わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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病気の話

娘の手にイボ(尋常性疣贅)ができたので、液体窒素で灼いてみた 処置翌日

さて、今回は処置翌日のお話です。

 

痛みはその日の夜に少し有りました。

どうも触ると痛いようですが、何もしていない時は痛くも痒くもないようです。

 

vv 1d

 

肉眼でははっきりませんでしたが、写真にするとよくわかります。

イボの処置をした所の周りが水ぶくれになってきました。

少し盛り上がってきているようです。

また、その周辺部は赤みが出てきました。

 

液体窒素による直接的な影響である、低温熱傷からの水疱形成と、

液体窒素により、皮膚に炎症が誘発されて出てきている症状です。

 

この症状を見て、疣贅の治療は効果があると考えるのです。

 

但し、気を付けて欲しいのですが、今回は手の側面という比較的皮膚の薄い部分に処置を行ったために

比較的早い時期から反応は起きています。

一般的な足の裏のイボの場合はもう少し余計に時間がかかることも多いですし、

症状はあまり強く出ないこともあります。

時には全く水疱にならないこともあるので、あくまでも今回はひとつのパターンとなります。

 

さて明日はどのようになっているのでしょうか。

娘の手にイボ(尋常性疣贅)ができたので、液体窒素で灼いてみた 処置当日

医者の不養生・・・とは少し違いますね。

そう言ったら小児科の先生の子供は風邪もうかつに引けないですよね。

 

3月末の事です。妻から娘の手に何かができていると言われました。

どれどれ

と思って確認してみると、

vv Pre Treatment

あらら、イボですね。

 

ということで先週液体窒素を使って灼いてみました。

 

土曜日の午後にクリニックに来てもらい、

最初にエムラクリームを塗り、パーミロールで皮膚を保護します。

 

エムラクリームとは麻酔の塗り薬です。

現在日本ではレーザーの痛みを取るためだけに使用されていますが、

海外では注射の痛みの軽減、その他痛みを伴う処置の時に使用されている薬剤です。)

 

通常30分から60分程度で痛みを取る力は十分であるとのことですが、

今回は1時間半くらいしてから処置を行いました。

(遊びに行ったら想定外に時間がかかってしまっただけです・・・)

 

液体窒素を当てるときには当クリニックでは綿棒に綿球を巻きつけたモノを使います。

それを、イボの部分が白くなるくらいまで当てます。

VV Treatment 1vv Treatment 2vv Treatment 3

こんな感じですね。

 

そして1回液体窒素を当てた後は時間が経過し、白くなったイボが皮膚の色に戻るまで待ちます。

おなじ処置を5回繰り返し、終了です。

 

終了後本人に聞いたところ、「全然痛くない」とのことでした。

 

さて、子のイボはどうなっていくでしょうか。明日からも毎日確認してみましょう。

 

イボの治療後、どのようになるのか心配な方の参考にしていただけたらと思います。

 

では、幼稚園に入園するとアトピーはわるくなるのか

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さて、今回は以前にしたお話の幼稚園版です。

よく聞かれる質問ですが、実際のところはどうなのか診察の様子から考えてみたいと思います。

 

幼稚園に入園することでアトピー性皮膚炎の症状はどう変わるのか?

どうも、多くの場合は悪化するようです。

 

理由の一つは以前に保育園の時に述べたようにスキンケアの密度と量が低下するということもあるようです。

また、生活習慣の違いも大いにあるようです。

 

もうひとつ、自宅と幼稚園の生活で大きく異なるところがあります。

外遊びの時間です。

まあ、これは幼稚園の方針により決まってくるところもあるでしょう。

また、都心では地面がすべて舗装されており殆ど砂に触る経験の出来ない幼稚園もあるので、

一概に言うことはできないのですが、

砂遊びや外遊びの時間は自宅にいる時よりもはるかに長くなるようです。

 

