。

 

同様に洗濯物にもトゲのみが風で飛んできて、刺さってしまう。

それを着た人に湿疹ができてしまうということもあるのです。

 

別の芋虫のように、死んでしまえば毒がなくなるわけではなく、毛虫の死体のトゲにも

湿疹の反応を起こす力は残っているので、要注意です。

特に毛虫を駆除するときには皮膚を出さないようにくれぐれも注意してくださいね。

・・・・・・防護服?

ハチ用はありますが、毛虫用は見たことないですね・・・・・・

 

皮膚科医が食物アレルギーの最初の症状について考えてみた

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よく、「食物アレルギーの最初の症状は皮膚に現れる」とされますが、

一部は本当で、一部は誤解もあるようです。

 

食物アレルギーの皮膚症状は多くは蕁麻疹という形で現れます。

湿疹の出現、悪化という形で出ることもありますが、

頻度としては、蕁麻疹よりも明らかに少ない印象があります。

また、顔の湿疹と食物アレルギーの関連についてはあてにならない印象です。

 

食物アレルギーと皮膚の関係性については、大雑把に言うと、

1)アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)に接触すると悪くなる。

2)除去すると良くなる。

の2つを確認しない限り、関係性があるとは言えないのです。

 

まず、最初の症状の蕁麻疹ですが、これはアレルゲン摂取したらすぐに始まります。

場所はまず唇、ほほ、あごからはじまり、顔面全体、頸部に広がっていきます。

更に時間がたつと全身に蕁麻疹が出ることがあります。

これはアレルゲンが最初に口の粘膜に接触し、アレルギーの症状を引き起こすからです。

 

これに対して、湿疹の反応は数時間を経過してからのことが多いです。

原因はアレルゲン自体の場合もありますし、

全身の免疫・アレルギー反応が強くなり、結果としてもとから存在している湿疹が悪化した

と考えられることがあります。

このことから分かる通り、時間が経過しているので、直接的な因果関係がわかりにくいこと。

また、再現性が少ないこと。

から、湿疹と食物アレルギーを明確に区別するのが大変になってしまいます。

診察をしていても、塗り薬やスキンケアをきちんとしているのに症状が落ち着かないことから

食物アレルギーを疑うという流れになります。

そのため、食物アレルギーを診断するまで数週間はかかってしまいます。

 

しかし、顔の湿疹と食物アレルギーはあまり関係なさそうです。

その理由は顔の湿疹の子があまりにも多いからです。

心配される方は、顔の湿疹が治らない⇒食物アレルギー

と考えるようですが、顔の湿疹が治らない理由は他にもたくさんあります。

まず、その他の原因をすべてなくして、湿疹そのものを落ち着けないと、

食物アレルギーの有無を見極めることはできません。

まず、しっかりとしたスキンケアをし、塗り薬で湿疹を落ち着ける。

その後、症状の変化と食事の関係を考える

という手順を取らねば、食物アレルギーか否かの判断はできないのです。

「食物アレルギー ホントのところ」

ひよこクラブ 2013年 06月号

恒例?最新号ひよこクラブの記事から気になるところをピックアップして見てみます。

 

今回のテーマは食物アレルギーです。

赤ちゃんを持っているお母さんはみんな心配なこの病気。

気持ちはよくわかります。

実は私(院長)も食物アレルギー持ちなのです。

メロンを食べると死んでしまう(のは言い過ぎ。でも、呼吸できなくなる可能性があります)ので、

結構切実な問題だったりします。

 

自らの経験でも、アレルギーが有ることが判明するまで時間がかかりました。

血液検査にもひっかからないものでしたし。

 

 

検査ですが、血液検査は嘘をつくことがあるのはご存知でしょうか?

 

まず、症状があっても血液検査で引っかからない場合。

血液検査でチェックするのは、その食材の中でもメジャーなものです。

数が少ない、マイナーなタンパク質が原因の時には引っかからない場合があります。

逆に検査が陽性でも症状がない場合。

この場合は抗体のゴミが引っかかっている場合があります。

特にアトピー性皮膚炎が重症の場合、血液検査をすると、全てに反応していることがあります。

この場合は逆に困ってしまいます。

 

本当は、血液検査である程度、見当をを付けたのちは、皮膚検査や負荷試験を行うべきなのです。

でも、問題はやってくれる医療機関が少ないんですよね。

医療者の立場で考えると、これらの検査は最悪ショックになる可能性があるので、

何があっても大丈夫という体制でないと試験を行うのは難しいのです。

紹介する方も気軽に紹介できないのが難しいところです。

結局は症状と治療への反応性をみて、という形になるのですが、

次はそのお話をしましょう。

コチニールによるアレルギー反応

コチニールと聞いてもピンと来ない人もいるかと思います。

では、カンパリと言えば?

