わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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ブログ
わかばひふ科クリニック院長野崎誠(皮膚科医)及びスタッフのブログです。

医療の事、病気のことだけではなく、子どもに関する話や
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2017/3/14
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2023/1/3
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水虫の薬でいちごが消える?

ネットのデータを漁っていたらこんな話はありました。

 

抗真菌剤つまり水虫の薬である、イトリコナゾールの投与でいちご状血管腫が改善する可能性が

あるとのことです。

 

いやいや、そんなと思いましたが、まあ、薬には思いも寄らない効果的なものがあるかもしれませんね。

なにせ高血圧の薬がいちご状血管腫に効果的な事がわかって、内服薬として一般的に使われるようになった世の中ですから。しかもここ10年の出来事ですから驚きはしませんが。

 

ただし、すぐに薬が登場するというわけではなさそうです。

あくまでも細胞レベルでの話であり、人間に投与した場合のお話ではありません。

ましてやいちご状血管腫の患者さんは0才児ですから、なおさら慎重に投与する必要があります。

また、その抗真菌剤自体も肝臓に影響を及ぼすことは往々にしてありますので、

軽々しく投与はできないのは当然のことです。

 

まあ、今すぐにということではありませんので、今後の進捗を見ていきたいところではありますね。

 

参考までに文献について記しておきます。

今後読み込んで見たいところですね。

J Invest Dermatol. 2019 Jul139(7):1574-1582. doi: 10.1016/j.jid.2018.12.028. Epub 2019 Jan 25. PMID: 30690033

今年の北日本は乾燥肌に要注意です(2020年1月)

北国に帰省した患者さん。

結構な割合で湿疹を悪化させて帰ってきました。

さて、なぜでしょうか?

 

今年の冬は温かいです。

それが影響している可能性あります。

特に北国では雪が少なくなっています。

実際に年末に東北に行ったとき(この話はまた今度)

本来は薄っすらと雪化粧しているはずの平野部でも雪はなく、

スキー場ですら高度の低いゲレンデには土が露出していました。

 

その様な外部環境になっているときには

例年よりも湿度が下がる可能性が考えられます。

なにせ環境中に存在している水分量が少ないですからね。

したがって皮膚の乾燥も悪化する可能性が考えられます。

 

暖冬なので、乾燥肌に要注意。

ということになるのかもしれませんね。

 

花粉症、始まりました?(2020年1月)

いやあ、ここ数日微妙に調子が悪かったんですね。

仕事に影響が出るほどではないのですが、

帰宅後にだるさが残ってしまします。

風邪?かとも思ったのですが、なんか違う。

抗ヒスタミン剤飲んだらだいぶ良くなりました。

ああ、花粉症の時期が始まったんですねえ。

 

花粉症は一般的に花粉の飛散が始まってからという印象があります。

しかし、年始から目の周りの湿疹やアレルギー性結膜炎の症状を示す子が

来るようになりました。

もしかしてと思っていたのですが、どうも花粉症の症状のようですね。

 

花粉症の原因となるのはタンパク質です。通常は花粉を構成するタンパク質ですが、

実は花粉飛散前からタンパク質の飛散が始まっていることがわかっています。

ですので、花粉が飛ぶ前にタンパク質に反応してしまえば、

花粉が飛ぶ前に花粉症の症状が出ることもあり得る。

というわけなのです。

 

2020年、花粉症始まりました。

早めに薬の準備を始めたほうが良さそうですね。

 

水痘が流行しています(2020年1月)

年末頃から増えてきましたが、

吉祥寺、立野、関町近隣の小学生に水痘の流行が見られるようです。

特に小学生高学年の子が多いように思えます。

 

この年代の子の特徴は水痘の予防接種を2回行っていないことが多いことです。

もう少し下の年代からは2回接種が一般的になってきたのですが、

どうしても1回接種だと水痘の完全な予防には至らず、

症状は軽いものの発症してしまうことが多々あります。

そのために感染の封じ込めにはならず、感染を拡大させてしまうのです。

 

ということで、吉祥寺近辺にお住まいの方、特に1回のみの予防接種の方は

要注意ですね。

帯状疱疹が流行しています?(2020年1月)

年末年始から最近にかけてですが、帯状疱疹の患者さんが増加した印象があります。

 

そもそも、帯状疱疹は水痘と同じウイルスですが、出現する機序が異なるために

流行することは考えにくいのです。

水痘は初回の感染症なので、感染が流行するという現象は十分に考えられます。

しかし体内に侵入した水痘・帯状疱疹ウイルスの活性化というメカニズムで

症状の出てくる帯状疱疹では理論的には発症が同時期に多発するのは

水痘の感染とは話は異なるわけです。

 

ではなぜ患者さんが多発する時期があるのか?

帯状疱疹の出現には体内の免疫バランスの変化が関係していると考えられます。

この免疫バランスですが、言ってしまえばストレスが関係します。

ストレスが強くなると免疫バランスが低下する。

ストレスが弱くなると免疫バランスが増加する。

免疫バランスが一時的に低下し、その後増加すると言う局面で

帯状疱疹が発生することがわかってきました。

 

そのために、仕事や家事が忙しくなって、その後余裕ができて暇になる、

その後に帯状疱疹は発症するという現象が見られます。

特に年末年始は多くの人が多忙になりますので、その後しばらくした

年初には帯状疱疹が多くなる。

という理屈が考えられます。

 

年末に忙しかったかた、要注意ですね。