わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

TEL050-3355-9592


〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

冬の病気

電気ポットはなくてもいいかな?

皆さんのお家にあって、我が家にないもの。

それも、意識して導入していないもの。

その中の筆頭が電気ポットです。

 

赤ちゃんがいるお家にはいらないものと考えていますので。

特に皮膚科医の立場からもいらないと考えています。

 

冬になり、ヤケドの患者さんが多く来院する用になります。

赤ちゃんや子どものヤケドの患者さんが受診しますが、

電気ポットを倒してのヤケドはそれなりの比率で目にすることがあります。

 

便利なのはわかるのですが、ヤケドのリスクを考えると必要ない。

というのが我が家のスタンスです。

 

考えてみると、家でお湯を使うのはお茶を飲むときか、ミルクを上げるとき。

お茶は飲みたくなったら必要な分だけ沸かせば良いですし、

ミルクについては予めお湯を魔法瓶の中に入れておけばよいのです。

(もちろん魔法瓶の蓋はしっかりと締めておきますよ)

と考えると、要りません。という結論になるのです。

 

テレビのCMでもありますが、子どもにお湯を沸かさせるのも考えものですね。

あのCMの電気ケトルは転倒時の安全装置などありませんので、

倒すと中のお湯がすぐに外に流れ出てしまうものです。

消費者庁からも情報が出ていますね。

クリックしてn-20121128_1.pdfにアクセス

 

一見便利そうなものでも、家庭の状況によっては事故の原因となります。

リスクとメリットをよく考えて製品を選ぶようにしたいものです。

 

なお、クリニックでは電気ケトルは使っていますよ。

要は使いかた。なのです。

 

 

2014年、乾燥「肌」注意報発令

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今年の夏は雨が多かった印象がありますね。

やっと、カラッとした秋らしい晴れた日が出てきました。

と、同時に、乾燥肌に注意する季節がやって来ました。

今日はそんなお話です。

 

毎日天気予報をチェックする方も多いかと思います。

私もその一人ですが、チェック項目は他の人と少し違います。

温度だけではなく、湿度についてもチェックをしているのです。

 

本日2014年9月12日のお昼に、久しぶりに湿度50%を割った時間帯が出てきました。

 

実はこの湿度50%は乾燥肌出現の一つの目安となる印象があります。

実際に診察していても、子ども達(もちろん大人もですが)のお肌の乾燥が出てきた印象を受けます。

でも、今年は早い印象があります。例年は秋分の日の頃でしたからね。

今年の秋は涼しいので、きっとその影響なのでしょう。

 

そろそろ保湿剤を(特に夏の間サボっていた人は)しっかりと塗る必要がありますね。

 

頑張ってこれからやってくる冬をかゆくなく過ごしましょう!

スマホのタッチパネルが反応しなくなったら保湿剤を指に塗ろう

先日携帯ショップの前を通りかかったらiPhone 5sの特価販売がなされていました。

新製品の発売も間近ですね。

 

今回はこれからの時期によくある、スマホの画面に指で触っても反応しなくなった場合の

お話をしていきましょう。

というか、すでに私の左の人差指では症状が出ています・・・

 

この原因はいくつかあります。

まあ、機械的な問題もあるかもしれませんが、今回はそちらには触れません。

もっとも一般的なものは指先の乾燥によるもの。

特に指先がガサガサになり、割れているような人の反応はとても悪くなります。

 

タッチパネルの駆動方式はいくつかあります。

超音波や赤外線を使用するもの、圧迫することによる変化を利用するものなどもありますが、

スマホで一般的に使用されているものは電流の変化を使用するものです。

つまり、指先が近づくと、指先に電流が流れる。その反応を確認しているというわけですね。

 

でも、乾燥している指は抵抗が高くなります。

(逆にぬれていると電気抵抗が低くなるといったほうがよいでしょうか。

「塗れた手でコンセントを触らないこと」と聞いたこともあるでしょう)

したがって乾燥した指を近づけても機械の電流の変化は小さくなってしまう。

そのために機械の反応が悪くなってしまう。

 

というわけで乾燥した指はタッチパネルの反応が悪くなってしまうのです。

 