するとどうなるか。

もちろん大汗をかくので、汗による湿疹の悪化も見られます。

もう一つ忘れていけないのは、指の湿疹です。

指の湿疹は手首にも現れるので、手首から先の湿疹と呼んでもいいかもしれません。

この湿疹はだいたい悪くなります。

また、新しく出現してくるのです。

 

この指の湿疹は多分幼稚園生活によるものでしょう。

なぜか?小学生になるとこの湿疹ができる頻度が一気に減ってくるからです。

 

余談ですが、小学1年生のうちの娘に砂遊びをしないのか聞いてみたところ、

「服が汚れるからやなら~い」

とのことでした。

まあ、こんな理由もあり、砂遊びの時間は短くなり、指の湿疹の頻度や症状も落ち着いてくるのでしょう。

 

・・・ということは、幼稚園児の指の湿疹は

生活習慣病

ということになるのでしょうか・・・

水虫の菌が破裂する瞬間

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暖かくなってきました。

シャッターを開ける時に、寒さにあわてて室内に逃げ込むことが無くなったのは嬉しいですね。

 

暖かくなってきて、水虫の患者さんが増えてきました。

水虫の検査の回数が一気に増加した印象があります。

 

水虫の原因は白癬菌です。

これは「菌」は菌でも「真菌」というカビの仲間です。

カビだけに、菌糸を伸ばし、枝分かれをしながら増えていきます。

 

そして、水虫の薬を塗って治療をすると、白癬菌は死んでしまう。

というのも理解している方は多いかと思います。

 

では、どのように白癬菌は死んでいくのか?

と言われると、???と思われるのでは無いでしょうか。

 

実際に白癬菌に水虫の薬を加えた時の動画がありました。

リンクはこちら。

見ていただくとわかるのですが、白癬菌の先端部分が破裂していくんですね。

皮膚科医でもなかなかこのシーンは見たことが無いと思います。

実際、私も見るのは初めてでした。

 

・・・そうか、白癬菌はこうして死んで行くのか。

知らなかった・・・

湿疹に目薬を使ってみる

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今回は湿疹と目薬のお話です。

 

湿疹にも目薬を。

と言ったらみなさん「は?」と思われるかもしれませんが、

目薬を上手に使えば湿疹を抑えることが出来るのです。

まあ、場所限定ですが。

 

目薬が役に立つ湿疹の場所はもちろん、目の周りの湿疹です。

特にまぶたの湿疹に良く効きます。

 

というのも、まぶたの湿疹と目の病変には密接な関係があるからです。

 

まぶたの湿疹の原因の多くは目が関係していることがあります。

目薬や目の周りにつける化粧品でかぶれることもあります。

また、結膜炎を痒がってまぶたをひっかけば湿疹になってしまいます。

 

このように目の周りの湿疹に対して目薬を使うということは十分に合理的な行為なのです。

 

目の湿疹に対して目薬が出てもびっくりしないでくださいね。

目の周りの荒れた皮膚にプロトピックを塗ってもいいかもしれない。

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さて、久しぶりの顔の湿疹の話をしましょう。

ちょうどスギ花粉もピークを迎えていますしね。

 

前回のお話では、顔にステロイド軟膏を塗ることはあまりおすすめできないとお話しました。

限定的に使用するのであればOKなのですが、そう考えるとあまり使いたくないものです。

 

でも、最近はステロイドではないアレルギー反応を抑える薬が出てくれました。

それが、プロトピックです。

 

この薬は約10年前に販売を開始されました。

適応はアトピー性皮膚炎となっていますが、実はそれ以外の湿疹の反応も抑えることができます。

 

このプロトピックというお薬はステロイドではありません。

したがって、ステロイドを長期使用した時に発生する

皮膚が薄くなる。皮膚の下の毛細血管は広がって見える。

などの副作用もありません。

 

また、効果も上々。

特に顔で気になる赤み、痒みを非常によく取ってくれる薬なのです。

更に、興味深いことに、

湿疹や弱くなれば自然に薬の吸収率が下がってくれるのです。

そのためにトラブルが起きる確率も自然に減ってくれるのです。

 

