今回は汗疹のお話です。
夏もだいぶ深くなりました。そろそろ終わってほしいところなのですが…
汗疹の患者さんがよく受診されるのですが、
見ているとどうも夏が長くなるにつれて受診さる方が減っているような気がするのですね。
これは、汗の出方も影響しているかもしれません。
汗疹は何か?
実はよくわかっていません。
ただ外来で診察していると、汗の中、もしくは汗によって増えた何かに対して
アレルギーの反応を起こしているのではないかというように感じることがあります。
あとは個人の体質ですね。アトピーの子はできやすい印象があります。
このあたりは汗疹の状況の変化に関連している可能性がありますね。
夏の終わりに汗疹の子が減る理由はいくつか考えられます。
まず身も蓋もないのは、汗疹になった子はすでに受診して手許に薬があるから。
これは十分に考えられます。薬の量と汗疹の面積によりますが、量によっては1回の受診で
一夏分充足するということがあるのでしょうね。
もう一つの可能性は汗の出方が変わること。
汗というのは状況によって違う汗が出ることが知られています。
夏の汗はサラサラ。冬の汗はベタベタとよく言われますが、これは実証されています。
ではサラサラ汗になるにはどうすればいいのか?
こちらは高温に長期間さらされること。なんですね。
つまり毎日高温環境にいるにつてれてサラサラ汗は大量に出るということです。
汗の量が多ければ、もしも刺激物が汗の中にあったとしてもそれが流されてしまいます。
また、刺激物の量もサラサラ汗では少ない可能性があります。
こういった理屈により、そもそも夏が深くなると汗疹の子は減ってくるのではないか。
と睨んでいます。
ただまだ解明されたデータはほとんど無いんですよねえ。
今後の研究の発展に期待することにしましょう。