今年4月より販売が開始されましたアトピー性皮膚炎の新薬、デュピクセントの治療を開始いたしました。
いくつか注意事項などありますので、全ての患者さんに使用できる薬剤ではありませんが、
施設条件は当院では満たしております。
治療を希望の患者さんは、一度受診してみてくださいね。
今後、当ブログでもデュピクセントについてはお話をしていきたいと思いますが、
まずは一報、ご報告でした。
TEL050-3355-9592
〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F
今年4月より販売が開始されましたアトピー性皮膚炎の新薬、デュピクセントの治療を開始いたしました。
いくつか注意事項などありますので、全ての患者さんに使用できる薬剤ではありませんが、
施設条件は当院では満たしております。
治療を希望の患者さんは、一度受診してみてくださいね。
今後、当ブログでもデュピクセントについてはお話をしていきたいと思いますが、
まずは一報、ご報告でした。
春ももうおわりなのかな・・・梅雨なのかな・・・
という不安定な天気ですが、嬉しいニュースが飛び込んできました。
小児に対する適応を持つシダキュアですが、6月下旬発売開始が決定しました。
それに伴い、当院でも小児に対するシダキュアの舌下免疫療法を7月より開始したいと思います。
成人の治療に遅れること数年、いよいよ小児でも治療が開始できるようになりました。
嬉しいですねえ。
しかし注意事項もあります。
初回は
1、診察
2、処方箋受け取り
3、薬局にて薬を受け取り
4、クリニックに戻り初回投与
5、初回副作用の確認30分
という流れになりますので、結構な時間を必要とします。最低でも2時間は見ておいたほうが良いかと思います。
なので、早めの時間に起こしください。
また、時間の余裕のある時にお越しください。
以上、当院からのお知らせでした。
なぜか?
見えなくなるからです。
スピール膏とは高濃度のサリチル酸が含まれている薬品です。
サリチル酸は皮膚と溶かす作用があるので、貼ってしまうと皮膚が全体的に白っぽく、ふやけて来てしまいます。
これが結構難物です。
というのも、皮膚の状態が見えなくなってしまうんですね。
イボ、タコ、ウオノメはそれぞれ別の病気です。
見分けるには皮膚の盛り上がりや出っ張り具合も一つの判断材料となるのです。
中には本当に難しいものも有るのです。
それがスピール膏でふやけた状態になると、区別が全く付けられない状況になってしまいます。
治療を行いたくても、次回再度受診してくだいと言わざるを得ないのです。
必要があれば治療を早く始めたいので、スピール膏をつけたまま初回の受診を行うことはあまりおすすめできませんよ。
今年の前半戦、個人的に最も期待をしているのがこのルパフィンという名前の薬です。
自分で実際に飲んでみて、効果を実感しているので、イチオシになるかもしれません。
ルパフィンというお薬ですが、耳慣れない名前かと思います。
それもそのはず、発売されたのは昨年末なので、まだ発売後数ヶ月しか経過していません。
薬剤のジャンルはいわゆる抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬に当たるものです。
このジャンルの薬は覚えるのも嫌になるくらいの種類があるのですが、この薬だけに見られる特徴があります。
それが特色なんですね。
抗ヒスタミン薬は何かというと、ヒスタミンという化学物質が作用するのを抑える作用があるのですが、
このルパフィンはそれだけではなくPAFと呼ばれる成分も抑えてくれるんですね。
このPAFと呼ばれる成分ですが、いわゆる花粉症では鼻のむくみを引き起こすことがあるようです。
詳しくは専門の方に聞いてみて下さい。
で、それを抑えることで翼に夜の鼻づまりに効果を発揮することが有るんですね。
というわけで飲んでみました。
・・・うん。結構良いです。
夜間の鼻づまりはやや改善した印象があります。
それよりも朝は少し良く眠れた気がしますね。
また、ステロイドの内服量も少し減らすことができました。
ステロイドをずっと飲むことを考えると、抗アレルギー薬を切り替えるだけで
ステロイドが減らせると言うのは、それだけでもすごいことなんですね。
(あくまでも個人的な印象です)
というところから、このルパフィンというお薬に可能性を見てしまいます。
なかなか治らないかゆみに対して、症状に対しての治療の一つの大きな方法になっていくのではないか。
そんな気がする今日このころだったりします。
でも、気をつけることが3点あります。
まず眠気。これはアレグラなどよりも多くあります。
車の運転、高いところや細かな作業をする方は要注意です。
もう1点は新薬であるためにどうしても避けられないものですが、
処方制限がかけられています。
処方は最大で14日までになりますので、頻繁に受診する必要がありますので、ご注意下さい。
最後の1点は年齢制限です。