といいことづくめの用にきこえるこのプロトピックですが、問題点が一つあります。

最初、えらくしみるのです。

しみる、火照る、ぽっぽする、かっかする

など、人によりさまざまな表現ですが、一言で言うならば

「唐辛子の粉をまぶされたような」刺激感を感じるのです。

 

でも、ご安心ください。この副作用、時間とともに改善します。

1ヶ月以上その症状を引張る人は殆ど居ません。

でも、たまに我慢ができなく、塗り続けることが出来ない人もいるのですが・・・

 

また、もう一つの問題点は、

「目の周りに塗ってはいけないこと」

とくすりの説明書に書いてあることなのです。

 

実際に今まで多くの方に使ってもらいましたが、

目の周りにぬってトラブルになったことはありません。

また、この成分が含有されている目薬もしっかりと販売されているのです。

なのに目の周りに塗っていけないって、どうしてなんでしょうね。

 

実際に薬局でプロトピックを目の周りに塗らないように指導されて、

戸惑って相談に来た患者さんもいるのです。

 

なんか、バランスが取れていないと思うのは私だけでしょうか。

塗っても問題ないんだし、あまり意味のない制限かと思うんですけどね・・・

保育園に入園するとアトピー性皮膚炎は悪くなるのか

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4月になりました。

4月1日から保育園は始まっていますね。

なんと学童保育も始まっていました。これは知らなかった・・・

 

4月に入って、保育園に新しく入園した赤ちゃんも沢山受診します。

そして、良く聞かれるのは上記の質問。

さて、保育園に入ったら赤ちゃんの皮膚の調子は悪くなるのでしょうか?

 

答えは、「Yes」です。残念ながら。

少なくとも最初の数週間は、湿疹は悪くなります。

 

理由はいくつかあります。

まずひとつはストレスが掛かること。

保育園に最初に行くことは親にとってもストレスですが、赤ちゃんにとってもストレスに感じているようです。

母親に引き離され、見知らぬ人間のお世話を受けるわけですから、ストレスを感じないわけはありません。

ストレスを大きく感じた場合、動物はそれを肉体行動で発散しようとします。

特に湿疹が有る子は湿疹を引っ掻いてしまうのです。

良く怒られた子が頭をボリボリかきむしっていますよね。

それと同じことが保育園入園直後にも言えるわけです。

 

ついで、スキンケアの量が低下すること。

純粋にお昼のケアが出来なければ湿疹は悪くなるのも道理です。

同様に質も低下します。

それまでのお母さんのスキンケアでは、赤ちゃんの状態に合わせてケアがなされていました。

毎日ケアをすることで、その子の「悪くなりやすい場所」や「湿疹ができやすい場所」を把握できたわけです、

しかし、ほぼ初対面といえる保育士さんには同じことはまだできません。

したがって、スキンケアを行ったとしても、どうしても手間に対する効果は少なくなってしまいます。

文字通り、「痒いところに」手が届くケアはできません。

 

 

このように、環境の大きな変化があり、それに伴うケアの変化はあります。

なので、保育園に入園した最初の最初の時には多くの場合、湿疹は悪くなってしまうのです。

 

しかし、あくまでもこれは一時的なものです。

その悪化した状態はずっと継続するわけではありません。

保育士さんも、その子のケアには熟達していきますし、

赤ちゃん自身も環境を受け入れ、徐々に精神的なストレスは減少していきます。

従って、多くの場合では最初の時に比べたら良くなっていくことが多いですね。

そろそろ、朝のシャワーを始めましょうか

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桜の花もそろそろ満開になりそうですね。

 

今回はシャワーのお話をしましょう。」

最高気温が20度を超える日も珍しくなくなりました。

ふと気がついたら、夜に寝汗を結構かいているようになりました。

これは子どもも同じですね。

 

診察をしていると、汗の影響が徐々に現れ始めました。

如実に現れているのが、側腹部、頸部といった擦れる部分です。

その部分の湿疹が目立ってきました。

また、おむつの特にギャザーの中にも汗疹のような湿疹が出てきています。

 

いずれも汗による影響ですね。

また、大人でも頭の脂漏性湿疹やフケ症が増えた印象があります。

 

そろそろ、朝にシャワーをするようにしましょうかねえ。

春の季節の変わり目にはなにが起きているのか?

