今回は久しぶりに薬の話をしていきましょう。
今年に入って新規に使用可能になった薬剤に内服JAK阻害薬というものがあります。
詳細についてはメーカーさんのページを確認していただくとして
今回はその治療薬の効果のお話をしましょう。
現在内服可能な年齢は12歳からとなっております。
したがって誕生日を迎えた小学校6年生以上は対象となります。
もちろん中学生高校生も内服は可能ですね。
副作用は感染症の悪化のリスクが最もたかく問題になるでしょう。
特にコロナ第5波が猛威を奮っていたときにはなかなか提案しにくい薬剤でしたが、
これだけコロナの予防接種が進んだ状況では話が変わってきます。
また効果についても今までははっきりとしたことが言えなかったのですが、
実際に当院での処方ケースが増えてきたので結果についてお話ができるようになってきました。
まず、かゆみについてですが、こちらはものすごいものがあります。
当日もしくは翌日から一気に減少します。
皮膚の状態も非常に効果が高く、
2週間程度で赤みがだいぶ減ってきました。
かゆみに対する効果もあり、引っかき傷はほとんど無くなる状況です。
ただザラつきや皮膚の硬さといったテクスチャの変化はもう少し掛かりそうです。
本人の満足度も非常に高いのもすごく印象的ですね。
確かに今までの人生にずっとついてきた湿疹と痒みが数日でガラリと変わる訳ですからね。
逆に減量中断のときに抵抗されそうで心配です。
数年前からは15歳以上のアトピー性皮膚炎の治療は一気に変わりました。
これがことし12歳までハードルが下がった印象を受けます。
症状の強さによっては使うことができないこと、
事前に内科で検査を行う必要があること、
感染症への対抗力が下がるリスクが有ること
といくつか気をつけるべきポイントがありますが、
効果については当院でもしっかりと実証できたと考えています。
該当される方は検討してみても良いのではないでしょうか?