わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

ブログ
わかばひふ科クリニック院長野崎誠(皮膚科医)及びスタッフのブログです。

医療の事、病気のことだけではなく、子どもに関する話や
それぞれの趣味の話などを掲載しております。


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2017/3/14
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2021/3/1
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2023/1/3
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2023/1/3
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ブログ一覧

チャイルドスペースを簡素化しています。

本日より東京都に蔓延防止等措置が発令されたことを受け、

当院でもクリニック内のチャイルドスペースにおける

おもちゃ・ぬいぐるみを撤去しました。

 

ワクチンを接種していない小児の院内滞在時間を減少し、

本人及び周囲への感染リスクを減少させるために行っております。

 

ご理解とご協力をお願いいたします。

 

赤ちゃんの湿疹にステロイドを使わずに治療ができる条件とは

当院は小児皮膚科が中心のクリニックですので、赤ちゃんも沢山来院されます。

赤ちゃんの治療についてもいろいろなことが見えるのですが、今回は簡単な質問に答えたいと思います。

 

Q:赤ちゃんの湿疹にステロイドを使わないで済ませることができますか?

 

A:条件次第でしたら可能です。

その条件は「引っ掻いていないこと」ですが。

この「引っ掻いている」という条件は非常に大事なんですね。

 

赤ちゃん(に限らず小さな子供全体に言える話ではありますが)の特性としては

ひっかき始めたら止まらないというのがあります。

大人と違って自制することは全くできません。

したがって一度ひっかき始めてしまったら止まらずにどんどん悪化してしまいます。

保湿剤でもコントロールできなくなってしまうんですね。

更にひっかくという行為自体が痒みを更に悪化させて引っ掻いてしまいます。

専門的にはitch-scratch cycleと言うのですが、どんどん悪化させる方向に向かいます。

もう一つ、おつゆ(じくじく)が出てくるとその中にも痒みを悪化させる成分があるために

更に痒くなるという悪循環が回ってしまうわけなんですね。

 

したがって痒くなっているかどうかは非常に大事な分岐点です。

わかりにくい?引っ掻いているときに赤ちゃんの手を軽く押さえてみてください。

それを振り払ってもう一度引っ掻きに手が戻ったらそこはかゆい証拠です。

 

そうなったときにはステロイドを必要な時間必要な時期だけ使って湿疹をしっかりと抑えてあげないとけませんね。

 

必要なときには必要な薬をしっかりと使っていく必要がある

そしてその見極めをしっかりと行っていく必要がありますよ。

というお話でした。

「2月の勝者」とアトピー性皮膚炎

2月の勝者というドラマ、ご存知ですか?

まだ見てはいないのですが、原作の漫画は読んでいました。

今は忙しくてフォローできていませんが・・・

舞台が吉祥寺なので、ニヨニヨしながら読んでいましたね。

この場所知っている!

 

さて受験についてあれこれ言うほどの知識はないのですが、わかっていることもあります。

それは

アトピー性皮膚炎の子の受験は大変

ということ。

 

実際に親しい人の話を聞いたこともありますし、患者さんからもたくさん見聞きしています。

ゆる受験が増えたといってもガチ受験している子も多いでしょうしね。

アトピー性皮膚炎のかゆみってかなり厄介なんですよね。

集中力を阻害してしまいますし、睡眠時間その他の時間も阻害されます。

また薬を塗る時間というハードルも課されてしまいます。

 

以前より治療をどうすべきか考えていたのですが、新薬の登場で一気に状況が

変わる可能性が出てきました。

内服JAK阻害薬です。

現在12歳から内服可能ですので、誕生日が過ぎた受験生にも使用可能です。

いくつか事前に検査が必要であり、内服処方開始までに少し時間がかかりますが、

内服開始すれば1日2日でかゆみは一気に改善します。

湿疹も当然良くなっていきますので、本人のストレスもきっと減るでしょうね。

集中力も増す可能性が高いですし、塗すぐりも減らせる可能性があります。

 

こうやって考えてみると今の時期には非常に良い薬のように見えますね。

お値段はどうしてもそれなりに掛かってしまいますが、保険診療ですので、

小児医療券も使用可能です。

また期間限定で初めてやめることも可能ですので、春までは頑張るという

使用方法もあるでしょう。

 

結構症状の強いアトピー性皮膚炎持ちの子で受験を考えている子については

少し考え見てもいいかもしれませんね。

もちろん中学受験だけではなく、高校受験、大学受験、就職活動いずれも

使ってみる価値はあるかもしれませんよ?

ぜひご検討ください。

 

中学生高校生向けののアトピー性皮膚炎の新規治療薬の効果がものすごく高い件について

今回は久しぶりに薬の話をしていきましょう。

今年に入って新規に使用可能になった薬剤に内服JAK阻害薬というものがあります。

 

詳細についてはメーカーさんのページを確認していただくとして

2021年8月25日プレスリリース

今回はその治療薬の効果のお話をしましょう。

 

 

現在内服可能な年齢は12歳からとなっております。

したがって誕生日を迎えた小学校6年生以上は対象となります。

もちろん中学生高校生も内服は可能ですね。

 

副作用は感染症の悪化のリスクが最もたかく問題になるでしょう。

特にコロナ第5波が猛威を奮っていたときにはなかなか提案しにくい薬剤でしたが、

これだけコロナの予防接種が進んだ状況では話が変わってきます。

 

また効果についても今までははっきりとしたことが言えなかったのですが、

実際に当院での処方ケースが増えてきたので結果についてお話ができるようになってきました。

 

まず、かゆみについてですが、こちらはものすごいものがあります。

当日もしくは翌日から一気に減少します。

 

皮膚の状態も非常に効果が高く、

2週間程度で赤みがだいぶ減ってきました。

かゆみに対する効果もあり、引っかき傷はほとんど無くなる状況です。

ただザラつきや皮膚の硬さといったテクスチャの変化はもう少し掛かりそうです。

 

本人の満足度も非常に高いのもすごく印象的ですね。

確かに今までの人生にずっとついてきた湿疹と痒みが数日でガラリと変わる訳ですからね。

逆に減量中断のときに抵抗されそうで心配です。

 

数年前からは15歳以上のアトピー性皮膚炎の治療は一気に変わりました。

これがことし12歳までハードルが下がった印象を受けます。

症状の強さによっては使うことができないこと、

事前に内科で検査を行う必要があること、

感染症への対抗力が下がるリスクが有ること

といくつか気をつけるべきポイントがありますが、

効果については当院でもしっかりと実証できたと考えています。

 

該当される方は検討してみても良いのではないでしょうか?

乾燥の季節がやってきました

冬です!寒いです!

ただ皮膚科に取っては寒さよりも乾燥のほうが問題になるのです。

 

最近皮膚の乾燥の悪化が目立って来ました。

カサカサの悪化。それに伴い湿疹の悪化。

いずれも起こっている状況です。

 

皆さん、加湿器の準備はよろしいでしょうか?

保湿剤の準備もよろしいでしょうか?

ただ、痒くなってくると保湿剤だけでは症状を抑えることができません。

しっかりと薬を使ってかゆみを抑えていく必要がありますからね。

 

この冬も頑張ってスキンケアして保湿して乗り越えていきましょう!