わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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注射の時に痛み止めの塗り薬が使えるようになりました。

先週末のことです。

いつもお世話になっている佐藤製薬さんから連絡が入りました。

エムラの適応が広がりました

とのこと。

一般の注射の時にも使えるようになったみたいです。

やったー。

 

 

エムラとは何か?

この薬は痛み止め作用のある塗り薬です。

専門の言葉で言うと、局所麻酔剤になります。

 

このエムラ、すでに日本でも発売されていました。

しかし、その時には成人のレーザー治療の時の痛み止めに使えるだけであり、

子どものレーザーやその他の痛み止めの時には使うことが出来ないものでした。

すでに外国では数十年も前から使っているのに・・・

(いわゆるドラッグ・ラグというものです)

それが、とうとう解禁になり、

赤ちゃんのレーザーの痛み止めや、注射の時の痛み止めに使用できるようになりました。

つまり、血液検査の時などにも使えるようになったのです。

 

これって、かなり画期的なことです。

上手に薬を使えば、血液検査の時に全く痛みがなく検査をすることができるようになるのです。

また、(難しいかもしれませんが)、指先からの血糖の測定やインシュリンの皮下注射の時にも

まったく痛みを伴わずに検査や治療を行うことが出来るのかもしれません。

皮膚科でも、皮膚の生検や腫瘍の手術を行うときにエムラを使用することによって

痛みをほとんど感じること無く、治療できるようになることも十分に考えられます。

それ以外の治療についても役立てることが出来るのでは無いでしょうか。

 

色々と発展を予想させてくれるお薬です。注目ですね。

汗疹の治療でしてほしいこと、3つ

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さて、今回は汗疹の対処法のお話です。

原因だけ書いて、対処法について書かないのはアンフェアですもんね。

 

汗疹の治療で3つ、してほしいことがあります。

それは・・・

流して、

冷やして、

乾かして。

の3つです。

それぞれ見て行きましょう。

 

汗疹の原因は汗。また、その汗が出来る原因として高温と多湿の環境があります。

したがって、汗のでる環境をコントロールすること。出た汗をうまく取り除くことが必要となります。

 

まず、流すこと。

流すことで汗そのものを減らしていきます。

また、冷やして流して。つまり冷たい流水を当てることで皮膚表面の温度を下げることができます。

それにより、汗そのものの発生を抑えることが出来るのです。

 

次に冷やすこと。

こちらは皮膚表面の温度を下げることも有りますが、環境の温度を下げることもあります。

つまり、クーラーを上手に使い、室温を下げてみる。

これだけで汗疹の発生をかなり抑えることができます。

(クーラーがイヤという方は除湿/ドライでも同様の効果が期待できます。

体感温度を下げるだけでもずいぶん違いますよ)

 

最後に乾かすこと。

ひとつは汗を服などの方法でとってあげることがあります。

また、ついた水分をそのままにし過ぎると、蒸れて皮膚のトラブルの原因になりますので、

要注意ですね。

 

しっかりと汗疹のケアをしてあげて、暑い夏をしっかりと乗り切っていきましょう。

汗疹の患者さんがふえてきました

昨日暖かかったのに、今日はいつもの冬の天気に戻ってしまいました。

しかも、雪の予報って一体何なんでしょう。

 

とびひのリスクについて昨日記事にしましたが、今日の診察時にはまだみられません。

まあ、数日してから受診することが多いですからね。

 

むしろ、赤ちゃんの汗疹が多く出ています。

お腹背中を中心に結構な割合で湿疹が出ているので、要注意ですね。

厚着させすぎです。

でも、今日はいつもの様に厚着させてください。

 

ちょうど季節の変わり目。洋服の枚数も上手に工夫してくださいね。

 

汗疹の原因、3つの「お」

昨日に引き続き、今日も汗疹のお話です。

今週から一気に増えましたからね。

 

汗疹を疑った時にこちらがお話を聞ながら確認していることがあります。

一言でいうと、3つの「お」

何かわかりますか?

