わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

薬の話

痛くない水いぼの治療を希望される方へ

水いぼは基本的には治療せずに待っても良い病気です。

しかし、学校や習い事(特にプール)で水いぼのために

嫌な思いをされる方も多いようです。

また、アトピーや乾燥肌がある、ステロイドを塗っている方では

いつまでたっても治らないことがあります。

 

そのような場合、水いぼを取ることが必要になりますが、

物理的に取るのが最も早い方法です。

 

その時の問題はやはり痛みです。

痛くて暴れてしまう。そのために水いぼのない皮膚をつまんでしまい、

更に痛くなってしまう。

そんな悪循環になることがあります。

でも、それを嫌って、様子を見ていたら、いつの間にか全身に無数の水いぼが・・・・・・

 

痛みのために必要な治療が遅れることは本人のためにもならないものです。

当クリニックでは、水いぼ治療の時にも極力痛みが取れるような方法を取っています。

 

水いぼを取る予定の方には痛み止めのテープ、「ペンレステープ」を貼ってもらいます。

これは麻酔のテープで、痛みを止める(少なくとも減らす)効果があります。

このテープを貼ってもらい、しばらく時間がたった後に取ると痛みが減っています。

最初は(特に今まで水いぼを取って痛いことを知っている子は特に)暴れますが、

何回も処置をしているうちに痛くなくなるようです。

 

水いぼを取らないといけないけど、痛みが気になるという方は

ご相談下さい。

 

2013/5/29追記

水いぼの治療方針についての記事も参照ください。

アトピー性皮膚炎に対する考え方

「成育医療研究センター語?」のエントリーにあったとおり、

当院のアトピー性皮膚炎に対する治療法はあまり他の病院では見られません。

 

その考え方のキモになるものが

「上塗り」

「下地」

「保湿」

という薬の使い分けです。

 

他の病院の多くは「湿疹」と「保湿」のみ使用しているでしょう。

しかし、アトピー性皮膚炎の”悪い皮膚”は赤い所だけでしょうか?じくじくする所だけでしょうか?

という疑問から始まった治療法です。

 

アトピー性皮膚炎では全身の皮膚に何らかのトラブルがあります。

その中で、特に症状の強いところが痒みを出していると考えてもいいでしょう。

逆に考えると、湿疹のない部分にはまったく何も無いわけではないのです。

したがって、湿疹か正常か、白か黒かという話ではないのだろう考えています。

つまり、

「何もない」のではなく、「症状が弱い湿疹がある」のです。

したがって、保湿では落ち着かない事になってしまうのです。

 

当院の「上塗り」は他の「湿疹」のお薬と一緒です。

当院の「保湿」は他の「保湿」のお薬と一緒です。

では、「下地」は?これは保湿剤に少しだけステロイドを加えたものです。

つまり、何もないように見える部分(先に述べたとおり、弱い湿疹が実はあるのです)

にも少しだけステロイドを塗ることでその部分もしっかりと抑えようという考え方です。

 

でも、何もない皮膚にステロイドを塗り続けるのは心配ですよね。

なので、下地は塗る回数で調整をしていきます。

症状が落ち着いていたら徐々に保湿剤に切り替えていくわけですね。

 

アトピー性皮膚炎の「湿疹がない」皮膚は、実は「ちょっとだけ湿疹がある」のです。

ただ、それが他のひどい部分の影に隠されているだけなのです。

ですので、その「ちょっとだけ」の湿疹に「ちょっとだけ」ステロイドを塗ってあげるのです。

ちょっとだけ (こどものとも絵本)

成育医療研究センター語?

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先日、近隣のお世話になっている小児科さんにうかがって、

先生とお話しする機会がありました。

 

旧国立小児病院時代から成育医療センターへの

歴史的な流れなど様々なお話を聞き、

そのなかで、

『上塗り』『下地』

という用語が、ポンと飛び出しました。

 

皆さん、意味がおわかりになるでしょうか?

 

 

これ、成育医療センター語なんだそうです。

旧国立小児病院時代から、

皮膚科のドクターと患者さんの間で

当たり前のように使われてきたコトバなんだそうです。

 

開院初日、診療補助についていたところ、

院長と顔見知りのアトピーの患者さんとのこんなやりとりがありました。

 

院長  『薬は足りてますか?』

患者さん『下地はまだあるんですけど、上塗りがもうないです。』

院長  『オッケー。じゃ、上塗りだけでいいね〜』

正直、聞いていた私には、何のことやら???

 

薬剤師として病院畑を10年歩いておりましたが、

過去勤務した4つの病院でも聞いたことがありませんでした。

 

今回、小児科の先生にうかがって、納得がいきました。

もちろん、初めての患者さんには、きちんと薬の説明、塗り方、

すべてご説明しますので心配いりません。

 

ですが、院長の口からポンとこのコトバが出たら・・・

ああ、成育語〜!と思って頂ければ幸いです(笑)