わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市吉祥寺東町)

武蔵野市・杉並区・練馬区他の赤ちゃんから子供、大人、老人まで幅広く診察をする皮膚科クリニックです。アトピーやあざを始め、水虫、とひび、湿疹などの相談・治療を行なっています。

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〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町2丁目11-2 伊藤ビル1F

病気の話

足の冷え

貼るカイロ快温くん くつ下用 白タイプ 15足分入

いよいよ寒くなってきました。
そろそろ霜焼け注意報の時期ですね。
ちなみに、院長は、霜焼け体質です。

しかも、この寒い中自転車で通勤するため、今朝は足用ホッカイロの登場となりました。

 

この足用カイロ、靴用とくつ下用があるのをご存知でしょうか。

実は、昨年幼稚園の保育参観で、使用したのですが、私は靴用しか知らず、大変な思いをしました‥

娘の通っていた幼稚園は、参観の際に保育の妨げにならないよう、園児達を園庭側のベランダから観ないといけません。

幼稚園に入る際に、靴は脱がないといけないので、園内用のスリッパを履くようになります。
また、園内に階段があるため、脱げにくいように、スリッパはかかとのあるタイプを履いておりました。

参観は真冬日。
外からの見学は寒いと思い、手持ちの靴用カイロをスリッパの中に入れ、万全の防寒対策。
ところが‥

ちょうど、ヒールを履いた時に地面と接する部分が、どんどん熱くなってきました。
最初はよかったのですが、途中からものすごく熱くなり、スリッパが脱げにくい形のため、外すことも出来ず、モゾモゾしながら一時間たってしまいました。
終了後、すぐにトイレではずしたのですが、足の底はジンジン。
しばらくすれば治るかと思っていましたが、翌日になっても治らず、足の底の皮が浮いているような違和感と、歩行の際に地面に接する度に痛みが。
どうやら低温やけどになってしまった様でした。

カイロのパッケージをよく見ると、『くつを履かない時は使用不可』の文字。
最高温度は43度になっていましたが、どうやらそれ以上に上がってしまった様です。

その後購入したくつ下用も一緒に調べたところ、
靴用は最高温度が43度、くつ下用は41度でした。
市販のカイロでは、最高温度は39度から44度まで、マチマチでした。
平均はこの温度より低くなることを想定してあるようですが、室内温度や使用状況によっては、私のように低温やけどをおこす場合がありますので、十分に注意してください。

また、足先が冷えるからと、就寝時に使用するのは絶対に避けてくださいね。

布団のなかは暖かいので、カイロの成分の化学反応が進み、高温になる可能性が高くなり危険です。

やけどに注意して、皆様暖かくお過ごしください。

白色ワセリン(プロペト)が合わない時もある

ワセリンHGチューブ 60G

久しぶりの記事になってしまいました。

最近、風邪を引くと治りが悪いです・・・

 

保湿剤、特にワセリンですが、どこでも塗ればいいというものではないようです。

診察をしていると、ワセリンが逆に皮膚にトラブルを呼んでいるところもあるようです。

今回はその場所2についてお話をしていきましょう

 

まず、一つ目は赤ちゃんのおでこです。

ここは湿疹を良く呼び込んでしまうようです。

理由ははっきりとはしませんが、多分汗だと思われます。

また、擦れないこと。

つまり、ほっぺたはいくら塗っても擦れてしまいましが、

おでこがこすれることは相対的に少ないのです。

したがって保湿剤がいつまでも残ってしまいます。

そのために汗疹ができてしまうのです。

 

もう一つは実はお腹と背中。

赤ちゃんの体幹にワセリンを塗ることは汗疹を読んでしまいます。

理由は同じことのようです。

おでこよりもこすれることは少ないですからね。

あとひとつは、抱っこ紐。

お母さんと密着することにより、皮膚の温度があがり、汗をかいてしまうのです。

そのために汗疹を作ってしまうのです。

 

他の場所ではあまり問題になることはありませんが、

おでこと、体幹。ワセリンを塗るときにはきをつけてくださいね。

 

プラス3日

と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?