対策は理論上は簡単です。

乾燥した指に対してしっかりと保湿してあげることが大事なのです。

ただし、保湿剤を塗った直後の指でスマホをいじると画面がべたべたになりますので、

ご注意ください。

再度、しもやけは遺伝する

今年の冬は寒かったようですね。

2回大雪が降りましたし、今年はしもやけにはなりやすい年だったようです。

 

今年もクリニックにはしもやけの患者さんがたくさん受診されした。

10人以上はいたんじゃないかなあ。

 

ここでしもやけの子を連れてきたお母さんに必ず聞く質問があります。

「両親のどちらか、しもやけになったことがありませんでしたか?」

と確認します。

すると、今年は全員。家族にしもやけになった方がいました。(もちろん、今出ていないのです。大体は子どもの時でしたけどね)

 

しもやけは遺伝するのか?

と言われたらはっきりとは言えないのですが、遺伝すると言えそうです。

 

・・・え、なんでそんなに歯切れが悪いのか?

だって、しもやけにならない人は皮膚科に来ないじゃないですか。

遺伝性の確認って結構面倒くさいんですよ・・・

 

湯たんぽによる低温やけどにご注意ください

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寒い日が続きます。

最近、手足の冷えが気になるようになってきました。

年でしょうか・・・

 

さて、歳が明けてから、一気に増えてきた印象があるのがやけどです。

特に低温熱傷。特に湯たんぽを原因とする低温熱傷です。

問診票で女性の下肢から足のやけどと記載された場合、かなりの確率で湯たんぽによるやけどでした。

 

なぜ増加しているのか、理由はよくわかりません。

昨年よりも当クリニックの認知度が上がっているからかもしれませんが、

実際に使っている人も増えているのかもしれません。

特に東日本大震災以降の節電意識といったものも関係しているのかもしれません。

 

さて、湯たんぽの注意点です。

湯たんぽには必ず布を巻き、テープや紐で固縛してください、

湯たんぽに付属している巻布が薄くて、やけどしたケースがありました

また、巻布の固定が悪く、布の端から湯たんぽ本体が顔を出して、

ヤケドになってしまった話を聞きました。

 

湯たんぽの使い方にも問題を感じる時がありました。

湯たんぽを最も使うべき時は、寝る前です。

寝る前に湯たんぽを用意しておき布団の中を予め暖かくしておく。

そして、湯たんぽは入ってからは外しておくことが大事です。

また、布団の中にずっと湯たんぽを入れておきたい人は、寝る前は湯たんぽに巻く布は薄く、

寝てからは厚く巻くようにしたほうがよいでしょう。

 

低温熱傷になった後は大変です。

水ぶくれになり、壊死になり、最終的に瘢痕になってしまうことが非常に多いのです。

ヤケドはそもそも受傷当日には深さはわかりません。

普通のヤケドでは、2,3日すれば深さはある程度読める。結果として治療期間や治癒後の状況もある程度読めるのですが、

特に低温熱傷では1週間してもはっきりとわからないことがあります。

一般的に深いヤケドになる低温熱傷では、治療にかかる期間も数週間以上になってしまうのです。

数ヶ月かかることもよくあります。

また、気をつけて欲しいのが糖尿病の方です。

特に感覚が鈍くなっている方ではヤケドが特に深くなってしまい、最終的に手足の切断に至る方もいるのです。

要注意ですね。

 

さて、治療についてですが、当院では密封療法を行っています。

密封療法とは、柔らかな樹脂で出来た創傷被覆材を皮膚に密着させ、ヤケドを治す治療法です。

一般の薬剤や軟膏とガーゼを使用する治療法に比べて、痛みも少なく、治療期間も短く済む治療法です。

ただ、場合によっては手術や皮膚移植も考えたほうが良い場合もあります。

皮膚科や外科、形成外科の先生に相談してみてくださいね。

 

手の甲のカサカサは何故起こるか

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東京では毎日、雪が降るか降らないかのぎりぎりの天気が続いていますね。

最近、手足の冷えが気になるようになり、外出時には手袋が手放せません。

でも、子どもたちは手袋もせずに外を楽しそうに走り回っています。

でも、手袋をしないと湿疹ができますよ。

 