処方できるのは中学生以上となります。小学生以下には使用できませんのでご注意下さい。
でもでも、良いぞ。この薬と思わせる抗アレルギー薬でした。
今後ももう少し使い方や、適応となる病気について考えてみたいところです。
当院でも昨年に一押ししていました、オテズラ錠ですが、
3月1日より2週間以上の連続処方が可能になりました。
乾癬に対する印象としては非常にいいなと思いながら処方しています。
効き始めも早く、しっかりと消失している印象を受けます。
ただ、副作用もそれなりに有ります。
まったくないという人は少なく、だれもが多かれ少なかれあるみたい。
なんとなく、気持ちが悪い。吐き気がする。頭痛がするなどの症状が出るようですが、
時間の経過とともに改善することが多いようです。
また、落ち着かないときには薬の量を減らすことにより副作用もなくなるような印象を受けます。
今後の課題としては効果が出た後にどうすべきか。
回数を減らしてみる、1日おきの内服にしてみるなどの方法は考えれます。
でも、実はまだ良くわかっていないのが現状なので、手探りで症状と相談しながら
薬の量を調整することになりそうです。
しかし乾癬に対して簡単に使用でき、結構な効果を見込む事のできる画期的な新薬なので、
希望される方には積極的に使用していきたいところです。
また遠方からの肩もOKです。落ち着くまで当院を受診し、その後近医に移行いただくことも可能ですよ。
ご検討下さい。
ある日、当院で薬を作ってくれている薬剤師さんがやってきて、棚を明けてひと言。
「色が変わっていますね」
ん?どれどれ。
あらまあ。保管してあったサトウザルベの色が黄色くなっているではありませんか。
もうこうなってしまうと使えませんね。残念。
メーカーさんにも聞いてみました。
なんでも、いろいろな油分が入っているので、時にこうなることがあると。
基本的に時間が経過するとできやすいとのこと。
品質的にはあまり心配はないとのことですが、結局油が変質して色がつくのだから、
当然最初は存在しない成分が新しく出ているわけですね。
そして理論的には何か問題を起こす可能性があるわけですね。
つまり、色が変わった軟膏は危険。
というわけです。
そりゃあそうだ。と思いますが、結構大事なこと。
処方された薬剤は時間とともに成分が変質していく可能性があります。
特に色を見て変化が出てきている場合は使用はせずに、廃棄してくださいね。
現在何かと話題になっているヒルドイド。
ヒルドイドといえばピンクのヒルドイドソフトですが、
玄人の間でじわじわと人気が出ているのがクリームです。
・・・知らない?
そりゃあそうです。
保湿効果はあのヒルドイドソフトよりも高いのですが、
欠点が一つありました。
・・・それは、匂い。
独特の絵の具のような匂いがするんです。
なので、処方してもある程度の確率で使用しきれなくなる人がいるという欠点がありました。
しかし、しかーし!
なんと、その匂いのない新製品が投入されるようになったのです。
先月くらいからでしょうか?
匂いの無いヒルドイドのクリームが徐々に出始めてきました。
また、製品も少し変更有ります。
1本20gだったものが25gに、
チューブも金属っぽいものから樹脂製に変わりました。
なので、赤いヒルドイドが出てきたのです。
保湿効果は多分今までの製品とはあまり変わらないはず。
というか、変わるようであれば市場に出せませんから。
ということで、当院でも徐々にヒルドイドクリームは新型に切り替わります。
なお、現在旧型の在庫も(倉庫に有る限りとのことですが)残っているようですので、
「あの匂いがなきゃヤダ」という人はお早目に来院くださいませ。
最近、ぽちぽち問い合わせがあります、花粉症の舌下免疫療法。
新聞でも記事になったので、読まれた方もいらっしゃいますかね。
この治療法ですが、花粉症の時期には開始できないという特徴があります。
そうですよね。既にアレルギーの反応が出ているのに、抑えるも何も無いですから。
というわけで治療開始は年末までとさせていただきます。
年始からは花粉症の予防内服の開始となりますので、
もしも舌下免疫療法をご希望の方がおりましたら、お早めに受診下さいね。
年末をすぎると次はGW明けになりますので、ご注意下さいませ。
そして、そのときには小児向けもどうも開始できるようです。
タブレットになり、治療もより簡単になりますので、ぜひご検討下さいませ。
今回もヒルドイドのお話です。
もう少しおつきあい下さい。
今回の問題のそもそも論として
「どうしてヒルドイドを顔に塗るのが良いのか?」
というお話を、広告する側にたってお話しましょう。
なぜか、一つはお金の問題もあります。
ブログなり、まとめサイトなりで記事を書き、それを公開すれば
閲覧する人も出てくるでしょう。
そして、そこに広告なりアフィリエイトなりを出せば、それをクリックしてくれる。
だから、そこから収入が得られる。
というわけで皆さん記事にするのですね。
・・・WELQと一緒だネ!