 

この3つの「お」ですが、正解は

「お風呂、お布団、お洋服」です。

難しいお話ではありません。

 

まずはお風呂。

汗疹が最も良く見られる場所はお風呂です。

まあ、他の場所でも出ているのでしょうが、裸のために見つけやすいんでしょうね。

お風呂の後に小さな赤いぶつぶつが背中に出てきました。

というのは、よくあるストーリーかと思います。

その時に必ず聞くようにしているのがお風呂の温度。

聞いてみると多くの方のお風呂の温度が高いのです。

高いと言っても40度、41度であり、大人にはちょうどいい温度ですが、

(中には43度という強者もいました。江戸っ子ですねえ。)

小さな子にとってはそれでも温度は高いのです。

できれば、水風呂から温水プールの温度まで下げてあげましょう。

入浴後に汗をかいている時にはお風呂の温度も考えてみてください。

 

ついで布団。

こちらも厚くかけているお母さんが多いようです。

布団を蹴飛ばしていると、再度布団をかけ直す。

実はあまり良いことではありません。

自分で暑くて布団を蹴飛ばしているのに、再度かけられてしまえば

より暑くなってしまいますよね。

そして、汗疹を作ってしまいます。

布団をかけすぎていないか?蹴飛ばした後にかけ直していないか?

かならず確認してみましょう。

 

最後に洋服です。

特に男の子に多いのですが、とにかく洋服を脱ごうとしない。

そのせいで汗疹ができることが多くあります。

暑くなったら脱がせる、寒くなったら着せる。

というように周囲の環境に合わせてこまめに枚数を調節してあげてください。

 

この3つの「お」を上手にコントロールすることにより、汗疹の予防をしっかりとしてあげてくださいね。

 

汗疹とシャワーとの関係について

さて、今回も汗疹のお話をしてきましょう。

今回はシャワーとの関係についてです。

どのようなタイミングで行うべきか、石鹸をどうすべきか

一つずつ見ていくことにしましょう。

 

まず、シャワーについての共通点から上げていきましょう。

・温度はぬるま湯から温水くらい。

お湯ではあたたかすぎます。シャワーのあとに汗をかいては本末転倒ですから

ぬるま湯から温水くらいの涼しい温度で構いません。

本人が大丈夫なら水でも大丈夫です。

・あたまからしっかりと水をかけること

頭部や顔面前額部には意外にも汗疹の発生地帯でもあります。

したがってしっかりと水で流してあげることは有効です。

・石鹸は1日から2日に1回程度は使用すること。

石鹸について細かな話は後ほど行いますが、

一般的な注意事項として全く石鹸を使用しないのはNGです。

1日1回もしくは隔日1回位は石鹸を使用してください。

 

ではそれぞれのタイプ別のシャワーの方法です。

 

1)赤ちゃんの痒くない汗疹

最初は赤ちゃんの汗疹です。

こちら、痒くないので、基本的に洗い流すだけで十分です。

とにかく流すのがベストの対応と言えるでしょう。

 

2)子どもの痒い汗疹

こちらは少し複雑になります。

汗疹の原因にも絡んでくるのですが、皮膚の表面に

目に見えないレベルのベタベタが汗と皮膚の表面に住んでいる細菌により出現し、

それが刺激となり湿疹を形成するのがこの汗疹の原因となります。

このベタベタは厄介なことに水洗いでは落とすことができません。

石鹸が必要となります。

つまり、痒い汗疹ができている、そして、ベタベタしている状況では

石鹸を使用したほうが良いということになるのです。

水だけではなかなか改善しないのには実はそのような理由があったのです。

 

3)子どもの痒くない汗疹

こちらは枯れた汗疹の状態になります。

基本的に痒みはありませんので、水で洗うだけで十分です。

白いぶつぶつができているときには石鹸を使ったほうが気持ち早く治る印象がありますが、

最終的には時間とともに消えてなくなりますので、

石鹸は使う義務があるわけではないのです。

 

 

汗疹は千差万別と前回お話しましたが

スキンケアも実はそれぞれの状況によって変化して行く必要があるのです。

 

それぞれの症状を確認して最適なスキンケアを行うことにしましょう。

汗疹(あせも)のタイプ別分類と対処法

今回は前回のお話の続きです。

予告のとおり、汗疹のタイプ別分類とそれぞれの対処法についてお話をしていきましょう。

 

まずは注意事項です。

こちらのタイプ別分類は正式に専門家の間で認定されたものではありません。

わかばひふ科クリニックでの患者さんの症状から大雑把に分けたものになります。

ご注意ください。

 

ではタイプ分けを始めてみましょう。

 

汗疹のタイプですが、大きく分けて3つに分けることができます

1)赤ちゃんの汗疹

2)子どものかゆい汗疹

3)子どもの痒くない汗疹

です。

 

分け方が大雑把ですか?