冬の寒さも身に応えるようになると、乾燥の子も増えてきます。

特に幼稚園児から小学生位の子で特徴的に目にするのは、両手の甲(手背と言ってもいいでしょう)に見られる

乾燥と湿疹です。

全体的に赤褐色になり、角度によってはひび割れたようにも見え、少し粉を吹く湿疹です。

皮膚表面がちりめん状に見えることもあります。

 

このような子には共通点が有ります。

それは、外出時に手袋をしていないこと。

また、自転車によく乗っていることもあげられるでしょう。

何しろ、自転車に乗って受診する子がほとんどですから・・・

 

この湿疹ですが、原因は風です。

風に吹かれることにより、手の甲の皮膚のみが強く乾燥します。

そのために乾燥を原因とする湿疹がその部分だけ極端に強くなってしまうのです。

 

ということは対処法は「風を防ぐこと」になります。

手袋をすることが予防になります。

当然、湿疹の薬や保湿剤も大事です。

ただ、出来てから治療を行うよりも出来る前にしっかりと予防することの方が簡単なのです。

しっかりと手袋をはめて予防していきたいものですね。

サクセス12に取材記事が掲載されました

中学受験サクセス12 1 ・2月号(2014)

早稲田アカデミーと提携しているサクセス12の2014年1・2月号に

当院の取材記事が掲載されました。

 

今回のテーマは冬の乾燥肌です。

特に小学生にとっても冬の乾燥肌は問題になることが多いのです。

いつも外来では時間がなくてお話ができない、「なぜ」の部分までしっかりと説明されていますので、

ぜひ参考にしてみてくださいね。

スリーパーは汗疹をつくると心得るべし。

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冬です、外は大分寒くなりました。

でも、小さな子どもには汗疹が出ている子も沢山います。

でも、なんで?

 

詳しくお話を聞いていると気がつくことが有ります。

それは、汗疹の子にはスリーパーを着ている子が多いということ。

でも、どうしてでしょうか。

 

もともと子どもは汗を大人よりも多くかきます。

これは腎臓や自律神経の働きなどの違いが有り、みんなそうなのです。

まあ、中には特に汗っかきの子もいますが、平均値が高いと考えていいでしょう。

当然汗は夜中にも出るわけです。

 

そこで問題になるのが寝具と洋服です。

汗をかいている子は暑くなるので、涼しいところに行こうとします。

布団でしたら蹴飛ばします。

また、布団を出て、自分で涼しい所を探します。

でも、洋服の場合はそうも行きません。

暑くなっても自分では脱げません(しあまり脱ごうとしません)

そのために洋服をしっかりと着せている子の体温はより高くなり、より汗をかいてしまいます。

そして、その汗の影響により汗疹が出来てしまうのです。

 

スリーパーは寝具というよりも洋服に近い存在です。

その理由は上のとおり。逃げられないんですね。

そのため、スリーパーを着ている子は大量に汗をかいてしまい、

汗疹が出来るのです。

 

ということで、スリーパーを着せていると、汗疹を作ってしまいます。

気をつけましょう。

しもやけ警報発令中

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冬も深くなり、毎年恒例の「雪に注意」がマスコミから出てきました。

今日の夜から明日の朝までどうも雪が降るようです。

時期を考えると地面の温度は十分に下がっていないので、

積もることは無いかと思いますが。

 

但し、気温はかなり下がっています。最高気温で10度以下、最低気温が0度くらいになりました。

実際の温度を考えると、早朝から朝にかけては5度以下といったところでしょうか。

 

そして、明日は雨。

ということは、結構な確率でしもやけになる子どもが出てくるでしょう。

要注意です。

 

さて、しもやけの対策ですが、まず、予防です。

暖かい靴を用意すること。可能ならスキー場などに行けるくらいしっかりとした防寒の靴を使いましょう。

同様にしっかりとした手袋や耳あても用意してあげてください。

靴下も忘れずに準備してください。

なお、靴下は替えを必ず持たせてください。

登校時に濡れたらすぐに。濡れなくても汗をかきますから昼休みか放課後に変えるようにお話しましょう。

 