でも、ブログに広告を出す人が居なくならない限り、この図式がなくなることは無いでしょう。
WELQでも世間に知られたように、お金のために平気でいろいろなことを書く人がいるでしょうからね。
という話をしても、じゃあ、別の製品ではなくヒルドイドを薦めるのはなぜかということになるわけです。
これは今回の話のポイント、保険診療に絡んでくるんですね。
まず大事な点は、保湿剤のコストと効果は概ね比例する
(もしくはそうであると信じられている)
ということです。
実際はどうか知りませんが、一般的にはそのように受け取られる方も多いですし、
他の製品を見ていてもその傾向は当てはまりますね。
(私はパソコンを自分で組み立てる人ですが、コストと性能は明らかに比例する製品があります。CPUとかね)
つまり、図で表すとこうなります。
有るところから効果の増加率は落ちている理由についてはお察しください
(ほんとうはこんな折れ線ではなく、なだらかなカーブになります)
もう一つのポイントは保険診療において、自己負担は3割であるということ。
ヒルドイドも本来であれば上図の直線状に位置する(はず)なんですが、
3割負担なので、見かけ上のコストは下図の赤点部分に移動します。
つまり、この図から読み取れることは
「効果の割に安く入手出来る」
ということですね。
特に自分の子どもに処方してもらったものを勝手に使えば(これは違法です。)
コストゼロで保湿剤が入手できる!(上図オレンジ点部分)
となるわけです。
ああ、これはイイネとなるのですが、
本当に良いの?これは。
と考えてみて下さい。
製品のコストは当然ゼロでは有りません。
誰かがタダでご飯を食べた部分のコストは誰かが負担しているわけです。
今回の残りの7割は誰が負担しているかと言えば、それは保険組合。
皆さんの払った社会保険料から最終的には出ているわけです。
つまり、他の人の払ったお金です。
0割負担であれば残りの金額は地方自治体が負担していたりするわけですね。
つまり、全然知らない赤の他人です。
さて、少し考えてみましょう。
アナタが、見も知りもしない、赤の他人の美容液のお金を払わねばならないということになれば
どう思いますか?
そりゃあ腹もたつでしょうよ。
ということで、7割の負担を「させられた」保険組合が怒ったわけです。
安い割に効果の有ると言われるヒルドイドソフトなわけですが、
その裏にはお金を誰かが払っているという現実が有るのです。
この問題で将来的に保湿剤が保険で使えなくなった時に負担が増えるのは
アトピーなどの病気で一日中辛い思いをしている患者さんなんですよ。
これ、どうすんの?
前回の記事に引き続き、ヒルドイドのお話です。
実は当院では顔面の保湿剤としてはヒルドイドはほとんど使用していません。
特に当院を初めて受診される方には全く使うことは有りません。
「ほとんど」と書いたのは既に他の病院で処方されていて、
それを継続して処方した場合のみです。
まあ、よくなっている状況をあえて変にしたくはないですから。
というのも、ヒルドイドでの副作用を経験したことが有るからなのです。
副作用なのかな、本来の作用な気もしますが・・・
ヒルドイドに含まれているのはヘパリン類似物質です。
この成分により、皮膚に保湿作用を認めるのですね。
ただ、この成分、血行促進作用があるので、
赤ら顔になることが有るんですね。
特に赤ちゃんや小児に見られることがあります。
なので、そういう薬剤として使用をするように考えているんです。
だから、ヒルドイドは成人も含めて顔には使用しない。
というように考えています。
実際に大人の方に使用したらどうなるのか?
そこについては正直経験が少ないのでよくわからない。
としか言いようが有りません。
もともと小児専門の皮膚科医ですし、美容もあまり詳しくないですし、
処方しないと決めているので、処方した経験がないから、
まあ、よくはわかりません。
でもね。
問題が出うることを知っているから、処方はしないことにしているんです。
保湿剤だったとしても望まない作用が出現することが有るんですよ。
だから、当院ではヒルドイドを顔面に使用することは有りません。
ご了承下さいませ。