年齢で分けられないか?

いえいえ、それは難しいものがあります。

乳児期、幼児期のそれぞれの汗疹はそれぞれオーバーラップしますので、

くっきりきっちりと分けることができないのです。

なので、大雑把な傾向として見ていただけると良いかと思います。

 

1)赤ちゃんの汗疹

まず赤ちゃんの汗疹についてお話をしていきましょう。

赤ちゃんの汗疹の特徴はその発生時期と発生部位です。

まず発生時期。実は年中、いつでもでます。

真冬に出ることもあります。意外に多いですよ。

もちろん夏にも多くできます。

次に発生部位。

他のタイプの汗疹とは異なり、関節部分にはできることが少ないです。

一番多いのは胸部腹部、ついで腰背部、陰部など。

躯幹のほうが四肢よりも多く出現する傾向があります。

また最大の特徴ですが、すぐできるがすぐに引っ込む。

痒みが無いというのは症状の特徴になります。

ちょうど蕁麻疹のようにも見えることがありますね。

 

上記のような特徴をもちますので対処方法もそれに合わせてとなります。

基本的にはかゆみ止めやステロイドは積極的に使用する必要はありません。

洗い、流し、乾かして冷やす。

それだけで十分に抑えることが可能なのが特徴です。

(ステロイドを塗っても抑えるのは可能なので、無用とまでは言いませんが)

引っ掻いてこじらせることもありませんので、悪化もあまりありません。

びっくりはされるのですが、治療として怖い病気ではないのが特徴です。

 

 

2)子どものかゆい汗疹

汗疹の中で最も厄介であり、こじらせる可能性があるのが

子どものかゆい汗疹です。

一般的には2,3歳位から出るかと思います。赤ちゃんにはなぜかありません。

発生部位は一般的に汗疹としてみなされる関節の内側部分。

特に頸部、肘、膝の3箇所が最多です。

それ以外にも脇の下、鼠径部、おむつの中などに出現します。

また発生は夏場がほとんどです。

前項との大きな違いは発生部位にもありますが、とにかくかゆいこと。

引っ掻いてしまい、汗疹を悪化させることもありますし、

ときにとびひになったり、ヘルペスの二次感染を起こしたりと

手こずることがときにあります。

また症状が引くまでには数日が必要になることも赤ちゃんの汗疹との

大きな違いです。

言ってしまえば赤ちゃんの汗疹が蕁麻疹に近いのに対して、

子どもの汗疹は湿疹に近い状態と考えられます。

 

治療についてですが、痒くなる以上積極的に行うべきでしょう。

特に二次的なトラブルの発生率を下げる目的もあります。

ステロイドなどのかゆみ止めの塗り薬を積極的に使用しますし、

必要があればかゆみ止めの飲み薬を併用することもあります。

ガッチリと治療を行い一気に症状を抑え込むことを推奨します。

 

 

3)子どもの痒くない汗疹

こちらの汗疹もときに目にすることがあります。

しかし当初から痒くない汗疹として出現するわけではなく、

汗疹が痒くない状況に変化していくと考えたほうが良さそうです。

したがって、発生部位はかゆい汗疹と同じような状況になります。

 

症状は帯状に存在しているかさぶた、もしくは白い発疹です。

当然痒くありませんので、引っ掻いたりいじったりしている様子はありません。

治療方法は逆に厄介です。

基本的には痒くない汗疹については、放置を推奨しています。

もとは痒い汗疹でしたが、痒いときと同様の治療は却って治りを遅くします。

したがって、ステロイドなどの塗り薬は禁止となります。

乾燥し、枯れて剥がれていくのを待つのが一番の治療法です。

 

では痒くない汗疹とは一体どのような状況なのか?