帰宅したらすぐに暖かいお風呂に入れてください。無理でも足浴はさせたほうがよいでしょう。

床暖房やこたつもしっかりと準備してください。

室内でも暖かく乾燥した靴下を履き、スリッパや室内ブーツを履かせることで十分に予防ができます。

こたつもよいでしょう。

くれぐれも裸足でフローリングの床を歩かせないでくださいね。

また、温度の下がる時間帯にでは特に不要不急の外出は取りやめたほうが良さそうです。

 

残念ながらしもやけになってしまった場合、痒くなることが有ります。

保温に気をつけることも大事です。また、痒みにはステロイドの塗り薬も有効です。

 

ここまですれば、しもやけはしっかりと予防できます。

頑張って。

受験とアトピー性皮膚炎 

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診療が終わり、吉祥寺の駅前に向かって歩いている途中に、予備校がありました。

ふと中を見ると、壁に張り紙がありました。

「センター試験まであと50日」

ああ、もうそんな時期ですね。

今回はアトピー性皮膚炎と受験についてのお話をしたいと思います。

 

人生には「たった1日のパフォーマンス」でその後すべてが変わってしまう日というものがあります。

そんな日はあまり多くありません。

幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学、大学院の入学試験、

就職試験、転職試験、デートやお見合いの日、

資格試験の日

といったところでしょうか。

 

これは、私の個人的な考え方なのですが、アトピー性皮膚炎を持っている人に取って、

「ガッチリと抑えこんでおきたいとき」と「通常通りしっかりと治療していれば良いとき」の

2つに分けることができると考えています。

「ガッチリ抑えこんでおきたいとき」は、普段であれば副作用を考えてあまり使わないような治療を短期間だけ、しっかりおこなうこと
(例えば、ステロイドやシクロスポリンの内服、強いステロイドの外用)

言ってしまえば、「後先考えず、その時だけ抑えこめればいいや」という方法です。

「通常通りしっかりと治療」は、普段から行っている、効果と副作用のバランスを取った治療法ですね。

 

大きく分けると、

ガッチリ治療・・・各種入学試験、資格試験

通常治療、時にがっちり治療・・・就職試験、転職試験

通常治療・・・デート、お見合い

となるのでは無いでしょうか。簡単に説明したいと思います。

 

各種試験は基本的に一発勝負になります。
(資格試験はものによるでしょう。数回にわけることが可能であったとしても、
その1回に失敗するだけで数ヶ月人生が変わることも往々にしてあると思います)

特に面接のある試験では見た目も重要である可能性があります。

なので、その後のことを考えるよりも、その瞬間に症状を抑えることが必要になるでしょう。

したがって、それらの試験の時にはガッチリ治療。

 

逆に就職や転職、お見合いやデートについては長期戦です。

その瞬間をしのいだとしても、その後の事があります。

もちろん就職、転職については本命の面接など、ガッチリとした治療が必要になる瞬間はあるかもしれません。

しかし、長期戦をずっと、後先考えない治療法を続けていくことは問題です。

また、デートやお見合いについては、うまく言ったあとは長い人生を一緒に過ごす相手となるわけですから、

後先を考えず、その瞬間のみに注力する治療法はおすすめできません。

 

 

言うまでもないことですが、通常からしっかりと治療を行うことによって、

アトピー性皮膚炎の症状をきちんと抑えておくことがベストでしょう。

しかし、そうも言っていられない時もあるかと思います。

もしも、そのような状況になったらどうすればよいのか?

 

まず、そんな時には皮膚科の先生に相談してください。

本当に大切な瞬間がいつなのかをきちんと話をしてみてください。

皮膚科医は現在の治療法の他にも、「副作用その他リスクは高くなるけど、治療効果も高い方法」を知っています。

普段はリスクの事を考えてその方法は治療法の俎上に載せないわけです。

ただし人生で大事な瞬間、出し惜しみしていられない瞬間であれば、場合によっては

普段考えない方法も検討の余地が出てきます。

ですので、まずは恥ずかしがらずに相談してみることが大事なのです。

 

次は実際に受験そのものと湿疹の関係についてお話をしていきましょうか。