わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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病気の話

虫さされの治療のお話

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以前に虫さされの話をしておいて、治療の話をしていなかったのをすっかりと忘れていました。 m(-_-)mゴメンナサイ

今回は治療の話をして行きましょう。

 

前回の記事のとおり、虫さされの反応、は毒に対する化学的反応とアレルギー反応の混ざったものです。

この反応は、正直無くても構わないものです。

毒と言っても、日常刺される虫からの毒の量はごく微量であり、生命に危険を及ぼすものでは無いこと。

(厳密には注意する虫もいくつかありますが、普通に生活している限り出会うことはまずないでしょう)

また、毒自体は体の中でいずれ中和され無毒化されること。

アレルギー反応も本来必要とされる強さよりも強く出現しすぎていること。

などから、利点よりも欠点の多い反応と考えます。

 

したがって、中途半端に痒いのを我慢するよりは病院で薬を処方して貰った方が良いのでは無いでしょうか。

薬もしっかりとステロイドをもらって構わないと思います。

 

ステロイドの塗り薬は副作用を心配する方も多いのですが、虫さされの治療についてはステロイドの副作用はは殆ど無視出来るものです。

なぜなら、虫さされの反応は数日で引いてしまうので、物理的に大量、長期間使わないからです。

また、同じ所を何度もさされる可能性は少ないですから、同じ皮膚にずーっと塗り続けるないからなのです。

(ステロイドの塗り薬の影響は、薬の強さと塗布量、塗布期間をその場その場の皮膚が反応することによって決まります)

 

では、薬局で購入する薬や市販薬(OTC)はどうか。

私は一時しのぎにはなりますが、根本的な治療にはなかなか結びつかないと考えています。

まず、OTCの炎症を抑える力は処方されるステロイドの塗り薬より弱いです。

では、OTCを塗ることで痒みはなぜ抑えられるのかというと、麻酔薬で神経の反応を抑えているからなのです。

したがって虫さされによる炎症はそのまま残っている状態です。

もちろん、炎症は自然に落ち着いてきますが、その時間はステロイド塗った時よりもとても長くなってしまいます。

したがって、症状が引くのに時間がかかるのです。

 

つまり、虫さされは

アレルギー反応→炎症→痒み

という症状が出るわけですが、

ステロイドはアレルギー反応そのものを抑える。

OTCは痒みを抑えるが、アレルギー反応は残ってしまう。

という違いが、効き目となって現れるのです。

 

もう一点、OTCをあまりおすすめしない理由ですが、

いくつかの商品では、薬を塗るところがギザギザ、トゲトゲしているものがあります。

これは絶対にオススメ出来ません。  乂(´Д`;)

ひっかくという行動は虫さされには絶対に良くないのです。

 

では、ひっかくのはなぜダメなのか。

このお話はまた今度しましょうか。

唇が荒れる子の治し方

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今回は唇のお話です。

 

冬になると唇がかさかさする方も多いかと思いますが、

夏でも唇が荒れる子もたまに受診することがあります。

 

なぜ唇が荒れるのか?これはいくつかの要因が関係しています。

まず、皮膚自体がもともと荒れやすい子。全身の乾燥があれば、当然唇の皮膚も乾いています。

そのために湿疹ができやすいのです。

次に醤油かぶれ。食材に入っている塩分や香辛料その他の成分により、物理的に湿疹が起きることもあります。

また、よだれそのものが湿疹を誘発することもあります。これはよだれの中に含まれている酵素が皮膚を溶かす?

ことや、濡れた皮膚が弱くなること、濡れた皮膚が乾燥した時に割れることなどがあります。

また、こすり過ぎもあります。洋服の袖やティッシュ、タオル等でごしごしこすってしまい荒れてしまう。

最後に精神的・心理的な癖で唇をいじってしまうために湿疹が起きることがあります。

 

ただし、唇が荒れる原因はこれらが関係しあっていることが多いのです。

単一の原因があることはむしろ少なく、湿疹が起きたことをきっかけに他の要因が起き、

そのために更に悪化してしまうこともありますので、何が原因か判断することはとてもむずかしいものです。

 

治療はどうするか?