実はこれは感染症に近い状況です。

ちょうど、とびひのかさぶた、マラセチア毛包炎の白いぶつぶつに近いものと

考えても良いいかもしれません。

なので、ステロイドを塗ることにより却って悪化してしまうと考えられます。

だから何もしないのが一番だったりするのです。

 

 

似たような発疹。しかしそれぞれの形は全部異なります。

したがって全てに万能な治療法というものはありません。

それぞれの汗疹の形を見て、どのような治療法が有効なのかを推測しながら

治療法を組み立てていく必要があるのです。

 

たかが汗疹、されど汗疹。意外に奥が深いのが汗疹だったりするのです。

汗と温度とアトピー性皮膚炎

医者の仕事というのは患者さんの診察をするだけではありません。

時には文献を読んで最近の情報を仕入れたり、学会に行って、同様に最新の情報を仕入れる必要があります。

今回は勉強会に行って聞いてきた情報について簡単にお話をしたいと思います

今回のテーマは汗と温度変化とアトピー性皮膚炎に関するお話です。

 

なお、お話の内容は聞きかじりです。

興味を持たれた方は文献などを直接確認ください。

事実と異なる記載のある場合、責任は全面的に筆者にあります。

文献の著者などにはくれぐれも苦情などはいれないでくださいね。

 

アトピー性皮膚炎という病気は基本的に子どもも病気です。

というのも年齢とともに改善していくからです。

しかし、一部にはおとなになっても症状が出ている人や

一旦症状が消えたにもかかわらず大人になって再度症状が出てくる人がいます。

 

子どもの時に消える人と消えない人、再発する人では何が違うのでしょうか。

 

現在この問題には明確な答えはありません。

しかし、悪くなる原因を考えるとストレスや温度変化、発汗といったものがあるようです。

そのところを深く考えてみましょう。

 

アトピー性皮膚炎のかゆみとは不思議なものです。

多くの人は温めたり冷やしたりすると痒みはなくなります。

しかし、アトピー性皮膚炎の患者さんの中には温めると痒みが強くなる人がいます

その原因として言われているのが末梢神経のお話です。

湿疹の皮膚では末梢神経の末端のセンサーとも言える部分が普通の人よりも進展し、

皮膚の浅い部分まで存在しています。

そのために痒みを強く感じてしまうのです。

つあり、感覚(知覚)の過敏があるということ。

 

もう一つはアーテミンと呼ばれる物質です。

このアーテミンというものは、皮膚の中の線維芽細胞という、コラーゲンを作る細胞から分泌されます。

どうも、この物質は温度感覚に影響するらしく、温めると非常に痒みを感じるようになるのです。

つまり、熱による過敏性を引き起こすのではないかと考えられます。

 

もう一つのアーテミンの作用は脳に働きかけるということ。

その影響により「湿疹の存在しない周りの皮膚も痒く感じてしまう」事になります。

逆に言えば、湿疹を治すことでその周りの皮膚のかゆみも良くすることができるのです。

 

 

少し話がそれてしまいました。もう一度温度と汗の話に戻しましょう。

汗ですが、一般的に暑くなれば汗をかくわけです。

実はアトピー性皮膚炎では暑さに対する反応性の発汗は悪くなっています。

この悪いというのは、量が少ないこともありますし、出始める時間が遅いというのもあります。

この原因はよくわかりませんが、事実として存在しているようです、

 

つまり、アトピー性皮膚炎の患者さんの場合、自分が思っているほど汗が出ていない可能性があります。

ということは、思っているほど、皮膚の温度は下がらないし、思っているほど皮膚の乾燥は取れない。

汗の中には細菌感染を防止する成分がありますが、それも少ないために感染を起こしやすくなる

ということがどうも起こっているみたいです。

 

では、なぜ汗が出ないのか。

これにはどうもヒスタミンが関与しているみたいです。

ヒスタミンが存在していると汗が出にくくなるみたいです。

 

というお話を聞いてきたのです。

散漫?そうかも知れません。

実際は人間の話もありますが、試験管の中であったり、ネズミさんのお話出会ったりと、

実際に診察室の中に応用できるものだとは限りません。

しかし、汗の方からアトピー性皮膚炎を考えるというのも、非常に興味深いお話だとは思います。

ここからよいお薬ができるといいのですが・・・

 

水虫の薬を塗り始めた直後には、痒みが増えることがある

じつは、そうなんです。

なぜでしょう?