試験まで後3日ほしいとは、学生の時に良く思っていましたけどね・・・

 

このプラス3日。

実は湿疹の治療のキーとなる言葉です。

 

湿疹とは何か。

難しいお話になるので、これはまた別の機会にしますが、

ひとつ言えることは

「目に見えるものだけが湿疹ではない」

ということです。

 

赤いから湿疹。ザラザラしているから湿疹。

もちろんそうです。でも、

赤くないから湿疹ではない。ザラザラしていないから湿疹ではない。

と言い切ることはできないのです。

つまり、目で見てもわからない湿疹は多数ある。

ということなのです。

 

 

これは何を意味するのかというと、

湿疹というものは目で見えなくても残っていることがある。

ということです。

そして、目で見えなくなってもそこには湿疹が残っていますから、

治療をやめるとすぐにぶり返してしまう。

ということなのです。

 

ここで冒頭の「プラス3日」なのです。

湿疹がなくなった。目で見えなくなった。

そう思ってからプラス3日治療をしてみてください。

それだけで湿疹のぶり返す頻度は一気に少なくなるはずです。

 

この法則がよく効くのが赤ちゃんの湿疹です。

特にお顔の湿疹がすぐにぶり返してしまい、悩んでいる方にとっては、

このプラス3日。

それだけで良くなることもたくさんあるのです。

ほっぺたに湿疹があるときにはあえて抱っこ紐を使わないという考え方

昨日のお話の続きです。

 

ほっぺたに湿疹が出来ました。

どうしましょう、というお話です。

 

当然ながら湿疹を治療することも大事です。

でも、それだけではなく、湿疹を悪化させない予防策も必要になってきます。

 

湿疹を悪化させないためにはどうすればよいか。

こすらせないことです。

では赤ちゃんは何でほっぺたをこするのか?

もちろん自分の手でこすることもありますが、こすりつけることもあります。

何に?抱っこ紐に。

 

ということで、湿疹が出た時に症状が落ち着くまでの間、

抱っこ紐に乗せない

ということも広い意味での治療法になるのです。

 

状況に応じて抱っこ紐とベビーカーを使い分けてあげてください。

抱っこひもの「ひも」が湿疹を作る

うちの娘も少しずつ動きまわるようになってきました。

お母さんも動きまわりたいんですよ・・・

今回は抱っこ紐のお話です。

 

ほっぺたの湿疹を作る原因には様々なものがありますが、

そのひとつは抱っこ紐です。

顔の横にある、紐の部分をよだれでベトベトにしてしまい、

それが長時間の間ほっぺたに付着するために湿疹を作ってしまうのです。

 

なので、特に紐の部分には気をつけて上げる必要があります。

カバーもありますので、上手にカバーしてあげることが大事です。

また、塗れた布は乾燥した布より強い擦れ刺激となりますので、

カバーもこまめに取り替え、洗濯する必要があります。

 

そこでの留意点が幾つかあります。

多くの子は右か左、どちらかをより多く向く癖があります。

そのため、ベタベタになる抱っこ紐は片側のみであることも多くあります。

そういう子の場合、両側にあえてカバーをつける必要はなく、

汚れやすい片側のみにカバーをつけるだけでも大丈夫です。

また、カバーですが、専用のものを使うのではなく、タオルやタオルハンカチを

巻いて使用しても良いのです。

 

これからの時期はベビーカーよりも抱っこ紐の使用頻度が増えるかと思いますが、

よだれ負けにも気を配ってみてくださいね。

「なめかん」という病気

があること、知っていますか?

 

もちろん正式な病名ではありません。

これは方言です。どうも東北地方限定のようですね。

 

正式な病名(というのも実は無いんですけどね)は「口唇部唾液性接触皮膚炎」

英語では「lick dermatitis」と呼びます。

 

何やら難しそうな病名ですが、実はよく見られる病気です。

何か?

空気が乾燥する冬になると子どもも唇が乾燥するので、唇をなめますよね。

そのために唇がひび割れ、口の周りに赤い湿疹が出来る状態があります。

それを「なめかん」と呼ぶのです。

 

育ちも大学も研修医も山形でしたので、最初はこの病名は全国区なのかと思っていました。

実はこれが方言だったことを知って、びっくり。

関東出身のうちのスタッフは

「なめたけ」「缶詰」と言ってました・・・

確かに、語感は似てますね。

 

この冬最初の「しもやけを呼ぶ雨」が降っています

寒いです。

往診に行ったら靴下まで濡れてしまいました・・・

 

2014年冬の最初の雨が降っています。

しもやけを作る雨ですね。

 

しもやけを作る雨にはいくつかの条件があります。

1)気温10度以下の環境で降る雨

気温が低くなれば雨の温度も低くなります。

そのために濡れた指や足が冷たくなるのです。

2)不意打ちの雨

防寒、防水の対策が不十分な時の雨もしもやけのハイリスクとなります。

3)登下校時の雨

しもやけになるのは小学生くらいまで。中学生以降のしもやけの出現はグッと減ります。

ですので、小学校の登下校時に雨が降ることはそれだけしもやけを作りやすくします。

 