まず、湿疹を抑えること。

でも、湿疹のみを抑えてもその前に存在する乾燥を抑えない限りすぐにぶり返してしまいます。

なので、同時に乾燥も抑える必要があります。

乾燥と湿疹を同時に抑え、悪化する要素を取り除くこと。

これが治療のスタンダードです。

したがって、ステロイドを塗るだけではダメ。保湿剤だけでも落ち着かないことが結構あります。

うまく使い分けて塗っていくことが必要です。

また、場合によっては心理的な要因も関係していることがありますので、

カウンセリングなどの心理学的なアプローチも必要になることがあります。

状況によっては心療内科受診をおすすめすることもあります。(滅多にはありませんが)

 

もしも、唇の荒れが心配な方は一度相談にいらして下さい。

イボの治療の時に痛い方がすぐに治るのか?

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イボの治療をしている時に、何度も治療をしている間、

回数を重ねるごとに痛みが強くなると言われることがあります。

逆に何回治療をしても痛みがあまり無いと言う子もいます。

どちらが早くイボが治るのでしょうか?

 

はっきりとした統計はないのですが、多分、痛みが強くなってくる子ほど

イボの治りは近い印象があります。

なぜでしょうか?いくつかの要因が考えられます。

 

そもそも、イボが取り付くのは皮膚のどの細胞なのか?これははっきりとした結論は出ていないのですが、

「幹細胞」ではないかと言われています。

幹細胞」とは最近ニュースで聞かれる言葉かもしれませんが、すべての細胞のお母さんのような細胞です。

女王蜂のようなと言っても良いのかもしれません。

つまり、幹細胞は常にそこにとどまって分裂をしています。

分裂した娘細胞が皮膚となって分化(皮膚として成熟)していくのです。

皮膚の幹細胞は皮膚の一番下に存在しています。つまり、イボが取り憑いた細胞も皮膚の一番下に居るのです。

 

まず、これが一つ目のポイント。

 

次のポイントは液体窒素です。

液体窒素がどのようにしてイボに効くかははっきりとはわかっていません。可能性として

1)物理的な温度の変化で細胞が壊される

つまり、冷凍庫から何度も出し入れするうちに食材がシナシナになっていくのと同じですね。

2)細胞を栄養している血管が壊れる

間接的にイボが取り付いている細胞を餓死させるわけですね。

3)炎症を誘発する

凍ったり、解凍されたりを繰り返しているうちに、体が異変に気づき、その部分を排除しようとする機構が働くわけですね。

などが考えられています。このどれが最も効果をはっきりしているかはわかりませんが、

優しい治療(冷やし方が足りない)と、なかなか治らない印象がありますが・・・

 

最後のポイントは神経線維です。

実は皮膚の表面には神経は来ていません。

神経は皮膚の下の真皮の浅い部分までしか届いていません。

うっすらと血が出ない程度に皮膚が切れていても気が付かないのはこのせいですね。

 

 

では、イボの治療をする時に痛みが出るのはなぜかというと、

その神経の先端部分が冷やされるからです。

当然その上の皮膚もよりしっかりと冷やされているわけです。

 

一般的にイボの部分には厚く皮膚は積もっています。

つまり、他の部分に比べてちょっとやそっとでは凍らないように成っています。

液体窒素を当てても他の皮膚に比べて痛みは弱いのです。

 

では回数を重ねるうちに痛みが強くなってくるのはなぜか。

皮膚の厚さが減ってきているからなのです。

つまり、イボの取り憑いた細胞の数が減少しているから。

イボの取り憑いた細胞の増殖を、治療で抑え込めているからです。

幹細胞そのものを殺しているか、殺せないまでも分裂ペースを抑え込めている方なのです。

 

痛みが強くなるのは確かにイヤなことではあります。

しかし、そろそろイボが治ってくれる証明と考えれば、少しは我慢できるかなぁ?

え、ダメ?