 

水虫の症状が起きるのは水虫の菌が原因。

確かにそうなんですが、あとは、水虫の構成タンパク質に対する

体のアレルギー反応。

という言い方をすることもできます。

つまり、水虫アレルギーですね。

 

このアレルギー。水虫の表面の蛋白にはあまり出ません。

そうですよね。水虫だって馬鹿ではありませんから(聞いたことはありませんが)

人間から排除されないように体の表面はアレルギーを起こしにくい

タンパク質を構成するようにできています。

(というか、アレルギーを起こしにくい菌が生き残った結果そうなったともいえますが)

しかし、水虫の体の中のタンパク質はそうも言っていられません。

だって生きていくのに必要なタンパク質ですから。

なので、水虫の表面のタンパク質と体内のタンパク質、

アレルギーを起こしやすいのはどっちかと言えば、

体内のタンパク質になるんです。

 

で、水虫の薬ですね、

この薬、水虫の体を破裂させるんです。

ばーん。

 

なので、死んだ水虫の体は粉々になり、皮膚の表面に散らばります。

そして、その成分に対してアレルギー反応が起きる。

だから、治療を開始した後に一時的に水虫が悪化したような症状が

出ることがあるんです。

 

でも、大丈夫。

水虫の菌の数は徐々に減少しますので、

そのアレルギー反応もだんだんなくなります。

 

というおはなしでした。

実はこんな事は別の病原菌でも起きることが知られています。

それは梅毒。

こんなことが知られています。

 

ただし、水虫の薬でかぶれてしまっていることもありますので、

心配なら一度受診してもいいかもしれませんね。

水虫の薬でいちごが消える?

ネットのデータを漁っていたらこんな話はありました。

 

抗真菌剤つまり水虫の薬である、イトリコナゾールの投与でいちご状血管腫が改善する可能性が

あるとのことです。

 

いやいや、そんなと思いましたが、まあ、薬には思いも寄らない効果的なものがあるかもしれませんね。

なにせ高血圧の薬がいちご状血管腫に効果的な事がわかって、内服薬として一般的に使われるようになった世の中ですから。しかもここ10年の出来事ですから驚きはしませんが。

 

ただし、すぐに薬が登場するというわけではなさそうです。

あくまでも細胞レベルでの話であり、人間に投与した場合のお話ではありません。

ましてやいちご状血管腫の患者さんは0才児ですから、なおさら慎重に投与する必要があります。

また、その抗真菌剤自体も肝臓に影響を及ぼすことは往々にしてありますので、

軽々しく投与はできないのは当然のことです。

 

まあ、今すぐにということではありませんので、今後の進捗を見ていきたいところではありますね。

 

参考までに文献について記しておきます。

今後読み込んで見たいところですね。

J Invest Dermatol. 2019 Jul139(7):1574-1582. doi: 10.1016/j.jid.2018.12.028. Epub 2019 Jan 25. PMID: 30690033

水虫の菌が破裂する瞬間

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暖かくなってきました。

シャッターを開ける時に、寒さにあわてて室内に逃げ込むことが無くなったのは嬉しいですね。

 

暖かくなってきて、水虫の患者さんが増えてきました。

水虫の検査の回数が一気に増加した印象があります。

 

水虫の原因は白癬菌です。

これは「菌」は菌でも「真菌」というカビの仲間です。

カビだけに、菌糸を伸ばし、枝分かれをしながら増えていきます。

 

そして、水虫の薬を塗って治療をすると、白癬菌は死んでしまう。

というのも理解している方は多いかと思います。

 

では、どのように白癬菌は死んでいくのか?

と言われると、???と思われるのでは無いでしょうか。

 

実際に白癬菌に水虫の薬を加えた時の動画がありました。

リンクはこちら。

見ていただくとわかるのですが、白癬菌の先端部分が破裂していくんですね。

皮膚科医でもなかなかこのシーンは見たことが無いと思います。

実際、私も見るのは初めてでした。

 

・・・そうか、白癬菌はこうして死んで行くのか。

知らなかった・・・