今日は尋常性乾癬のお話です。
先日発売になり、処方を開始したオテズラ。
当院では数名の方に処方を行っております。
その方の1ヶ月内服した症状の変化、副作用の出方が分かってきました。
まずは効果。
一番効果の少なかった人で半減。
有効な人は8割以上の減少です。
当然ながら、塗すぐりの使用量も激減しています。
特にステロイドをストップできるのがありがたいところですね。
落ち着かない人にはビタミンD3軟膏を主体に使用するようにお話しています。
ついで副作用。
こちらも人に依るとしか言えないところです。
ダメな人はだめ。一日1回に減らした人も居ました。
でも、大丈夫な人は全く出ません。
出る人も内服期間が長くなるに連れて副作用は減少傾向にあるようです。
内服を減らさざるを得なかった人についても今後、副作用の推移をみて、
内服量を調節する予定にしています。
そして、効果の出方と副作用の出方ですが、
どうも、関連性が有るように思えたりもします。
まあ、処方数がそんなに多くはないのであくまでも印象に過ぎませんが。
効果の高い人は副作用も出やすく、辛い。
そんな傾向を感じるのです。
ただ、あくまでもこれは印象に過ぎないので、
もう少し長い間確認をしていく必要があるのですが。
でも使用した皆さんはずっと使いたいと言っています。
これは大したものです。
でも、問題点もあります。
まず値段。まあ、高いですね。
でも点滴や注射の必要な生物学的製剤よりは安いです。
あとは維持の仕方。
症状がなくなったら減らしていきたい所なんですが、
そのあたりについてはまだ何も分かっていません。
減らしてはいけないとメーカーさんは言っていますが、
今後の検討課題ですね。
副作用の多く出る薬ではありますが、
効果の面からは明らかに今までの薬とは別次元の印象を持っています。
まだあまり採用されている病院の数は多くないようですが、
乾癬の治療の一つとして考えてみても良いかもしれませんね。