 

 

 

最後におまけ。

治療時の痛みはしたがって効果の証明にはなりますが、痛みそのものだけを取り除いても

治療の効果が落ちるわけではありません。

(ただし、痛くないように治療の手を緩めるとかえって治りが遅くなってしまいますが。)

当クリニックでは痛みだけを取り除く治療を患者さんの希望があれば行なっています。

受診のうえ、ご相談いただければと思います。

プロトピックのお引越し

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今回の記事は薬剤の販売、製造についてのお話です。

実際にお薬が荷物を抱えてえっさこらする話では無いです。

 

今日の新聞記事にアステラス製薬が皮膚外用剤部門を売却する可能性についての報道がありました。

(ソースはこちら

プロトピックの販売はすでにマルホに移っているので、完全に手を引いてしまうということでしょう。

 

注:まだアステラス製薬からの公式な説明はありませんので、ガゼネタかもしれませんが。

 

製造が他の会社に移っても患者さんには直接影響はないのですが、

処方する側からすると、なんとなくもやもやが生じてしまいます。

 

特に心配なのがトラブルが起きた時のお話。

まあ、10年以上使っている薬なので、頻度の高い問題についてはクリニック内で対応可能なのですが、

稀なトラブルや他の要因も混ざっている場合、問題解決のためにどうしても製薬会社に確認を取らねばならないことがあります。

今まではマルホさんに聞いて、それでもわからなければアステラスさんに直接確認していました。

本当はあまり良くないのですが、少なくともアステラスさんの中にはプロトピックのことをしっかりと理解している人がいると考えてのことです。

 

でも、これが他の会社に移ってしまったらどうでしょうか。

はたして、新たに権利を取得した会社の人間が質問に答えられるのか?

そもそもプロトピックについて詳しい人間がそのまま新しい会社に移動して(しまって)いるのか?

それともアステラスに残って(しまって)いるのか?

その部分について不明ですと、以前と同じレベルで対応してくれるのかどうか不安になってしまいます。

 

私達だって引越しする時には、どこに行ったかわからない荷物が出ることがあるわけです。

必要な時にそれが見つからずに苦労する。そのようなお話には事欠きません。

これが笑い話で済めば良いのですが・・・・・・

薬剤については、患者さんの生命やQOLにかかってくることもあります。

権利や財産のお引越しだけでなく、特に情報やノウハウのお引越しもしっかりと考えて欲しいものです。

毒蛾皮膚炎(毛虫皮膚炎)は伝染する?

毒蛾皮膚炎(毛虫皮膚炎)ですが、先週末から更に患者さんが増えて来ました。

 

どうもチャドクガの幼虫が老齢となり、単独行動を始めだしたようです。

そろそろ成虫になるので、患者さんの数は減るかと思いますが、まだ注意が必要な状態です。

 

チャドクガの患者さんを診察しているうちに、どうも私にも伝染ったようです。

首に2箇所、左に1箇所湿疹ができました。

いまはだいぶ落ち着きましたが。やはり痒みはかなり強いようです。

 

さて、チャドクガの湿疹はなぜ伝染するのか?それが原因がトゲだからです。

チャドクガの毛にた沢山のトゲ(毒針)が密集しています。

特に、毛虫がびっくりした時には沢山のトゲが体から外に撒き散らされます。

そのトゲが皮膚にささり、トゲの表面のタンパク質に対し抗原抗体反応が生じたために

いわゆる湿疹が出来上がるのです。

 

そのトゲは体に刺さった後も、ちょっとしたきっかけで再度皮膚から外れ、コロコロと転がってしまい、

また別のところに刺さるのです。

また、トゲが他の人にも伝染ることになります。

 

同様に洗濯物にもトゲのみが風で飛んできて、刺さってしまう。

それを着た人に湿疹ができてしまうということもあるのです。

 

別の芋虫のように、死んでしまえば毒がなくなるわけではなく、毛虫の死体のトゲにも

湿疹の反応を起こす力は残っているので、要注意です。

特に毛虫を駆除するときには皮膚を出さないようにくれぐれも注意してくださいね。

・・・・・・防護服?

ハチ用はありますが、毛虫用は見たことないですね・・・・・・

 

おむつをいつ外すべきかは子ども自身が知っています。

暖かくなって来ました。

夜も、そろそろ寝苦しくなるくらい。

大人が寝苦しくなり、朝にシャワーを浴びたくなる頃はおむつを外すには調度良い季節です。

では、子どものおむつを外すべきサインはどのような物があるでしょうか。

皮膚科医編おむつはずしサインの確認の仕方です。

 

当然、子ども自身に聞いてもよくわからないでしょう。

しかし、その子のひふを見ると、「外そうよ」のサインがすでに出ていることがあります。

 

診察をしていると、2歳を過ぎてからは赤ちゃんの時と比べて

おむつトラブルの場所が変わって来ることに気が付きます。

赤ちゃんの時は以前の記事のとおり、外性器から肛門のまわりにかけて最もよく見られます。

しかし、2歳を過ぎると、おしりと(特に腰の)おむつギャザーの部分のトラブルが増えるようです。

また、形態も単純なかぶれと言うよりもアセモに近いような状態になるようです。

 

これは何を意味するのか?