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今回も春のお話です。

特にアトピーのお話をしていきましょうか。

 

毎年、この時期になるとアトピー性皮膚炎や乾燥肌の子が「悪くなった」と言って受診してきます。

さて、これは何故でしょうか。

はっきりしたことはわかっていないのですが、いくつかの要因が存在しているようです。

 

・温度の変化

まず考えられるのが温度の変化です。

急に温度の上昇があった時にどうなるのか?

洋服は今までの冬仕様のままですので、逆に大汗をかくことになります。

この汗により、湿疹が悪くなることが考えられます。

 

・湿度の変化

これも不思議な話かもしれませんが、温度と湿度の関係を考えれば十分に起こりうる話です。

というのも、温度が上がれば湿度は下がるからです。

では逆に温度が下がった時にはというと、あまり湿度は上がりません。

それは結露の影響です。

気温が上がると、逆に空気は乾燥し、皮膚も乾燥してしまうのです。

 

・運動量の変化

当然この変化も起こりえます。

冬に家でこもっていた子どもたちが暖かくなり、外に出て遊びに行くようになる。

そうすると皮膚が洋服の中で洋服の繊維に擦れます。

そのために湿疹が悪化するということが起こりうるのです。

 

最後に

・皮膚の慣れ

というのもあるかもしれません。

冬には冬の皮膚。夏には夏の皮膚があり、春と秋はそれに向けて変わっていく時期

という考え方ですね。

でも、まだ証明されたものではなさそうですが・・・

 

 

いずれにしても、今は皮膚の状態は落ち着かない時期です。

しっかりと薬を塗って、乾燥や湿疹をきちんと予防してあげましょう。

手のひらと足の裏だけの赤い発疹(2014年3月)(2017年追記あり)

(2018年3月追記)

2017年-2018年にも同様の発疹が流行しています。

こちらのページも参考にしてください。

 

 

 

今年に入ってからでしょうか。

 

手のひらと足の裏だけの発疹が流行っている印象を受けます。

年齢はだいたい2歳から4歳まで。保育園の子が多いかな?

手のひら、足のうらが全体的に真っ赤になり、ぱんぱんにむくんだような感じになっています。

時には手指、足趾の甲まで赤みは出ることがあります。また、点々とした赤みができることもあります。

しかし、不思議なことに足首、手首を超え、体の方に広がってくることはないようです。

 

詳しく話を聞いて見ると、風邪を同時に症状が出ているようです。

風邪の症状はあまり強いものではなりません。発熱、咳、腹痛といった一般的なものです。

でも、全身の症状が引くのと同時に皮膚に症状が出てくることが特徴です。

 

痒みはあまりなさそうです。でも、ときどきこすりつけるくらいの痒さはあるようです。

痛みはありません。

 

症状ですが、1ヶ月位で赤みは徐々に引いてきます。

引いた後には少ししわしわした皮膚になり、皮がめくれたように見えることもあります。

でも、心配は要らなさそう。その皮がめくれたら後は何も残りません。

 

詳細な検査は行えませんが、(なにせ採血させてくれませんからね)

多分ウイルス感染に伴う発疹の一種かと考えています。

皆さん元気ですので、痒み止めの塗り薬(必要があれば飲み薬も)出して経過をみてばみんな落ち着きます。

 

まだぽつりぽつりと出ているようですので、要注意ですかねえ。

もしも心配でしたら皮膚科を受診してください。

近くに住んでいる方でしたら当院でも診察可能です。

 

でも、この症状は武蔵野市だけかなあ。うーん。