これらの条件が重なるとしもやけになりやすい濡れた手足ができるのです。

 

さて、今日の雨ではどうだったでしょうか。

まだ冬の準備はなかなかできていない中の雨でした。

 

早い子では明日の朝にはもうしもやけが出ているかもしれません。

しかも今週末は連休です。当院は土曜日の後は水曜日になってしまいます。

怪しい症状をみつけたら早めに受診してくださいね。

 

あとひとつお母さんにアドバイスです。

濡れた靴で明日の朝に登校すると、しもやけが出来る確率が跳ね上がります。

今日のうちにしっかりと靴は乾かしてください。

乾かないようであれば別の靴で登校させてくださいね。

全身用のシャンプーは赤ちゃんの頭には向かない

新生児

さて、今回はシャンプーのお話です。

 

赤ちゃんの頭の湿疹。皆さん受診されますが、

聞いていると気になるのがシャンプーです。

ほとんどすべての人が「全身用のシャンプー」を頭に使用しているんですよね。

 

でもこれ、結構合わないようですよ。

 

考えてみると、全身用のシャンプーとはからだ用に作るのが合理的です。

頭の面積は全身の面積の1/10位ですから、どうしても体に合わせるのが当然の用に思えます。

 

さて、お母さんの中でからだ用の石鹸を頭に使ったことがある人はいるでしょうか。

実は、昔使ったことがあります。一人暮らしの時にシャンプーが切れたので使いましたよ・・・

 

使用感は、あまり良いものではありませんでした。

髪の毛はキシキシ言っているわりに、頭皮のベタつきは取れませんでした。

 

これと同じことは赤ちゃんのお肌でも起きていると考えてよいでしょう。

結果として皮脂が十分に取れず、残ってしまい、その皮脂が湿疹を作ってしまう。

ということが起きてしまうのです。

 

外来をしていて、頭の湿疹の赤ちゃんがやってきた。

頭用のシャンプーに変えるように指導したら次回の受診時に良くなった。

(もちろん薬は使いませんよ)

という経験を沢山しています。

 

頭の湿疹が出ている赤ちゃんが気になる時には

あえて頭用のシャンプーを使ってみてはいかがでしょうか?

 

ちなみに我が家ではキュレルのシャンプーを使っています。

お試しあれ。

キュレル シャンプー ポンプ 420ml

電気ポットはなくてもいいかな?

皆さんのお家にあって、我が家にないもの。

それも、意識して導入していないもの。

その中の筆頭が電気ポットです。

 

赤ちゃんがいるお家にはいらないものと考えていますので。

特に皮膚科医の立場からもいらないと考えています。

 

冬になり、ヤケドの患者さんが多く来院する用になります。

赤ちゃんや子どものヤケドの患者さんが受診しますが、

電気ポットを倒してのヤケドはそれなりの比率で目にすることがあります。

 

便利なのはわかるのですが、ヤケドのリスクを考えると必要ない。

というのが我が家のスタンスです。

 

考えてみると、家でお湯を使うのはお茶を飲むときか、ミルクを上げるとき。

お茶は飲みたくなったら必要な分だけ沸かせば良いですし、

ミルクについては予めお湯を魔法瓶の中に入れておけばよいのです。

(もちろん魔法瓶の蓋はしっかりと締めておきますよ)

と考えると、要りません。という結論になるのです。

 

テレビのCMでもありますが、子どもにお湯を沸かさせるのも考えものですね。

あのCMの電気ケトルは転倒時の安全装置などありませんので、

倒すと中のお湯がすぐに外に流れ出てしまうものです。

消費者庁からも情報が出ていますね。

クリックしてn-20121128_1.pdfにアクセス

 

一見便利そうなものでも、家庭の状況によっては事故の原因となります。

リスクとメリットをよく考えて製品を選ぶようにしたいものです。

 

なお、クリニックでは電気ケトルは使っていますよ。

要は使いかた。なのです。

 

 

唇が切れたら加湿器を

ここ数日、唇がきれた子を診察する機会が増えました。

ふと気がついて、湿度計を見るともう30%台です。

これは切れるよ・・・

 

唇が切れるのは湿度のせいです。

空気が乾燥し、唇も乾燥する。

そのために割れてしまい、切れてしまう。

という理由です。

 

したがって対処法は簡単です。

とにかく保湿すること。そして加湿することです。

きちんと保湿をしていても空気が乾燥していてはどうしようもありません。

また、保湿剤も徐々に切れてしまうのです。

 

保湿と加湿をしっかりと行う。

 

大事ですね。