一つ目は動きが活発になってきたためにおむつギャザー部分で皮膚がこすれてしまうのです。

そのため腰やふともものおむつのギャザー部分に痒みが出てしまい、

「手を入れてもぞもぞ」という行動が出てきます。

二つ目は、年齢があがることでおむつの中の体積も増え、同時におむつの吸収体の体積も増えますので、

ちょっとおしっこをしただけでは、おしっこが漏れる事がなくなります。

しかし、おむつの中はおしっこを1回するだけで湿度は100%になってしまい、

その湿度を原因としてアセモのような湿疹を作ってしまいます。

おもに腰のギャザーの部分から殿丘(おしりのほっぺ)部分にできることになります。

 

具体的に検証したわけではありませんが、二歳を過ぎるとこのような湿疹が増えるようです。

そうしたら外そうねのサインだと私は考えます。

しっかりとトイレに生き、おしっこやうんちをすること。

そして、おむつをしっかりと外すこと。

これは親としてのお仕事ですね。

大きくなってもずっとおむつでは居られませんから。

紫外線が皮膚へ及ぼす影響が目に見える

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元記事はこちら

 

紫外線は皮膚に良くないという話は現在は常識とも言えるでしょう。

でも、具体的に紫外線を浴びた皮膚と浴びない皮膚の違いはどのくらいあるのでしょうか。

人間の部位によって、皮膚の状態には違いがあるので、腕と手、顔と首で比較してもよくわかりませんね。

では、左右のどちらか半分だけ紫外線を浴びるとどうなるのか?

そんな実験は人道的に出来ませんよね。

 

 

写真の人はアメリカ人のトラックの運転手です。

窓の外から光が入ってきたのでしょう。

一部のみシワが深くなっています。紫外線の影響と考えられます。

太陽は人間には優しくなど無いのです。

蚊アレルギーはアレルギーではありません??

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昨日に引き続き、虫さされのお話です。

 

外来で虫さされの診察をしていると聞かれるのが

「蚊アレルギーではありませんか?」という話です。

皆さん、インターネットで調べてくる方も多く、心配そうに聞かれることが時にあるのです。

 

さて、この蚊アレルギーとは一体なんの話でしょうか。

アレルギーでは無いとはどういったことでしょうか?

 

一般の虫さされの反応はアレルギー反応が主体です。

虫が人体をさした時、その虫から注入される唾液成分や

(蚊は刺すときに、血液が固まらなくなるタンパク質を一緒に注入しているのです)

口器のタンパク質に対するアレルギー反応と

注入された化学物質に起因する反応が混在して皮膚に対する反応を形成します。

何度も刺されると反応しなくなることがあるのはまさにアレルギー反応なのです。(減感作と言います。聞いたことありませんか?)

 

対して、蚊アレルギー(正式には蚊刺過敏症)は感染症なのです。

慢性活動性EBウイルス感染症という、ある種のウイルスの感染により、引き起こされる症状です。

EBウイルスが免疫を司る細胞に感染したために、おかしくなってしまい、

蚊に刺された時に激烈な反応を起こしてしまうのです。

ただ、ウイルス感染が原因であることが発見される前に、蚊に対する強いアレルギー反応という皮膚の症状が目立ったために

蚊アレルギーという病名が先に出てきてしまったのです。

 

では、一般の虫刺されと、蚊アレルギーの違いはどこにあるのか?

これは症状の強さで決まってきます。

一般の虫さされは水ぶくれまで。

蚊アレルギーの場合は、皮膚がぼっこりとえぐれるくらい、反応が強くなります。

また、発熱やだるさなどの全身の症状が出てきます。

 

これなら、判断は簡単?