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これは見たことがある人も多いのではないでしょうか。

色々なもので割ってカクテルにして飲んでいますよね。

 

この鮮やかな赤い色のもとになるもの(今はカンパリには入っていません)が、

コチニールというものです。

その中に特に含まれるカルミン酸が鮮やかな赤い色を示すために赤い色素として、昔から使用されてきました。

中世のスペインが南米を支配していた理由の一つはこの色素とも言われています。

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さて、このコチニールはどのようにして取り出すのでしょうか。

実は、この色素はある種の昆虫から抽出して作成します。

その昆虫がコチニールカイガラムシ、別名エンジムシという虫です。

メスの虫を乾燥させ、アルコールや水で色素を抽出します。

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実はこのコチニールは様々な食品に添加されています。

有名な所では紅白のカマボコでしょうか。

昆虫の抽出物を口にふくむということで稀にですが、

コチニール入りの食品を摂取したあとにアレルギーが起こることが知られています。

消費者庁からも注意喚起がなされているようです。

 

原因は色素ではなく、同時に抽出された昆虫のタンパク質とのことであり、

国産品ではあまり起きないようですが、外国の商品は注意をしたほうがいいかもしれません。

 

安い、特に外国由来の「赤い食べ物」を食べた時だけアレルギーが起きた時には

原因としてコチニールを考えたほうがいいかもしれませんね。

 

 

 

アトピー性皮膚炎に対する考え方

「成育医療研究センター語?」のエントリーにあったとおり、

当院のアトピー性皮膚炎に対する治療法はあまり他の病院では見られません。

 

その考え方のキモになるものが

「上塗り」

「下地」

「保湿」

という薬の使い分けです。

 

他の病院の多くは「湿疹」と「保湿」のみ使用しているでしょう。

しかし、アトピー性皮膚炎の”悪い皮膚”は赤い所だけでしょうか?じくじくする所だけでしょうか?

という疑問から始まった治療法です。

 

アトピー性皮膚炎では全身の皮膚に何らかのトラブルがあります。

その中で、特に症状の強いところが痒みを出していると考えてもいいでしょう。

逆に考えると、湿疹のない部分にはまったく何も無いわけではないのです。

したがって、湿疹か正常か、白か黒かという話ではないのだろう考えています。

つまり、

「何もない」のではなく、「症状が弱い湿疹がある」のです。

したがって、保湿では落ち着かない事になってしまうのです。

 

当院の「上塗り」は他の「湿疹」のお薬と一緒です。

当院の「保湿」は他の「保湿」のお薬と一緒です。

では、「下地」は?これは保湿剤に少しだけステロイドを加えたものです。

つまり、何もないように見える部分(先に述べたとおり、弱い湿疹が実はあるのです)

にも少しだけステロイドを塗ることでその部分もしっかりと抑えようという考え方です。

 

でも、何もない皮膚にステロイドを塗り続けるのは心配ですよね。

なので、下地は塗る回数で調整をしていきます。

症状が落ち着いていたら徐々に保湿剤に切り替えていくわけですね。

 

アトピー性皮膚炎の「湿疹がない」皮膚は、実は「ちょっとだけ湿疹がある」のです。

ただ、それが他のひどい部分の影に隠されているだけなのです。

ですので、その「ちょっとだけ」の湿疹に「ちょっとだけ」ステロイドを塗ってあげるのです。

ちょっとだけ (こどものとも絵本)

ダウンコートでアレルギー?

 

この冬、親に似て寒がりの子供にせがまれ、子供用のロングダウンコートを購入しました。

 

デパートのセールで半額だったので、踏ん切りがついたというのが真相ですが・・

 

いいなあ、と思っていたメーカーで、ちょうど最後の1着をゲット。

ですが、欲しかった黒は完売。

汚れが気になりそうだなあ、と思いつつベージュのコートを購入しました。

 

その際の店員さんとの会話で、

『やっぱり黒は人気があるんですね。』

『ダウンコートはアレルギーのお子様が増えているので、お作りする数自体が減ってきているんです』

と言われ、ちょっとビックリ。

 

たしかに、動物の毛ですものね。

あんまり聞いたことはないけど・・と思いつつ、アタマの片隅で気になっていました。

 

先日、妹と電話で話したときに、この話題になり、

妹が羽毛布団で呼吸困難を起こしていたことを聞き、またまたビックリ。

こんな身近にいたとは!

 

調べてみたところ、羽毛そのものによるアレルギーの他、

その中に住み着いてるダニやハウスダストが原因となるようです。

羽毛の洗浄や消毒がいい加減だと、鳥のフンや鳥についていた虫の死骸などが

羽毛と一緒に紛れ込むとのこと。

ひえ〜!!

 

羽毛布団の場合は、羽毛が出てこないようにしたり、ダニが入り込んだりしないよう、

生地に様々な加工が施されていることが多いようですが、

耐久性の問題もあるようなので、何年も使い続けていると、織りムラなどから小さな穴が空き、
そこからダニが入り込むこともあるようです。

 

コートはそこまで加工がされていないのか、結構高いものでも羽毛がでてきますね。

そういえば私の安いコートは、中にウールのセーターを着ていたら、羽だらけに・・。

 

いずれにせよ、アレルギーのある方は慎重に選んだ方がいいかもしれませんね。