いえいえ。そう簡単には行きません。

ブヨに刺されると、えぐれたように見えることもありますし。

(ブヨは厳密には「刺す」のではなく「かみちぎって」います。また、痒みも強いので、かきむしってえぐってしまうのです)

虫さされに細菌感染を併発すると発熱やだるさが出ることもあります。

また、実はダニに刺されいてその後にツツガムシ病や日本紅斑熱といった病気になることもあり、

診断をするのは非常に難しいのです。

もちろん、迷った時には専門の先生に見てもらいますが。

 

 

99%以上の方は蚊アレルギーでは無い、虫さされです。

しかし、ごく僅かですが、蚊アレルギーの方もいますので、

もしも虫さされの後が心配であれば一度診察を受けてみて下さい。

違うなら違うで安心ですし、

症状に応じて専門の先生に診てもらうことも可能です。

一度ご相談下さい。

赤ちゃん、子どもの虫さされ

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今年は梅雨に入るのは早かったのですが、今のところは空梅雨です。

雨の降らない梅雨になってから、増えてきたのは虫さされです。

この虫さされ、症状の出方は年齢によって違うという話は聞いたことがありますか?

 

診察室でよく聞くのが、いつ刺されたのかわからないという話。

これは、大人と子供の虫さされに対する反応の出方が異なるから。そのために見当がつかなくなるのです。

大雑把に言って、

子供の反応は遅い。およそ半日から1日経過して症状が出てくる。しかし、反応は強く、時には水ぶくれになることもある。

大人の反応は早い。刺された後数分で症状が出るが、数時間で症状が引く。また、反応は弱く、刺されたところのみ赤くなるだけのことも多い。

参考までに

老人の反応はない。

どうも、この話は皆さん新鮮らしく、簡単に喩え話を交えてお話をすると、ウケることが多いです。

子供はけらけらと笑ってくれます。

 

では、なぜ、このような反応が起きるのか?

これは体の免疫の経験値によるものなのです。

本当はこの反応は年齢によって決まるのではなく、刺された回数によって決まります。

また、刺す虫の種類ごとにそれぞれ決まっているです。

したがって、真夏にアラスカにいたりすると、1年でまったく蚊刺症への反応が出なくなることもありますし、

引越しをしたら、すごく腫れてしまう(多分、その地域に住む種類の蚊に刺され慣れていなかったのでしょう)

などということも起こりうるわけです。

 

なので、刺された記憶が無いのも当然です。

診察中にその話をすると、大体「症状が出た前日」に虫に刺されるような行動を取っていたことが判明するのです。

子供の虫さされに気がついたら、昨日の行動を思い返す。

これが鉄則です。

 

湯沸しポットによるやけどのお話

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先日、台所で紅茶を飲んでいたら、娘に怒られました。

曰く、お茶を飲むときは座って飲みなさい。

なんで台所で立って飲んでいるの!

とのこと。

 

いや、これ、あなたが生まれたからなんですよ。

 

 

 

先日も、電動ポットからこぼれたお湯によるやけどのニュースが新聞に有りました。

診察をしていてもポットのお湯は赤ちゃんのやけどの原因では良くあるものです。

 

自分の子供にやけどをさせて、落ち込んでいる家族の人に面と向かって言ったことはありませんが、

親御さんにはまず、

「電動ポット/湯沸し器はそもそも必要ですか?」

ということを考えて欲しいのです。

 

当たり前のように家に居座っている電動ポットですが、我が家にはありません。

まあクリニックを開業するときに休憩室用に購入しましたが、使用頻度はあまり高くは無いのです。

(ガスコンロが休憩室に無いために購入したようなものです。)

だって、必要な時にコンロでお湯を沸かせば電動ポットは要らないんじゃない?

と思うのですよ。

 

ポットにいつもお湯が入っていることのメリット。

お湯がこぼれてやけどになり、ひふに傷跡を残すリスクが有るというデメリット。

その2つを比べた結果、専門家としても親としても、ポットは使わないことを決断したのです。

 

食後の紅茶やコーヒーを飲みたくなった時は、

台所に居すわってヤカンでお湯を沸かし、シンクの上で飲んでいました。

コップの中身が残った状態でおいておくときにはシンクの中に必ず置く。

まあ、結局シンクに置くのも面倒くさくなり、大体一気に飲んでいましたけどね。

 

で、娘におこられるわけですね。

いやはや。